論文掲載

「日本生気象学会雑誌 第55巻 第2号」に研究室の論文が掲載されました。

 

題目は「連続した屋敷森が夏季日中における集落気候形成に及ぼす影響」です。

 

茨城県つくば市の北部、筑波山の西側に位置する列村である洞下集落の屋敷森に関する研究です。

連続する屋敷森の夏季暑熱環境を緩和する効果を明らかにしています。

屋敷森により夏季日中の気温が涼しくなることを実証的に明らかにしました。

この効果は、エアコンにより涼しさをえる現代的な暮らしでも、省エネに寄与するものです。

このように、伝統的な民家・集落の熱環境手法を研究することで、現代における自然環境と調和した建築・都市デザイン手法への知見が得られます。

伝統的な民家・集落の暮らしには、単なる「省エネ」の手法だけではなく、現代的な暮らしが失いつつある環境体験の豊かさや、自然環境との付き合い方を再考するためのヒントや具体的な知見が蓄積されていると考えています。

 

連続する屋敷森の向こう側に列村が隠れています。遠くに見えるのは筑波山です。つくば市は芝の生産も有名です。

 

集落内には伝統的な建築物も少なくありません。
立派な長屋門です。