愛媛へ その6 臥龍山荘と盤泉荘

前回に引き続き大洲のお話。

大洲は町並みも味わい深かったですが、臥龍山荘と盤泉荘が素晴らしかったです。

まずは臥龍山荘。

  

  

いやはや、凄かった。

続いて、盤泉荘へ。

ここも凄かった。

  

  

盤泉荘は、建物も良かったですが、取水システムに感動しました。

岩盤をくり抜いた横穴から流れる生活用水。

この工事がどれほどの苦労だったのか想像もできません。

  

あの鉄の扉の向こうに岩盤をくり抜いた横穴があります。
左奥の施設は用途が明らかになっていないとのこと。私はサウナ説に一票です。
懐中電灯をお借りして奥へと進みます。しゃがまないと進めません。
ここに貯水されます。

 

そして、この貯水槽の横にはなんと・・・

  

   

!!!びっくり!!!

そして、その後、土蔵を見学したのですが、なんと土塗り板倉の様でした。

土塗り板倉が日本のどの範囲に分布しているのか、これも大きな謎です。

  

愛媛へ その5 大洲

大洲市大洲へ。ここもプチ伝建的な城下町です。

例によって?お城は遠くから見ただけ。

雁木のようなアーケードがある静かな商店街を進むと、良い感じの町並みが。

  

商店街を歩いて行くと・・・
ちょっと良い感じの町並みが。
リノベーションした宿泊施設もありました。

  

町並みを奥へと進むと、「ポコペン横丁」という商業施設?がありました。

「ポコペン」って、子どもの頃の遊びでありましたね。懐かしい。今の子どももポコペンやっているのでしょうか??

  

ポコペン横丁。
週末にイベントが行われるようです。

  

  

そして、大洲にもミセ造りが!

  

ミセ造りを発見。2連タイプですね。

  

大洲市の見所は、城下町の町並み(とお城)だけではなかったです。大洲市の話は次回に続きます。

愛媛へ その4 宇和町卯之町

愛媛編、まだまだ続きます。

トップの写真は旧開明学校。

続いて訪れたのは西予市宇和町卯之町。重伝建地区です。

平入と妻入が混在し、持ち送り、格子、袖壁、卯建といったアクセントも豊富で、変化に富んだ見ていて楽しくなる町並みでした。

「伝統的な木造建築の町並み」という一定の統一感を保ちながら、よく見ると個性的な建築群。

現代の町並みの景観ルール制定にも役立ちそうな事例だと思いました。

  

平入が連続しているかと思うと・・・。
こちらは妻入が連続しています。
これらが対面しているというのが面白いですね。
かっこいい持ち送りが。
蔀戸のオープンカフェ。良いですね。

  

リノベーションしたカフェの蔀戸を発見し、ミセ造りがあるのでは・・・と期待が高まります。すると・・・。

  

資料館に格子戸タイプの蔀戸が。

  

これは・・・資料館に行くしかない!ということで入館しました。すると・・・

  

昔の町並みを再現した模型に「ミセ造り」がありました。
模型がガラスのケースに収納されていて上手く撮影できない・・・。

  

詳細は今後調べて行こうと思いますが、愛媛県には徳島県とは異なるタイプのミセ造りがある様です。

手元にある愛媛県の伝統的な町並みを紹介する文章には「蔀戸」「床几」はあげられていますが、「ミセ造り」とは書かれていない様です。

まだまだ勉強が足りません。

愛媛へ その3 宇和島

宇和島へ。

ここも高校時代に来た懐かしい場所。

当時は宇和島城に行った記憶がありますが、今回は見上げただけ。

宇和島市岩松へ行きました。

ここもプチ伝建的な地域でした。

  

大畑旅館。
岩松の町並み。
看板建築も。
阿部酒造。

愛媛へ その2 外泊・中泊

愛南町の外泊は、今回の旅の大きな目的地の一つでした。

「風と人間・生活・環境」を主題として研究を行なっているので、外泊の集落空間構成は一度体感してみたいと思っていました。

正直、想像していたのとはちょっと違っていたのですが、集落の中を歩くと、風の強弱のギャップが激しくて、なかなか愉しかったです。

「風景を体感する」というのは観ることだけではないのだな、と改めて感じました。

ネット社会が構築され、画面を通しての体験の機会が増える中、我々はますます視覚に頼りすぎているのではないかと。

「観“光”」ならぬ「観“風”」という概念もあるのかもしれません。

新たな研究テーマの芽生えを自分の中に感じました。

現場で考えるって大事だな、こういう時間を大切にしたいな、と思った次第です。

  

  

外泊集落は、お隣りの中泊集落の人口増加に伴い、次男三男が分家移住して造られた集落です。

そこで、せっかくなので中泊にも行ってみました。

すると、中泊も見事な石垣の集落でした。

  

  

外泊も中泊も、集落内を巡る迷路のような路地には柵が設けられているのですが、観光地としても位置付けられている外泊の柵は擬木、中泊の柵は鋼管、というのが面白いですね。

愛媛へ その1 松山

愛媛県に行ってきました。

最近、四国の南東側ばかりに何度も行っているので偶には逆へ・・・という訳でもないですが、行ってみたいところが幾つかあったので。

結論から言うと、収穫の多い旅になりました。

ですので、何回かに分けて整理しておきたいと思います。

  

研究者生活を送る様になり、日本の各地を訪れていますが、愛媛に来るのは超久しぶり。

高校一年の終わりの春休み以来、約35年ぶりになります。

その時は、高校の友人、O君とH君と3人での旅でした。

私の旅好きが芽生えたきっかけの経験だったと言っていいと思います。

O君には時刻表の読み方を教えてもらいました。

イケメン(当時はそんな言い方はなかった気もしますが)のO君とH君が何故ゆえ私を誘ってくれたのかは、いまだに謎です。

さて、その時にも訪れた道後温泉本館へ行ってみると・・・改修中でした!

  

残念ながら改修中でした。

  ド派手なシートを被せてありました。

さて、気を取り直して、最初の目的地へ。

まずは、松山市南斎院(みなみさや)というところへ。

長屋門が多くあるとの情報があったのですが、思いの外凄かったです。

連続する長屋門。壮観です。
反対側からも。
手前の水田によって四季折々の風景が愉しめるんでしょうね。

群馬の城下町へ

雪の話が間に入ってしまいましたが、群馬の旧街道の後は城下町を見に行きました。

甘楽町の小幡です。

思った以上に趣があり、見どころ十分でした。

富岡製糸場などが近場にあるので、もっと観光地としてのポテンシャルを発揮できそうな地域に思えました。

あちこちに駐車場は整備されているのですが。

  

石垣が印象的な町並みです。
高橋家住宅の長屋門。
高橋家住宅の庭園。
喰い違い郭。
茅葺きの武家屋敷も。
町に張り巡らされた水路も見どころの一つ。
雄川堰と桜並木沿いには商家や養蚕農家があります。
立派な生垣もありました。
道の駅に移築された松井家住宅。

雪ですね

最強寒波・・・筑波山にはうっすらと雪が。

道路には積もらなくて助かりました。

明日は大学院(博士後期課程)の入試です。

  

群馬の旧街道へ

群馬県に旧街道の町並みを見に行きました。

旧中山道とその脇往還として栄えた下仁田道へ。

重伝建などではないので観光地ではないですし、正直、それほど多くの質の高い建築物が現存しているわけでもないですが、昔の雰囲気が残っていて、こういう地域も大事にされていって欲しいと思います。

個人的には「プチ伝建」と呼んでいます。

筑波大学の周りにも、土浦、石岡、下館など、プチ伝建に該当するエリアがいくつかあります。

  

下仁田町下仁田では珍しい防火壁がありました。
この辺りではシラカシなどの高生垣が散見されます。
下仁田町本宿の町並み。
安中市松井田の町並み。
松井田の民家の事例。
安中市原市では3階建ての土蔵を発見。

南房総へ

少し前のことですが、房総半島の南端に行ってきました。

南房総市をはじめ、房総半島の南部に行くと、イヌマキの生垣景観が目に付きます。

また、みかんの木やソテツも。

「生垣」「みかん」「ソテツ」。

なんと、これまで行ってきた緑化デザインに関する研究のキーワードが南房総には揃っていました。

  

南房総 最南端の碑
房総半島最南端の地の石碑と野島崎灯台と気象観測所。ここにはAMeDASはないはずだけど・・・と調べてみると、海上保安庁の観測所の様です。
イヌマキの生垣が密集している集落もありました。
イヌマキの生垣の小径。
イヌマキゲート。写真ではわかりにくいですが、庭にはみかんの木も。
手入れが行き届いています。
イヌマキゲート、その2。
イヌマキゲート、その3。
所々でソテツに出逢います。