環境デザイン演習2 2022

環境デザイン演習2の発表・講評会を行いました。

新潟県に実在する空き家となった古民家を「公共施設的な何か」として「新たな価値観の『場』」として再利用する提案ができないか、という課題でした。

  

学生たちの提案を見ると、「交流」が共通するテーマとして浮かび上がり、

・地域の人たちが音楽を通じて楽しめる空間

・地域の人たちが読書を通じてのんびり過ごせる空間

・移住を促進するような取り組みができる空間

をそれぞれ描いてくれました。

それらから読み取れる今後の改修方法を考えるヒントとして

・古民家の全て(空間全体)を再利用しなくても、部分的な改修でも良いのではないか、つまり、かつての「部屋」を全て「部屋」として利用しなくても、土間空間を拡張したり、あえて手を加えない(利用しない、そのままにしておく)という部分があるのもアリではないか

・年間を通しての利用を前提とするのではなく、春から秋くらいまでの降雪・積雪がない時期の利用を想定しても良いのではないか

・型ガラスなど、建築そのもの以外にも利用価値のあるものがあるのではないか

・「建築物の改修」という方向性だけでなく、「建築物を活かせる家具」を挿入して空間を再構成するという方法もあるのではないか

などといったアイデアの収穫がありました。

古民家の再利用や移住促進のアイデアには、まだまだいろんな可能性がありそうです。

  

論文が掲載されました【人間と生活環境 第29巻 第2号】

「人間と生活環境」第29巻,第2号に研究室の論文1編が掲載されました。

論文のタイトルは

「大分県津久見市におけるみかん小屋の分布と建築特性の実態調査」

です。

修了生の水畑さんの卒業論文および修士論文の成果の一部を取り纏めた内容となっています。コツコツと丁寧に整理してくれました。感謝。

みかん小屋を含むみかん栽培景観のこれからを考える上で、重要な基礎資料となる論文だと思っています。

「まずは現状を正しく理解することが大切」という考え方は、景観だけではなく、様々なことに共通する大事で基礎的なことだと思いますが、疎かになってしまうこともしばしばありますよね。

ついつい、よく調べもしないで「わかった」つもりになってしまいます。

  

しかし、アップダウンのある現地調査は脹脛に効いたよなぁ。

【受賞報告】研究室修了生の栗原広佑先生が「人間-生活環境系学会奨励賞」を受賞!

橋本研究室の修了生である東北工業大学・講師の栗原広佑先生が、「人間-生活環境系学会奨励賞」を受賞し、第46回人間-生活環境系シンポジウムで授賞式がありました。

受賞した論文は栗原先生が博士後期大学院生として当研究室に在籍中に取り組んだ研究内容です。

受賞論文題目「山形県最上郡金山町における地域型住宅と薪ストーブ使用住宅の実態調査 森林資源の建材・燃料としての利用に着目して」

  

栗原先生(右)と高田会長(左)のツーショット。
珍しく?私とも記念撮影を。

第46回 人間-生活環境系シンポジウム

「イーグレひめじ」で行われた第46回 人間−生活環境系シンポジウムに参加してきました。

大会長は兵庫県立大学・教授の土川忠浩先生です。土川先生には学生時代からお世話になっています。

  

姫路を訪れるのは約35年ぶりでした。前回は、高校の修学旅行で姫路城に来た時です。

  

昨年の第45回のシンポジウムは対面とオンラインのハイブリッド開催でしたが、今回は完全に対面形式での開催。ポスターセッションも行われました。

懇親会は行われませんでしたので、完全に元に戻ったとはまだ言えませんが、感染対策を行いながら少しずつ前進している実感があります。

  

■今回の発表

橋本剛,小林久高,濱定史,釜床美也子:徳島県南部におけるミセ造りの現存状況

  

会場の「イーグレひめじ」。
立派な会場でした。
ポスター発表、企業展示の様子。
会場からも姫路城が見えました。
姫路の中心市街地はアーケードが整備されていました。

【受賞報告】研究室修了生の栗原広佑先生が「日本生気象学会 第31回研究奨励賞」を受賞!

橋本研究室の修了生である東北工業大学・講師の栗原広佑先生が、「日本生気象学会 第31回研究奨励賞」を受賞し、第61回日本生気象学会大会(名古屋)で授賞式ならびに受賞記念講演がありました。

受賞した論文は栗原先生が博士後期大学院生として当研究室に在籍中に取り組んだ研究内容です。

受賞論文題目「薪ストーブ使用時に形成される居間の室内温熱環境の実測調査」

  

第61回 日本生気象学会大会(名古屋)

名城大学で行われた第61回 日本生気象学会大会(名古屋)に参加してきました。

大会長は名城大学・教授の石井仁先生。

今回の大会では実行委員会として裏方を務めさせていただき、いろいろと勉強させていただきました。

大会長の石井先生をはじめ、実行委員会の日本福祉大学・西村直記先生、日本福祉大学・松本太先生、大同大学・渡邊慎一先生には大変お世話になりました。どうもありがとうございました。

  

第59回、第60回の大会はオンライン開催でしたが、今回は3年振りの対面形式での開催。

もちろんオンラインには交通費が不要、移動時間も不要といったメリットがあるわけですが、やっぱり対面の方が個人的には好きですね。

  

■今回の発表

橋本剛,渡邊慎一,石井仁:夏季における大きさの異なる高倉の床下空間に形成される温熱環境

栗原広佑,橋本剛:散居集落における屋敷森の暑熱緩和効果の実態調査

  

飯豊カザライWS

山形県飯豊町でカザライ・ワークショップに参加してきました。

7月に行ったヤシキバヤシ環境WSに続く第2弾です。

今回のWSの担当は山形大学の濱先生。

毎年カザライを作っている飯豊町の高橋さんを講師に、カザライ作りを体験。

コロナで対面のイベントができない時期もありましたが、やっぱり、みんなで何かを作るって楽しいですね。

  

まずは公民館で山形大学・濱先生よるレクチャー。
次に特別講師の茅葺き職人・久保田氏によるレクチャー。
現地まで歩いて移動。
これがカザライ。
体験会の流れを説明する高橋さん。
土台となる骨組み作成の擬似体験。
茅の束を作ります。
茅の束を骨組みに括り付けていきます。
上の段は高橋親子による実演。
一人ずつ感想を発表。
最後にアンケートを記入してもらいました。

長岡と柏崎

上越市での現地調査の後、長岡市にある重要文化財の長谷川邸へ。

主屋は宝永三年(1706)年の大火の後、享保元年(1716)に再建されたと伝えられているとのこと。

新潟県最古の古民家です。

映画「峠 最後のサムライ」のロケ地としても使用されました。

  

長谷川邸の後は柏崎市の荻ノ島環状集落へ。

中門造の伝統民家が水田を囲む様に環状に配置された集落です。

上越へ

新潟県上越市へ行ってきました。

今年度の環境デザイン演習2では古民家改修的な課題を行っているのですが、その現地調査へ。

最近の古民家改修というと単にリフォームするだけではなく、農家民宿にしたり、移住者用の住宅にしたり、コワーキングスペースやワーケーションの場にしたり・・・と色々な事例がありますね。

それらは、それなりに改修費用がかかりますし、場合によっては採算性を問われるケースもあります。

そうなると、実際には多くの古民家はその対象にはならず、どうしていいのかわからない、或いは、本当は価値があるのに解体されてしまう、ということになってしまうのかなと。

もっと違った古民家の利活用のアイデアはないかな〜という様なことを考えるのを課題としています。

  

まずは外観を確認。
鴨居が立派だな〜。大きさもデザインも違う色々な建具があるな〜。
柱の位置や間取りを確認する学生たち。
縁側の天井が洒落ています。
小屋組が見える様にしてはどうかな?
竹は使えるかも?

早いもので・・・

もう11月。

あと2ヶ月しかない?まだ2ヶ月もある!?

  

筑波大学のキャンパスもすっかり秋模様。

  

研究室からの風景もすっかり秋。
先日は霧でした。