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2013.08.24

おおくまつくば夏祭り

CRプロジェクトで「おおくまつくば夏祭り」を開催。
暑い中、楽しい時間を過ごした。
会津若松市内にある仮設住宅。大熊町から避難されている方々が住む。
大熊町は、現在も収束の気配が見えない福島第一原発の1号機から4号機の所在地でもある。
昨年より始まった交流が、より親密なものとなり今回の夏祭りが開催された。
昨年は「お祭りを作る、そのきっかけを作る」をキーワードに「おいでよ芋煮会祭り」を開催した。
お祭りを作るきっかけとなる、「強烈な楽しい時間」を演出する事ができた。
そこでは様々な学生のタレント性が発揮された。
そして今年。
交流が深まり、大熊町民の方々と筑波大学の学生が共同してお祭りを作り上げる事ができた。
学生は「もの書き屋」「物々交換屋」「ストラックアウト」「ボンボン屋」「ポエム屋」等々。そしてミヤハラは「かき氷屋」で盛り上げる。
相馬盆唄での盆踊り。
立派な櫓も太鼓も笛も、共有する地域の財産は何もかも町に置いたままである。
地元会津の方々より太鼓等を借り受け、学生が櫓を組み盆踊りが開催された。
大熊町の方々は交替で大太鼓、小太鼓、笛を奏でる。そして相馬盆唄と踊り。
おばあちゃん達の力の抜けた踊りが美しい。
震災後、初めて自分たちのお祭りを開催する事ができたと、感謝の言葉を頂いた。
学生は1学期からこの祭りを作り上げる事に苦心して、大成功に終わる。
お疲れさまでした。
CRプロジェクトのホームページに写真があります。
こちら
今週末は大学説明会。
来週まるまるゼミ合宿で喜多方へ。
次の週はまるまるほうき作り。
今週はほうき作りに使用する道具作りに追われた。作業台から刃物まで。コークスを焚いて鍛冶仕事。
マニアックな道具が出来上がる。
ついでに古くなった目立て用ヤスリを再利用して、畑での収穫用の小刀も作る。
というわけで、まだまだアツイ夏は続く。

2013.07.29

収穫の夏

7月26,27日と福島県喜多方市にて打合せ。
夏休み、ゼミ生10名程引き連れ、1週間程様々な方々にお世話になる予定。
器や地域資源を通して、蔵の活用方法について考える。昨年行ったPLAY MEALを引き継ぐ。
帰りの高速道路は豪雨アンド豪雷。

28日はほうき草の刈り取り。
5月22日に蒔いた種も穂を垂れ、刈り入れ時を迎えた。ほうき作りの酒井さんのお宅の横の畑で育ったほうき草。背を超える高さまで育つ。
酒井さんと奥様より作業をご指導き作業。研究員のラリ、ゼミ生の福島さん、武田さん、宮田君に人文の伊藤さんが参加。長男も虫と戯れながらお手伝い。
豪雨の翌日という事もあり、ほうき草に露が残っていた。奥様からレアなエプロンを借り受け、全員エプロン姿で刈り取りに精を出す。
男である僕と宮田君ももちろんファンシーなエプロンで気合いを入れて刈り取り。宮田君は黒猫チェルシーというバンドで活躍中。
エプロンをキメ、ベースのかわりにほうき草を持ち脱穀。良い音を出す。

早朝からお昼過ぎまで汗にまみれて気持ちの良い仕事。刈入れ、脱穀したものを揃え大きな窯で茹でてから天日で干す。9月に学生はおのおのほうきを制作する。詳細はまたブログに書きます。
いつもおくさまにおいしい物をいただく。この日はお昼ご飯に大きなおにぎりと茄子に魚をはさんだ天ぷらにゴーヤ。オクラのスープ、煎りゴマのうどん、トマトにスイカ。教わりながら接待を受けている贅沢な時間。おみやげにお手製の梅干し、スイカまで。
できたほうきは「農閑工芸」の研究発表としてTOKYO DESIGERS WEEK 2013に出展する。
CRプロジェクトでもTDW2013に出展。こちらは8/10、会津若松市内にある大熊町の仮設住宅で行う夏祭りのために制作するヤグラを出展。つくば市の北条で活動するチームのカマドと合わせて野外のブースで発表します。ヤグラとカマド、インパクトありそう。
そして、今日29日はつくば市北条にある「矢中の杜」へ。震災がきっかけで痛んでしまった壁の修復を手伝っている。いつもの学生と拭き漆の作業。今日が4回目で作業は終了。皆さんお疲れさまでした。
丁寧にブログを書けず、リンクばかりになってしまった。
ほうき作りについては、機会を見てしっかりと書くつもりです。

2013.07.23

miyah!

こちらも展覧会のお知らせ。
Singoster LIVINGにて「miyah!」展。
妻の作品が並びます。こちら。
8月3日(土)〜11日(日)13:00-20:00(日曜のみ10:30-18:00)

Singoster LIVING
つくば市小野崎448-1 tel/fax 029-859-5127

 

2013.07.23

TsuCra展

つくば市にあるギャラリー彩花さんで卒業生と在学生による展覧会が開催されます。
8月1日(木) 〜11日(日)13:00-18:00(最終日16:00まで)
佐藤幸恵/荒谷翔/阿部潤/福島梓/福山菜穂子
木工・陶磁・硝子の作品が並びます。
ぜひ!

ギャラリー彩花
つくば市小野崎170-1 Tel.Fax 029-851-6600

2013.06.11

木と縫い

修了生ジャスミンの展覧会。
木を縫ってます。
「飯村建二・柵瀬茉莉子展」2013年6月24日(月)〜6月29日(土)。
詳細はこちらをご覧下さい。GALLERY b.TOKYO

週末は長野の木曽へ。
そして今週末は会津若松。昨年に引き続き、CRプロジェクトの活動で仮設住宅に住む大熊町の方々と交流。
学生の準備も大忙し。

2013.05.29

弘前へ

5月の25日〜28日まで青森県の弘前市へ。
昨日、28日夜につくば着。
今日午前中授業を2コマ、これからいわき市へ出張。

新幹線を新青森駅で降り、電車を乗り継ぎ弘前へ。
車窓から、リンゴの花が咲くなか田植えの風景が目に入る。
つくばとひと月違う感じ。植生も違っていて、景色を眺めるのが楽しい。
田んぼには苗、リンゴ畑には白い花、菜の花やイタドリ、フキの群生が田んぼと畑の隙間を埋める。
枯れたすすきは、雪でぴたっと地面に押しつぶされたまま。
木の折れ方も違う。簡単に作られた板塀、作業小屋も雪で痛んでいる。
弘前の市内では、除雪車や重機の跡が地面に刻まれている。
春の雪国に冬が残っている。

もう10年程前になるが、日本文化財漆協会の仕事で浄法寺に通っていた頃、浄法寺地区の漆樹育成のご担当が斎藤さんだった。そんな縁もあり斎藤さんの工房で実際に津軽塗の実習をしながら、数百枚の手板(塗りのサンプル)について聞き取り調査を行った。
変り塗の技法から、唐塗り、紋紗塗り、七々子塗りについて教わる。
唐塗りは特徴のある篦を使う。篦はイタヤカエデで作られる。七々子塗りは、菜種を紋様の仕掛けに使用する。紋紗塗りは籾殻粉を炭にした素材を用いる。籾殻や菜種などの身近かな素材を漆塗りの中に積極的に取り入れ様々な表情を生み出す。
農関工芸的には、その辺にある「ありもの」、身近な素材を有効に扱う技術と言える。
調査の間、ホテルから弘前城内を通って、斎藤さんの工房へ通う。
桜で有名な弘前城は古い桜の樹が多く並ぶ。まだほんの少しだけ、桜の花がついている。
場内を抜けると岩木山が目に入る。山の上半分ほど雪が残っている。
斎藤さんの工房は、小学校のとなり。グランドの脇に小高く四角い山がある。冬の体育のミニスキー場。所変わればである。青森ではこれが当たり前との事。
長野では、冬になるとグランドにスケート場が現れる。保護者たちがせっせと、枕木を積んで枠をつくり、大きなビニールシートをはって池を作る。するとスケート場になる。体育は毎回スケート。
朝、自分のスケート靴を専用の研ぎ代にセットして、キングの800番で研ぐ。「カエリ」がつくまで砥石を八の字にまわしながら研ぐ。刃がつくと氷面を捉える事ができる。研ぎの大切さを体感した初めての経験。
帰りに青森市に立ち寄る。青森県立郷土館、青森森林博物館、みちのく北方船博物館へ。
郷土館は臨時休業。残念。
最近出かけた三重県鳥羽市の海の博物館が素晴らしかったので、青森でも船の博物館へ。
木船が所狭しと並ぶ。海、川。漁の方法によって船の形は異なる。木と縄。縄文の建築と共通する所が多い。
機能美。これにつきる。
マイブームの多くの垢取りも見る事ができた。

これから出張なので続きはまた。

2013.05.22

どうやら研究室横の原っぱにキジが縄張りをつくった。
毎日ケンケン。今日もケンケン。
ウグイスも鳴く練習を始めた。ケキョケキョケキョ ホ。

今日は念願のホウキ職人さんの工房を見学。
ゼミ生と総勢7名でつくば市内の酒井さんの工房へ。
今年は酒井さんのご協力を得て、ホウキ草(ホキモロコシ)の栽培から、収穫、乾燥、そしてホウキの制作を行う予定。
そのようなお願いをして、ご快諾いただけた。
そして、早速の種まき。畑へ行くと、いつでも種まきができる状態に準備されていた。
種まき。
両足を広げ、足を鍬のように動かし畝をつくりながらゆっくり前進。ふたつの畝ができる。
手は後に回して下で組む。学生は酒井さんの真似をしながら畝作り。もちろん手は後ろ。下で組む。
酒井さんと学生が並んで足を開き畝を作る。
足で作られた畝にぱらぱらと種をまく。
その後、また両足で土をかけ作業終了。シンプル。
足の動いた軌跡が残る不思議な畑の完成。
1週間程で芽がでて、お盆の頃には収穫できるということ。
収穫したホウキ草を使って酒井さんの指導のもと、それぞれのデザインでホウキの制作をおこなう。
農閑工芸の実践。
酒井さんの工房へ伺うのは今日が初めてだった。
名刺代わりに僕が持っているホウキの一部を持参。いろんな国のホウキ持っている。
今日持って行ったホウキは韓国、中国、フランス、ウズベキスタン、イスラエル、インドのもの。
日本では佐渡、長野、岩手、高知。
ホウキはその土地の植生や生活を反映していて、比べてみると面白い。気が付くと、いつの間にかホウキ持ちになっていた。
ほとんどは学生や友人からのお土産。ホウキが好きと公言していたら自然とたくさん集まった。
インドへ自分探しの旅へ出かけるという学生がいた。
その彼のまなざしは少し遠くへ向けられていた。
そんな彼へ、自分はどうでもいいから良いホウキを探してきなさいと適切な指導を行った。
結果、見事に美しいホウキを探して帰ってきた。
持って帰ってくるのに苦労したと思われる長いホウキ。
そう、それで良い。
しかし、ホウキがあり過ぎると掃除が難しい。ホウキでホウキを掃くためのホウキ掃き用専用ボウキを探してみよう。ついでにホウキ掃き用専用ボウキ用チリトリも。

酒井さんと奥さんは、僕の持参したホウキに興味しんしん。使われている植物の種類は様々だが、ほとんど知っていた。さすがである。
畑仕事のあと、おいしいトマトと冷えた三矢サイダーをごちそうになった。少し早めの夏休み。
お土産に畑で育てたキャベツにラッキョウ、ニンニクの芽、そしてみずみずしいタマネギをいただく。何から何まで、本当にありがとうございました。
今回のホウキ制作では、素材を育てるところから造形までを一貫して行う。
これはとても楽しみ。自然、学生のテンションも上がる。
秋に行う予定の「農閑工芸の展覧会」で発表する予定。これには卒業生の参加も企んでいる。
連休中に耕した工房畑の野菜も順調に育っている。こちらも収穫が楽しみ。
そして今週末からは青森県弘前市の斎藤さんの工房へ。津軽塗の調査。
弘前は2回目で、前回も斎藤さんの工房への旅。
大学院生のジョアナも調査補助として参加。また報告します。

 

2013.04.16

キジ

研究室のお隣の原っぱでキジが鳴く。
ケーンケーン。
新たな年度が始まり、授業も続々とスタート。
先週のCRプロジェクト「視点構築論」のゲストはChim↑Pom。映像で紹介された「気合い100連発」は感動。
今週のゲストは Ingo Günther。
ビックネームが続きます。

2013.03.25

これから謝恩会

今日は卒業式。
外に咲く桜がおかしく見えるくらいに寒い一日。
大学院生3名と学群生4名のゼミ生が無事に卒業。
グローバル、生産性、効率的という言葉とはあまり縁のない領域ですが、皆さんそれぞれ、確かな手触り感や手応えを持ち卒業されることと思います。

これからもこのブログは細々と続けていきます。
多分。
皆さんもたまにのぞきにきて下さい。
相変わらず同じこと書いてるなと思うでしょう。
そういう場所があるのも良いことです。
ご卒業おめでとう。

2013.03.18

伊勢神宮

卒業生や修了生は卒業式前に、こぞって旅行にでかけた。卒業生は台湾へ。
ちょうど同じ頃から義妹が台湾で暮らし始めた。
台北にあるグラフィックデザインのオフィスを間借りして仕事をするらしい。台湾滞在のブログがあるのでお暇な方はご覧下さい。ぶっきらぼうで面白い。

3月15日から17日まで、農閑工芸のリサーチで三重県へ。
15日は名古屋で乗り換えて豊田市美術館。「黒田辰秋・田中信行|漆という力」をみる。
黒田辰秋の作品は、機会があるごとにみるようにしている。駒場の民芸館、京都の河井寛次郎記念館や鍵膳良房、滋賀の佐川美術館等々。
数年前、京都の百万遍にある進々堂には大きなテーブルを見に行くもお休みだった。残念。
今回は黒澤明が使用していた椅子とテーブルのセットを初めて見る事ができた。大きくてびっくりするだろうと想像していたが、やっぱり大きさに驚く。
乾漆や木工の作品が数多く展示されていた。そのなかでも紙刀がすごかった。ペーパーナイフなので小さな作品なのだが存在感が大きい。
大学生の頃、お世話になった田中先生の作品も一同に見る事ができた。

16日はいよいよ伊勢神宮へ。
昨年の出雲大社も初めてだったが、伊勢神宮も初めて。今年は出雲大社と伊勢神宮の式年遷宮が重なる年。
神宮に入ってまず、スギやケヤキの大樹に圧倒される。
内宮、外宮に点在する社殿は、大樹の立ち上がる森に佇む。屋根には苔が、そして無塗装のヒノキは思ったよりも早く朽ちてきていた。社殿は自然に帰ろうとしている。
いくつもの社殿のすぐ隣には、新しい社殿の造営が進められている。鉋のかかったヒノキがキラキラと光る。漆で金箔を押した銅板と同じように金色に輝くヒノキ。
樹木から素材へ。素の材としての生まれたての姿が、大げさでなく、金色に光っている。手鉋でしかこの艶は得られない。
遷宮に使用されるヒノキの材は1万3千本程。その76%が木曽から運ばれる。木曽は僕の故郷。
数年前、学生と一緒に赤沢美林を訪ねた。樹齢300年を超える美しい木曽ヒノキの森が広がっている。
伊勢神宮の御用材として、江戸時代から育てられ守られてきた。最も古い樹で樹齢450年と言う話を聞いた記憶がある。
宮大工、西岡常一の話に良く出てくることば。
「法隆寺の檜は、千三百年ほどのところで伐った木が、その後千三百年をたっても材として生きて使われています」
「千年の木は材にしても千年持つんです」
ということは、赤沢美林にあるこの立派な樹齢450年のヒノキは、後550年待たなければ1000年持つ材にはならない。気が遠くなった事を覚えている。

外宮のすぐ近くにあるせんぐう館、少し離れた神宮徴古館・農業館も見学。
農業館に展示されていた「子日目利箒」は正倉院模造の品。
硝子の繊細なビーズの付いたホウキ。根っこの部分も使われていて、美しいデザイン。5色程のガラスビーズがホウキを彩っていた。これは高野箒(コウヤボウキ)と呼ばれるもの。
せんぐう館、神宮徴古館では、恩師が関わった御装束神宝もみる事ができた。

鳥羽まで足を伸ばし、海の博物館へ。
建物もだが、展示が素晴らしい。どちらかというと、建築を見に来る人の方が多いとも聞く。
日本全国より集められた漁業に関わる品々が所狭しと並ぶ。特に、木造船を展示している館に圧倒された。
様々な木造船が80隻ほど連なって展示されていて、壁には櫂等の木製品が並ぶ。ひとつひとつ丁寧に見る時間がなかったが、良い形の物ばかり。
これまでいろんな博物館や資料館を見てきたけど、展示品と建築がこれほど良い関係にある場所は無かったように思う。個人的な意見だが、博物館にある収蔵品の中の、ほんの小さな名も無き器よりも小さく感じる、大きな建築というものが存在する。
垢取り。
以前のブログに書いた、船にたまった水を掬う垢取りも数点展示されていた。
沖縄では刳物による垢取りがたくさん残る。ここでは奄美のものが船と一緒に展示されていたが、沖縄と同様に刳物で削りだされていた。
水を扱う道具なので、一木から削り出されている。板を組み合わせて作るより丈夫なのだろう。

現在も様々な資料が全国から集められているらしい。そういえば、喜多方の三日月湖に浮かぶ木の船も、船大工がいなくなったので直す事ができないと聞いた。全国に2万人以上いた船大工さんもほとんどいなくなったとも聞く。修理されずに役目を終えた木の船が日本中にたくさんある。木で作られる漁具は、無くなっていく。
閉館ぎりぎりで入館したので、小走りで展示を見た。圧倒的な量の展示物があり、もう一度機会を見て訪ねたい場所になった。

伊勢神宮では、式年遷宮により常に新しい社殿が建ち、古い形をそのままに残す。
遷宮により解体された社殿の材は、全国の神社の造営に再利用される。

木の船は、船大工がいなくなり、まだ使える船が直せずに使命を終える。
最近は、直す事のできない物が増えた。
作る、直すという人間の基本的な仕事は、買う、捨ててまた買うという行為に変わってきた。
消費すること、消費活動が僕らの社会を形作っている。
社殿や神宝から、「手間ひまかけて」ということでしか得られない価値を改めて認識した。