愛媛へ その2 外泊・中泊

愛南町の外泊は、今回の旅の大きな目的地の一つでした。

「風と人間・生活・環境」を主題として研究を行なっているので、外泊の集落空間構成は一度体感してみたいと思っていました。

正直、想像していたのとはちょっと違っていたのですが、集落の中を歩くと、風の強弱のギャップが激しくて、なかなか愉しかったです。

「風景を体感する」というのは観ることだけではないのだな、と改めて感じました。

ネット社会が構築され、画面を通しての体験の機会が増える中、我々はますます視覚に頼りすぎているのではないかと。

「観“光”」ならぬ「観“風”」という概念もあるのかもしれません。

新たな研究テーマの芽生えを自分の中に感じました。

現場で考えるって大事だな、こういう時間を大切にしたいな、と思った次第です。

  

  

外泊集落は、お隣りの中泊集落の人口増加に伴い、次男三男が分家移住して造られた集落です。

そこで、せっかくなので中泊にも行ってみました。

すると、中泊も見事な石垣の集落でした。

  

  

外泊も中泊も、集落内を巡る迷路のような路地には柵が設けられているのですが、観光地としても位置付けられている外泊の柵は擬木、中泊の柵は鋼管、というのが面白いですね。

愛媛へ その1 松山

愛媛県に行ってきました。

最近、四国の南東側ばかりに何度も行っているので偶には逆へ・・・という訳でもないですが、行ってみたいところが幾つかあったので。

結論から言うと、収穫の多い旅になりました。

ですので、何回かに分けて整理しておきたいと思います。

  

研究者生活を送る様になり、日本の各地を訪れていますが、愛媛に来るのは超久しぶり。

高校一年の終わりの春休み以来、約35年ぶりになります。

その時は、高校の友人、O君とH君と3人での旅でした。

私の旅好きが芽生えたきっかけの経験だったと言っていいと思います。

O君には時刻表の読み方を教えてもらいました。

イケメン(当時はそんな言い方はなかった気もしますが)のO君とH君が何故ゆえ私を誘ってくれたのかは、いまだに謎です。

さて、その時にも訪れた道後温泉本館へ行ってみると・・・改修中でした!

  

残念ながら改修中でした。

  ド派手なシートを被せてありました。

さて、気を取り直して、最初の目的地へ。

まずは、松山市南斎院(みなみさや)というところへ。

長屋門が多くあるとの情報があったのですが、思いの外凄かったです。

連続する長屋門。壮観です。
反対側からも。
手前の水田によって四季折々の風景が愉しめるんでしょうね。

群馬の城下町へ

雪の話が間に入ってしまいましたが、群馬の旧街道の後は城下町を見に行きました。

甘楽町の小幡です。

思った以上に趣があり、見どころ十分でした。

富岡製糸場などが近場にあるので、もっと観光地としてのポテンシャルを発揮できそうな地域に思えました。

あちこちに駐車場は整備されているのですが。

  

石垣が印象的な町並みです。
高橋家住宅の長屋門。
高橋家住宅の庭園。
喰い違い郭。
茅葺きの武家屋敷も。
町に張り巡らされた水路も見どころの一つ。
雄川堰と桜並木沿いには商家や養蚕農家があります。
立派な生垣もありました。
道の駅に移築された松井家住宅。

雪ですね

最強寒波・・・筑波山にはうっすらと雪が。

道路には積もらなくて助かりました。

明日は大学院(博士後期課程)の入試です。

  

群馬の旧街道へ

群馬県に旧街道の町並みを見に行きました。

旧中山道とその脇往還として栄えた下仁田道へ。

重伝建などではないので観光地ではないですし、正直、それほど多くの質の高い建築物が現存しているわけでもないですが、昔の雰囲気が残っていて、こういう地域も大事にされていって欲しいと思います。

個人的には「プチ伝建」と呼んでいます。

筑波大学の周りにも、土浦、石岡、下館など、プチ伝建に該当するエリアがいくつかあります。

  

下仁田町下仁田では珍しい防火壁がありました。
この辺りではシラカシなどの高生垣が散見されます。
下仁田町本宿の町並み。
安中市松井田の町並み。
松井田の民家の事例。
安中市原市では3階建ての土蔵を発見。

徳島調査 2022年12月

昨年末、徳島県にミセ造りの現地調査に行ってきました。

島根大学・小林准教授との共同調査でした。

これまでもよく見てきたつもりでしたが、新たな様式のミセ造りの存在に気づきました。

  

主な調査内容は現存状況の確認で、今回で主要な地域の調査は完了。

さて、取りまとめの段階となりました。

また、新たに3Dスキャナーを用いての調査を試みました。

  

ミセ造りで日向ぼっこをする住民の方の姿も。

ミセ造りで日向ぼっこをする?猫の姿も。

  

3Dスキャナーを用いた調査をする小林先生。どことなく怪しい空気感があるのは否めないですね。
ミセ造りで日向ぼっこ中?の猫さん。
ミセ造りは折り畳んだ状態でも猫の居場所になるのですね。新たな発見です。

南房総へ

少し前のことですが、房総半島の南端に行ってきました。

南房総市をはじめ、房総半島の南部に行くと、イヌマキの生垣景観が目に付きます。

また、みかんの木やソテツも。

「生垣」「みかん」「ソテツ」。

なんと、これまで行ってきた緑化デザインに関する研究のキーワードが南房総には揃っていました。

  

南房総 最南端の碑
房総半島最南端の地の石碑と野島崎灯台と気象観測所。ここにはAMeDASはないはずだけど・・・と調べてみると、海上保安庁の観測所の様です。
イヌマキの生垣が密集している集落もありました。
イヌマキの生垣の小径。
イヌマキゲート。写真ではわかりにくいですが、庭にはみかんの木も。
手入れが行き届いています。
イヌマキゲート、その2。
イヌマキゲート、その3。
所々でソテツに出逢います。

環境デザイン演習2 2022

環境デザイン演習2の発表・講評会を行いました。

新潟県に実在する空き家となった古民家を「公共施設的な何か」として「新たな価値観の『場』」として再利用する提案ができないか、という課題でした。

  

学生たちの提案を見ると、「交流」が共通するテーマとして浮かび上がり、

・地域の人たちが音楽を通じて楽しめる空間

・地域の人たちが読書を通じてのんびり過ごせる空間

・移住を促進するような取り組みができる空間

をそれぞれ描いてくれました。

それらから読み取れる今後の改修方法を考えるヒントとして

・古民家の全て(空間全体)を再利用しなくても、部分的な改修でも良いのではないか、つまり、かつての「部屋」を全て「部屋」として利用しなくても、土間空間を拡張したり、あえて手を加えない(利用しない、そのままにしておく)という部分があるのもアリではないか

・年間を通しての利用を前提とするのではなく、春から秋くらいまでの降雪・積雪がない時期の利用を想定しても良いのではないか

・型ガラスなど、建築そのもの以外にも利用価値のあるものがあるのではないか

・「建築物の改修」という方向性だけでなく、「建築物を活かせる家具」を挿入して空間を再構成するという方法もあるのではないか

などといったアイデアの収穫がありました。

古民家の再利用や移住促進のアイデアには、まだまだいろんな可能性がありそうです。

  

論文が掲載されました【人間と生活環境 第29巻 第2号】

「人間と生活環境」第29巻,第2号に研究室の論文1編が掲載されました。

論文のタイトルは

「大分県津久見市におけるみかん小屋の分布と建築特性の実態調査」

です。

修了生の水畑さんの卒業論文および修士論文の成果の一部を取り纏めた内容となっています。コツコツと丁寧に整理してくれました。感謝。

みかん小屋を含むみかん栽培景観のこれからを考える上で、重要な基礎資料となる論文だと思っています。

「まずは現状を正しく理解することが大切」という考え方は、景観だけではなく、様々なことに共通する大事で基礎的なことだと思いますが、疎かになってしまうこともしばしばありますよね。

ついつい、よく調べもしないで「わかった」つもりになってしまいます。

  

しかし、アップダウンのある現地調査は脹脛に効いたよなぁ。

【受賞報告】研究室修了生の栗原広佑先生が「人間-生活環境系学会奨励賞」を受賞!

橋本研究室の修了生である東北工業大学・講師の栗原広佑先生が、「人間-生活環境系学会奨励賞」を受賞し、第46回人間-生活環境系シンポジウムで授賞式がありました。

受賞した論文は栗原先生が博士後期大学院生として当研究室に在籍中に取り組んだ研究内容です。

受賞論文題目「山形県最上郡金山町における地域型住宅と薪ストーブ使用住宅の実態調査 森林資源の建材・燃料としての利用に着目して」

  

栗原先生(右)と高田会長(左)のツーショット。
珍しく?私とも記念撮影を。