日本の城下町都市やベトナムの世界遺産都市など、東アジアの歴史都市では、河川流域一帯の山水と応答する環境がかたちづくられている。このことを表す象徴的な景観が「山当て」である。これは、街路や水路の軸線上に、河川の水源となる山や信仰対象の山などの山頂を見通す景観である。山当てをはじめ、自然環境と調和する多様なデザインによって組み立てられた、流域圏全体の山水景観の構造について研究を行う。