関西学院大学の下原美保先生をお招きし、講演会を開催しました。

「日英美術交流史」講演会
大英博物館のやまと絵コレクションにみる日英文化交流について

講師:下原美保 先生(関西学院大学文学部教授)

日時:2020年02月17日(月)14:00-16:00
場所:筑波大学 芸術系棟 B203会議室

近世やまと絵や在外日本美術コレクションを研究されている関西学院大学の下原美保先生をお招きし、表題の講演会を開催しました。
下原先生は、2001年から2002年にかけてイギリスに留学され、大英博物館などを中心に近世やまと絵のご研究をされました。講演会では、この成果とご著書『近世やまと絵再考− 日・英・米それぞれの視点から』(ブリュッケ、2013年)を踏まられた、英国における日本美術のコレクション形成についてお話下さいました。

学群生や博士前期・後期の学生および人文社会系の博士後期課程の学生、さらに芸術系教員も参加し、合計25名の参加者が聴講しました。さらに講義後には質疑応答および活発なディスカッションが行われ、参加者相互の研究内容についての情報交換の機会ともなりました。

なお、この講演会は、科学研究費・国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))「サードフォースの美術史 1880-1920ー在英日本人ネットワークの研究」(研究代表者:五十殿利治)の一環として開催しました。

日台五大学大学院生美術史研究交流会(Japan-Taiwan Five University Art History Graduate Students’ Symposium 2019)に参加しました

2019年12月22日に、博士前期・後期課程芸術専攻(美術史領域)の大学院生3名・教員2名で、九州大学において開催された「日台五大学大学院生美術史研究交流会」に参加しました。本学より1名が英語での口頭発表を行いました。この大学院生シンポジウムは今回で9回目となり、日本からは九州大学と筑波大学、台湾からは国立台湾大学、国立中央大学、国立台湾師範大学の合計5校が参加しています。今回は17人の意欲的な発表があり、活発な質疑応答もなされました。

本学からの発表者:
川村笑子 KAWAMURA Emiko
A Study of Japan’s Artist Associations and Cultural Control by GHQ/SCAP

 

第31回倫雅美術奨励賞を卒業生の伊藤佳之さんが受賞!

美術史領域の卒業生である伊藤佳之さんの著書『超現実主義の1937年 福沢一郎『シュールレアリズム』を読みなおす』(みすず書房、2019年)が、すぐれた日本美術研究を顕彰する倫雅美術奨励賞を受賞されました。謹んでお祝いを申し上げます。

倫雅美術奨励賞ウェブサイト

http://ringa-bijutukikin.jp/prize.html

伊藤さんが長年続けてこられた福沢一郎研究の積み重ねの上に、福沢の『シュールレアリズム』を読む研究会の共同作業が加わり、この厚みのある研究書に結実しました。註釈と解題が豊富に付けられた決定版と言えます。装丁の美しい、手にとって楽しめる本でもあります。

共著者として、同じく卒業・修了生である大谷省吾さん、春原史寛さんが執筆しておられます。

 

 

【美術史】デューク大学ジェニファー・ワイゼンフェルド先生に特別講義をしていただきました。

Dr. Gennifer Weisenfeld

“Protect the Skies!” Visualizing Civil Air Defense in Wartime Japan
護れ大空! 戦時期日本の防空イメージをめぐって

2019年7月23日(火)4限(13:45-15:00)
筑波大学 芸術系棟 B203会議室

 

日本のモダニズム美術を研究されているアメリカのデューク大学教授ジェニファー・ワイゼンフェルド先生に特別講義をしていただきました。テーマは戦時下の日本の防空と大衆文化の関係について。写真家の堀野正雄による1936年の《ガスマスク行進》は、防空演習としてガスマスクをつけて都心を行進する女子学生の姿をとらえています。この写真を中心に、防空イメージの多面的な様相をお話下さいました。空からの攻撃という恐怖が、防空演習という儀式化された身振りを作り出すとともに、防空ファッション、防空商品などのキャンペーンは消費者の購買意欲を煽り、義務感と満足感、恐怖と喜び、死と官能、(ガスマスクが喚起する)怪物のイメージとエロティシズム、など、非常時におけるアンビバレントな欲望をも生み出していったようです。講義を通し、軍国主義とモダンな大衆文化は切り離せない両面であるということを改めて知ることができました。本特別講義は芸術専門学群開講の専門科目「美術史演習A-1」の一環として行いましたが、受講生12名のみならず博士前期・後期の学生および人文社会系の博士後期課程の学生、さらに芸術系教員も参加し、合計30名の参加者が聴講しました。さらに講義後には質疑応答および活発なディスカッションが行われ、参加者相互の研究内容についての情報交換の機会ともなりました。

GENNIFER WEISENFELD, Professor in the Department of Art, Art History, and Visual Studies and Dean of the Humanities at Duke University, received her Ph.D. from Princeton University. Her field of research is modern and contemporary Japanese art history, design, and visual culture. Her first book Mavo: Japanese Artists and the Avant-Garde, 1905-1931 (University of California Press, 2002) addresses the relationship between high art and mass culture in the aesthetic politics of the avant-garde in 1920s Japan. And her most recent book Imaging Disaster: Tokyo and the Visual Culture of Japan’s Great Earthquake of 1923 (University of California Press, 2012, Japanese edition Seidosha, 2014) examines how visual culture has mediated the historical understanding of Japan’s worst national disaster of the twentieth century. She is the guest editor of the special issue Visual Cultures of Japanese Imperialism of the journal positions: east asia cultures critique (Winter 2000) that includes her essay, “Touring ‘Japan as Museum’: NIPPON and Other Japanese Imperialist Travelogues.” She has also written extensively on the history of Japanese design, such as, “‘From Baby’s First Bath’: Kaō Soap and Modern Japanese Commercial Design” (The Art Bulletin, September 2004) and the core essay on MIT’s award-winning website Visualizing Cultures on the Shiseido company’s advertising design. She is currently working on two new book projects, one titled The Fine Art of Persuasion: Corporate Advertising Design, Nation, and Empire in Modern Japan, and the other, Protect the Skies! Visualizing Civil Air Defense in Wartime Japan.

 

レクチャー&トーク・セッション「清宮質文&駒井哲郎—版をめぐる静寂」を開催しました

大学会館アートスペースで開催中のUTAC筑波大学アート・コレクション 石井コレクション特集展示「紙上の紙上なるもの.2:清宮質文&駒井哲郎」の関連企画を開催しました。美術史と版画制作研究の視点から清宮質文と駒井哲郎、そして駒井の霊感源の一であったとも見なされるスイスの画家パウル・クレーの芸術に迫る機会となりました。学内外から30名を越える出席があり、作品を間近にした願ってもない空間の下で、盛会のうちに終わりました。

レクチャー&トーク・セッション
「清宮質文&駒井哲郎—版をめぐる静寂(しじま)」

日時 2019年6月22日(土)13:30から16:00
会場 筑波大学 大学会館アートスペース

プログラム
〇レクチャー
栗田秀法=名古屋大学大学院人文学研究科教授/美術史
「クレーが開いた内なる世界の探求」
田島直樹=筑波大学芸術系教授/銅版画制作
「駒井哲郎の制作と技法」
佐野広章=桐生大学短期大学部准教授/木版画制作
「清宮質文の木版技法を解剖する」
〇トーク・セッション
栗田秀法+田島直樹+佐野広章
(モデレーター 寺門臨太郎=筑波大学芸術系准教授)

栗田秀法先生のご講演