投稿

筑波大学芸術学美術史学会・令和2年度秋季研究発表会を開催しました。

2020年11月29日(日)14時から16時にZOOMを使ったオンライン学会を開催し、いずれも本学大学院で美術史を専攻し、現在美術館学芸員として活躍している二人の研究者が成果を発表しました。概要は、2021年6月頃発行予定の『筑波大学芸術学美術史学会・学会通信』18号に収載されます。

赤間和美(宮城県美術館)
「青陽社について—石川誠、大塚金吾を中心に」
伊藤たまき(やないづ町立齋藤清美術館)
「1960年代の齋藤清について」

日台五大学大学院生美術史研究交流会(Japan-Taiwan Five University Art History Graduate Students’ Symposium 2019)に参加しました

2019年12月22日に、博士前期・後期課程芸術専攻(美術史領域)の大学院生3名・教員2名で、九州大学において開催された「日台五大学大学院生美術史研究交流会」に参加しました。本学より1名が英語での口頭発表を行いました。この大学院生シンポジウムは今回で9回目となり、日本からは九州大学と筑波大学、台湾からは国立台湾大学、国立中央大学、国立台湾師範大学の合計5校が参加しています。今回は17人の意欲的な発表があり、活発な質疑応答もなされました。

本学からの発表者:
川村笑子 KAWAMURA Emiko
A Study of Japan’s Artist Associations and Cultural Control by GHQ/SCAP

 

【美術史】筑波大学芸術学美術史学会 秋季研究発表会

筑波大学芸術学美術史学会では秋季研究発表会を開催します。

●2019年11月9日(土) 13時から15時

●筑波大学芸術系棟 B203会議室

●無料/どなたでも参加できます

●研究発表

伊能 あずさ(佐久市立近代美術館 学芸員)
「エストニアの版画家カルヨ・ポルについて」
内藤 航(喜多方市教育委員会 学芸員)
「福島・新宮熊野神社文殊菩薩騎獅像の諸問題―造立年代と背景をめぐって―」

【美術史】デューク大学ジェニファー・ワイゼンフェルド先生に特別講義をしていただきました。

Dr. Gennifer Weisenfeld

“Protect the Skies!” Visualizing Civil Air Defense in Wartime Japan
護れ大空! 戦時期日本の防空イメージをめぐって

2019年7月23日(火)4限(13:45-15:00)
筑波大学 芸術系棟 B203会議室

 

日本のモダニズム美術を研究されているアメリカのデューク大学教授ジェニファー・ワイゼンフェルド先生に特別講義をしていただきました。テーマは戦時下の日本の防空と大衆文化の関係について。写真家の堀野正雄による1936年の《ガスマスク行進》は、防空演習としてガスマスクをつけて都心を行進する女子学生の姿をとらえています。この写真を中心に、防空イメージの多面的な様相をお話下さいました。空からの攻撃という恐怖が、防空演習という儀式化された身振りを作り出すとともに、防空ファッション、防空商品などのキャンペーンは消費者の購買意欲を煽り、義務感と満足感、恐怖と喜び、死と官能、(ガスマスクが喚起する)怪物のイメージとエロティシズム、など、非常時におけるアンビバレントな欲望をも生み出していったようです。講義を通し、軍国主義とモダンな大衆文化は切り離せない両面であるということを改めて知ることができました。本特別講義は芸術専門学群開講の専門科目「美術史演習A-1」の一環として行いましたが、受講生12名のみならず博士前期・後期の学生および人文社会系の博士後期課程の学生、さらに芸術系教員も参加し、合計30名の参加者が聴講しました。さらに講義後には質疑応答および活発なディスカッションが行われ、参加者相互の研究内容についての情報交換の機会ともなりました。

GENNIFER WEISENFELD, Professor in the Department of Art, Art History, and Visual Studies and Dean of the Humanities at Duke University, received her Ph.D. from Princeton University. Her field of research is modern and contemporary Japanese art history, design, and visual culture. Her first book Mavo: Japanese Artists and the Avant-Garde, 1905-1931 (University of California Press, 2002) addresses the relationship between high art and mass culture in the aesthetic politics of the avant-garde in 1920s Japan. And her most recent book Imaging Disaster: Tokyo and the Visual Culture of Japan’s Great Earthquake of 1923 (University of California Press, 2012, Japanese edition Seidosha, 2014) examines how visual culture has mediated the historical understanding of Japan’s worst national disaster of the twentieth century. She is the guest editor of the special issue Visual Cultures of Japanese Imperialism of the journal positions: east asia cultures critique (Winter 2000) that includes her essay, “Touring ‘Japan as Museum’: NIPPON and Other Japanese Imperialist Travelogues.” She has also written extensively on the history of Japanese design, such as, “‘From Baby’s First Bath’: Kaō Soap and Modern Japanese Commercial Design” (The Art Bulletin, September 2004) and the core essay on MIT’s award-winning website Visualizing Cultures on the Shiseido company’s advertising design. She is currently working on two new book projects, one titled The Fine Art of Persuasion: Corporate Advertising Design, Nation, and Empire in Modern Japan, and the other, Protect the Skies! Visualizing Civil Air Defense in Wartime Japan.

 

【美術史】筑波大学芸術学美術史学会 春季研究発表会 

筑波大学芸術学美術史学会では春季研究発表会を開催します。

●2019年4月21日(日) 13時から15時

●筑波大学芸術系棟 B203会議室

●無料/どなたでも参加できます

 

●研究発表

有須千夏(筑波大学大学院人間総合科学研究科博士後期課程芸術専攻)

「国際舞台での棟方志功—国外での禅ブームとのかかわりについて」

川村笑子(同上)

「日本の美術団体に関する萌芽的研究—1980年代前後の顕彰・展覧会を中心に」