1516世紀のネーデルラント(現在のベルギー、オランダ)と19世紀から20世紀初頭のベルギーを主な範囲として、ある主題を表現する図像が時間的・地理的位相の変化によってどのように継承されてきたのかということに関心を抱いてきました。最近は、オリジナルとコピー、本物と贋物、西洋と非西洋といった、美術をめぐる差別階層化に対する関心から出発して、デッサン用教材の石膏模像を美術史研究の俎上に載せたいと考えています。