作り手自身が結果を正確に予測できない要素を意識的に取り入れた造形プロセスにより生成される形を利用した表現について研究している。造形は機能の実現やメッセージの伝達を動機とするものだけではない。作り手のイメージを忠実に形にする技術の研究も大事だが、頭の中にない形を外から引き寄せる仕組みの研究もまた重要であると考えている。

上浦 佑太
KAMIURA Yuta
所属・役職:芸術系・助教
領域:構成
学位:修士(デザイン)
研究室:芸術学系棟B308
研究分野
構成学
研究テーマ
予想外の形を生成する仕組みを取り入れた造形表現の研究
主な作品
主な著書・論文
「数理的秩序による二次元の構造を基盤とした造形表現において形の配置に不規則性を導入する方法」『芸術学論集/2(0)/pp.41-50』2021年
「数理的秩序による構造を基盤とした平面表現における構造の構成と視覚効果の関係」『芸術学論集/1/pp.41-50』
「基礎造形教育における面材の活用に関する考察」『日本基礎造形学会論文集/024/pp.19-26』2016
「数理的秩序に基づく立体構成ー造形教育への試み」『形の文化研究/8(1)/pp.39-46』2014
略歴
2012 筑波大学芸術系助教
2011 玉川大学芸術学部助手
当研究室を志望される方へ
他大学の学生や別分野を専攻されている方、あるいは社会人の方も歓迎ですので、研究室のwebサイト(https://kamiura-yuta-lab.myportfolio.com)を覗いた上でフィーリングが合えば一度上浦まで直接問い合わせてください。構成学という分野を初めて聞く方も多いでしょうから、進学先として検討する場合はさまざま不安があると思います。これまでも研究の内容や環境について問い合わせを頂いたことが数多くありました。自身の関心と本学が提供する研究環境がマッチするかどうかは、お話しを聞いた上で判断してもらえれば結構です。
構成学はあらゆる造形の基礎に位置付けられる学問領域ですので、平面・立体・写真・映像・インスタレーション・パフォーマンスなどアウトプットの形式は問いません。色々なバックグラウンドを持つ学生どうしの交流で互いの研究が活性化することを願っています。私自身は「予想外の形を生成する仕組みを取り入れた造形表現」に個人的な関心がありますが、研究室に所属する学生は必ずしもそのような傾向ではありません。学生は各自の関心に応じて自由に素材・技法・媒体・形式を選びとり、実験的な姿勢で日々新しい表現の可能性を模索しています。純粋な遊び心に基づく表現の開拓に関心のある方は当研究室をぜひ検討してみてください。