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2017.07.30

プランツ・プラネッツ

展覧会のお知らせです。
Plants Planets プランツ・プラネッツ
会場:はじまりの美術館(福島県耶麻郡猪苗代町新町4873)
会期:2017年7月29日(土)―2017年10月22日(日)
10:00~18:00 火曜休館
出展作家:浅野春香、今村文、片桐 功敦+ I am flower project、蒲生卓也、鈴木祥太、宮原克人、吉田あさぎ
詳細は、こちらをご覧下さい。

会期中は学生と協力してワークショップ「ほうきをつくろう」「秘密基地」を開催します。
こちらは準備が整い次第、HPにて詳細をご案内します。

2017.07.10

三島町でのフィールドワーク

7月3日〜5日、雨の降る中、福島県三島町へ。
科研「農閑工芸の研究 —軟質文化の造形から—」のフィールドワーク。
「農閑工芸」と聞くとワラ細工などを思い浮かるが、特に日本の自然環境との関わりが深い「軟質文化の造形」に着目している。そのため、稲作が始まる以前より現代に続く事例を取りあげ、秋田県、福島県、長野県では樹皮を中心に、石垣島、西表島、奄美大島では草や葉を中心に行ってきた。
三島町をはじめ奥会津は、樹皮や草木を使った編み組細工が盛んな場所で、軟質文化の造形が多く残る場所である。

この季節でしかできない樹皮(キハダ、サワグルミ、ヤマザクラ、ヤマブドウ)の採取のほか、マタタビ細工の実習、ヒロロ細工に使われるモワダ(シナ)の採取を行った。樹皮の採取では五十嵐馨さんを中心に木こりの方4名の心強い協力を得た。樹皮の造形は、今では編み組細工等に代表されるが、建物の屋根材、大きな器を作る素材、煮炊きする鍋にも使われていた。鋭利な石、骨、貝などでの採取が可能で、日本では最も古くより利用されてきた素材のひとつと考える。
2010年に参加した「会津・漆の芸術祭」から、会津地方では多くの方と知り合いになった。木こりの馨さんの息子さん、健太さんもその一人。木こりの仕事をこなすが、漆芸作家でもある。久しぶりの再会を喜ぶ。


雨の中、山に入る。

キハダの木を倒し、樹皮を採取。森のなかから驚くような黄色が表れる。

枝の先の方は、樹皮の内皮と外皮に分けて採取。


五十嵐馨さん、健太さん親子。


こちらはヤマブドウ。


朝から午後3時まで、新鮮な熊の足跡も残る山中にて、キハダ2本、サワグルミ1本、ヤマザクラ1本、ヤマブドウ2本から樹皮を採取。
翌日は場所を変えてモワダ(シナ)の樹皮を採取。

これはモワダ(シナ)。この樹皮からヒロロ細工に使う繊維を取り出す。


採取後、すぐ水の中へ。今回採取したモワダは水に浸しておいて、ひと月後に川で洗い、繊維を取り出す。

マタタビ細工、ヒロロ細工は三島町生活工芸館にて。工芸館には卒業生の清水さんが勤めていて、今回の充実したフィールドワークの調整役もお願いした。

マタタビ細工の伝統工芸師である五十嵐光栄先生。


五十嵐先生にご指導いただき、なんとか笊が仕上がった。

こちらは清水さんが制作しているヒロロ細工のバック。気の遠くなるような仕事。

大学に持ち帰り、洗った後平らな状態にして乾燥する。使用するときには水で柔らかく戻して加工する。


キハダ。


サワグルミ。

こちらは以前、キハダの樹皮で制作した器。

農閑工芸の定義として、「それほど専門的な機械や道具を使わない物作り」ということををあげている。もちろん専門的な技術や知識は必要とされるが、近くにある身近な資源を有効に使い、自然素材の特性に沿って作り出すということ。
小さな社会でまわるローカルな物作り。その辺にある「ありもの」を使って必要なものを作り上げる。ローカルな物作りとはその場にしかないもの、意識的なものというよりは、身体や自然から生まれるもの。自然環境は多様性を持つ。当たり前だが、その場所にはその場所のローカル性が存在する。ローカルについて、なるほどと思った小田嶋隆さんの著書『超・反知性主義』の「大学に行く理由」から抜き出してみる。

元来、「ローカル」と「グローバル」は、「地場のもの」と「国際市場向けのもの」を峻別するための暫定的な指標に過ぎない。両者の間にある違いは、優劣ではない。どちらかと言えば「換金性」(金に換算できる性質)や「普遍性」が、「グローバル」の条件であり、逆に「ローカル」にとどまるものは、「個別性」で「独特」で「換金不能」な物件ということになる。
たとえば、鮒寿司や納豆やある種の萌えコンテンツや、留め袖や文楽のようなものは、どうしても「ローカル」にとどまる。劣っているからではない。独自で、文化的で、翻訳困難で、換金性が低いからだ。対して、電気剃刀や、USBメモリや、小麦粉や、忍者ソードは、グローバルな市場に出て、海外の顧客を相手にするようになる。単に優れているからではない。平明で、普遍的で、市場的で、換金性が高く、異動に好適だからだ。
もうひとつ大切なポイントは、「グローバル」「ローカル」という二区分法が、元来、商品を評価するための指標だということだ。

ローカルなもの作りは、独自で、文化的で、翻訳困難で、換金性が低い。そこに魅力を感じている。ただ、三島で作られる編み組細工は人気があり生産が追いつかないものも多い。
以前もこのブログで紹介したが、日本のローカルな造形文化について、興味深い内容が多い、民俗学者宮本常一の著書『塩の道』にある、「Ⅲ暮らしの形と美」の「5軟質文化が日本人を器用にした」から書き出してみる。

軟質文化の特色は刃物を使わない事

さらにもう一ついいますと、私は物質文化を「軟文化」と「硬文化」に分けています。軟らかな文化と硬い文化で、日本の文化は軟文化の比重がひじょうに高かった。その一つとして、いま言いますようなわらがあった。米を食べるという以外に、わらの利用が我々の生活を支えることが、きわめて大きかったのです。
そのわらを細工するということを、日本の子どもであるならば、残らずといっていいほど子どものときからそれを身につけていった。この技術習得というのは、たいへんなものであったと思います。そして、そのわらの利用をだんだんと拡大してきた。こういう場と機会は今日はもう失われてしまってます。
わらだけではなく、糸を紡ぎ機を織る。これもまったく軟質文化の代表的なものであったといってよいと思います。
日本以外の国では最初に革をなめして毛皮を着ています。日本でもそういうものを着ていますが、そういうものを利用することが少なかったのです。そしてそのつぎに毛糸は出現するわけですが、日本では毛糸の代わりに茎皮繊維、木や草の外皮の繊維をとって、それを利用して糸を紡ぎ、着物を織る。最初は織ったのではなくて、どうも編んで作った。編み衣が最初であった。これならほとんど道具を必要としない。やがて弥生式文化、つまり海の外から新しい稲作文化が入ってきたころに機というものが入ってきて、そして織る技術が発達していったようです。
この軟質の文化の特色は、ほとんど刃物を使わないで、ものを作りあげていくことができると。いうことです。そういうことになると竹細工、籠を作るというようなことも、刃物がただ一つあればいくらでも細工ができるものです。そういう軟質の文化が底辺にずうっとひろがっていって、そして、それを各自がおこなわなければ生活を立てることができない。そういう場がわれわれの周囲にあった。これが日本人をたいへん器用にしたわけです。

これまで僕が興味を持って調べてきた物作りは、総じて軟質文化の範疇に入る。軟質文化の造形素材・方法からは、人と自然の対称性を感じることができる。

2017.06.21

ほうきをつくろう

これまで「ほうきもろこし」を使ったホウキ作りに取り組んできました。今年から「コキア」を使ったホウキ作りも始めました。
この活動は、授業で学生が主体的に取り組み、保育園から高校、地域の方々とも協力して実施しています。
こちらのFace book「ほうきをつくろう」をご覧ください。

この写真は、コキアで作られたホウキです。いつもお世話になっているお米農家さんお手製。コキアを育て、刈り取り、干し、束ねて完成。これまでもブログでホウキについてたくさん書いてきましたが、コキアのホウキに関しては、持ち手からホウキの先まで一体化した優れたプロダクトだと思っています。今では、ホウキの素材としてよりも観賞用として、食用(とんぶり)としての方がなじみ深いかもしれません。

2017.06.21

木曽漆器プロジェクト

昨年度より長野県塩尻市木曽平沢地区の「木曽漆器産地活性化プロジェクト」を実施しています。重層的に様々な取り組みが進行中です。
木曽平沢地区は漆器街として、唯一の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。また、同じ市内のお隣にある奈良井宿も同様に重伝建に指定されています。

木曽漆器組合、長野県、塩尻市、地域住民と共同して空き家の活用等を含めた取り組みです。学生とのリサーチ、関係者とのワークショップを繰り返し本年度も引き続き進行中です。

空きスペースの改修では、本学卒業生でTANKで活躍する中尾さんに設計を依頼し、木曽漆器青年部とともに作業。

室内のパーテーションは、職人さんと学生による漆仕上げ。


木曽漆器青年部の活動拠点、アトリエ、ギャラリーとして活用して行く予定。

豊かな山林資源を持つ、木曽漆器の製品開発にも取り組んでいます。

2017.04.16

LIFE IS A MIRACLE

H28年度修了生の宮田君が所属する黒猫チェルシー。
4年半振りとなるニューアルバム『LIFE IS A MIRACLE』を出して、全国10ヶ所を巡るツアー開催中。
詳細はこちら

修了制作では、芸術賞を受賞。
漆芸とロック、活躍を期待します。

2016.11.01

講演会のお知らせ

漆サミット2016が11月3日(木)〜5日(土)に開催されます。
「漆サミット2016」
主催:日本漆アカデミー・明治大学 共催:(研)森林総合研究所
場所は、東京の神田にある明治大学グローバルフロント1階(グローバルホール、多目的室)。

私の発表は、11月4日(金)14:40~17:00。講演会「国産漆を利用した地域再生」の中で行います。
詳細はこちらをご覧ください。

2016.10.08

Life Record -生成と生業-

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写真は、現在開催中のKENPOKU ART 2016に出展している作品の一部です。インスタレーション「Life Record -生成と生業-」について。

樹木は風雪に耐えながら成長し、人はその自然素材を生活のために使用してきた。
木が育ち木を使う。そのような自然と人との関わりによる「時間」の作品化を目指した。

展示場所の大子では古くより漆の採取が行われてきた。漆もまた、樹から採取する自然素材である。
樹で生成された漆は、器物を覆いその器物が永く人に仕えるよう丁寧に塗られる。漆の器は人に使われ、手沢を帯びた新しい美しさを獲得する。

ここでは、樹木の生成や人々の生業を視覚化する表現を試みた。その象徴として制作した双方向に伸びる植物は、過去や未来に向け成長する。根の無い植物は、自らの美しさを栄養として成長する。

山林資源を有効に扱う人々が多く暮らす大子を象徴し、大子の土地や人々の生活を祝福する場を作った。

大子のまちなか、麗潤館2Fで展示しています。

2016.10.08

会津・漆の芸術祭

展覧会のお知らせです。
今年も会津・漆の芸術祭に参加します。
詳細はこちらをご覧ください。

ひと月ほど会津のまちなかで展開されます。
10月8日(土)~11月6日(日) 9:00~17:00
昨年同様、修了生、学生も参加してます。

松本家蔵(上町4-1)
村上春菜
川島史也
宮田岳
小谷恵子

末廣酒造嘉永蔵(日新町12-38)
他大学の教員とともに、宮原はこちらで展示します。

2016.08.18

KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭

茨城県の県北を舞台に開催される芸術祭に参加します。
2016年9月17日から11月20日。
県北の海、山、かなり広い地域で展開されます。
展示場所は袋田の滝がある大子町。
大子は漆の町でもあります。木、樹皮、漆などの素材を使った作品が並びます。

KENPOKU ART 2016の詳細はこちら。

2016.04.15

記憶を辿る 柵瀬茉莉子展

修了生の柵瀬さんの展覧会です。
横浜のGALERIE PARISにて開催。
2016.4.17(sun)-27′(wed)
詳細はこちら。

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いしいしんじ「その場小説」
4.17(sun)要予約