教育目標

芸術専門学群の教育目標

芸術専門学群は、総合大学における芸術教育の場としての特色を生かし、広い視野と確かな基礎学力を持ち、かつ柔軟な発想力と豊かな表現力を備えた、創造的活力に満ちた美術及びデザインの専門家育成を目標としています。

教育の内容・方法

知性と感性の統合

芸術専門学群には14の領域があります。それぞれに共通する教育の特色は、総合大学にあることを生かした広い教養と、専門学群としての深い専門能力の育成です。そのために、まず皮相な既成概念を払拭し知性と感性の統合を目指します。

基礎と専門が統合されたカリキュラム

12年次では、様々な科目を自由に横断的に履修します。また専門にとらわれない芸術の基礎を学びます。3年次以降、諸領域における高度で専門的な科目を学び、テーマの絞込みと方向付けを行い、4年次の卒業研究へと結びつけます。

学生の個性を尊重した教育

芸術教育における学生の個性は最も尊重すべきものです。そのため、34年次における専門教育は可能な限り少人数クラスとし、対話を通して個性を伸ばす指導を行います。

「現場」と繋がる授業

企業や行政、美術館などに学生を送り、また学外の「現場」から講師を招聘するなど、社会と乖離しない大学教育を行います。また、芸術外の学生や教員、あるいは市民と協同する教育プログラムを展開し、コラボレーション力が高く、視野の広い、時代を読める学生を育成します。

創造的表現力と論理的思考力の両立

本学群では開学以来、卒業制作と論文執筆の二つを卒業要件としてきました。ものづくりを実践する一方で、確実な文章作成能力を養い、客観性に基づく論理的な思考方法や表現力の習得をめざします。

達成すべき水準

卒業研究

卒業研究(卒業制作+卒業論文)の公開に集約されます。卒業研究は4年間の集大成であり、学外の公立美術館で公開展示され、社会の評価を仰ぎます。また、卒業研究作品集は記録であると同時に、広く社会に向けて配布し筑波大学芸術専門学群の水準を示します。優秀作品は筑波大学芸術賞、芸術専門学群長賞として顕彰され、大学に収蔵されます。

芸術に関する創造的表現力

芸術に関する独創的で柔軟な発想やビジョンを、美術・デザインの専門的知識・技能を駆使して適切に表現することができる。

芸術に関する問題解決能力

現代における美術・デザインに関する諸問題を自発的に見出し、習得した知識・技能をもとに柔軟な考察と的確な判断によって解決することができる。

幅広い知識に基づく論理的思考力

学際的な教養教育による幅広い視野と、専門的な知識・経験に基づき、多様な諸課題に対して論理的に思考することができる。

感性豊かなコミュニケーション能力

感性を形にして発信する力や感性を共有し協働することのできる力をもとに、豊かでクリエイティブな人間関係を形成するコミュニケーションができる。

自律的・社会的な創造活動のための基礎力

社会における芸術の意義と役割を理解し、自律性を持った美術・デザインの専門家として創造活動を継続することができる。

教育の質の保証

芸術専門学群ファカルティ・ディベロップメント(FD)委員会を中心に、学生による授業評価アンケート等を行い継続的な教育方法の改善を行っています。
海外の交流協定大学(現在12大学)と、留学生の交換や作品交流展、国際ワークショップなどを開催し、国際感覚を身につけた学生を育成しています。
作品や研究の発表を、学内外において積極的に行うとともに各種公募への参加を奨めています。それにより学生は自身の力を認識し、教員は教育を客観視する機会を得ています。
芸術専門学群では、芸術専門学群学生生活支援室、クラス連絡会、クラス担任、卒業研究指導教員、全学的にはスチューデントプラザ、保健管理センターなどをとおして、教育等に関する学生の意見集約や生活改善を行い、学生生活が健康で有意義におくれるように支援しています。

卒業後の進路

卒業生は、大学院への進学、企業への就職、あるいは独立した作家、デザイナーなど、様々な分野において自己を実現していきます。その一方で、社会から学群・大学院へと、再教育のため大学を訪れる者もいます。海外協定校への留学生の派遣など、芸術専門学群は開かれた大学として、外なる社会との絶え間ない還流を促し、創造の場を活性化していきます。

感性豊かなコミュニケーション能力

社会において豊かな人間関係を築くためには、自分の思いを相手に正しく伝えるコミュニケーション能力が求められます。芸術創造は、感性によるコミュニケーションです。芸術専門学群の教育は、感性豊かなコミュニケーション能力を育成します。

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