日本美術史、特に中世から近世の絵画を研究しています。絵巻や障屏画の現存作例、五山文学や有職故実などの史料を通じて、作品がどのように生み出され、受け継がれてきたのかを探っています。また、孔子や歴代の聖賢を描いた「勧戒画」にも注目し、美術が道徳観の形成にどのように関わり、儒教思想が視覚表現としてどんな姿をとってきたのかを考えています。絵画とは、単なる装飾ではなく、時に思想を語り、社会を動かす力を持つもの。その仕組みを読み解くことが、私の研究の中心です。(背景の画像は、架蔵の屏風です)