サイン学会信州大会レポート
2002年9月20日〜9月21日

9月20日(金)大会1日目

気持ちよく晴れ上がった秋空の上田の町に到着し、14:20海野町ふれあいサロンに集合。それぞれ が上田の町を歩き、店舗サインを含む店舗デザインの評価をする。みな一軒ずつ写真を撮ったり、お店 の方のお話を聞いたりしながら1時間の散策。上田の町は歩いてまわるにはちょうどいい大きさで、店 はそれぞれ個性的な佇まいを見せていた。熱心に見てまわったためか、予定より少し遅れてのシンポジ ウムが始まった。

上田の町
1時間ほど上田の街を散策

上田の町上田の町

シンポジウム
タウンウォッチングを終えて勤労者福祉センターに集まり、「上田のまちと店とサイン」をテーマにシ ンポジウム。はじめに多摩美術大学と信州大学の方々の研究発表があり、つづいて先ほどのタウンウォ ッチングに対する評価の講評が行われた。みなの様々な視点からの評価はとても興味深いものだった。 意見や感想が絶えず飛び交い、実りある意見交換の場となった。シンポジウムが終わって外に出ると、 すっかり暗くなっていて、薄く柔らかい灯かりに包まれた柳町の通りは、昼とは違うの表情を見せてく れた。

テーマ「上田のまちと店とサイン」

1.上田のまちと店とサイン研究発表

伊藤さやか・小嶋雅子「上田の四季を感じるサイン」多摩美術大学3年
栗田宗一「町と人〜いざなうデザイン」多摩美術大学大学院1年
林(グループA)「海野町駐車誘導サイン」信州大学大学院1年生
飯澤邦之他「上田市のイメージ情報ポスター」多摩美術大学4年
中島葉子(太田)「 商店街のファサードデザイン」多摩美術大学3年
萩原(グループB)「海野町商店街サイン」信州大学大学院1年生
中島麻子(太田)「上田観光マップ」多摩美術大学3年
「避難場所マップ・カレンダー」多摩美術大学3年生(太田)
太田幸夫「店舗のファサードデザイン評価ショーの表彰状デザイン」多摩美術大学

2.店舗のサインを含む店舗デザイン評価ショー(スライド上映による講評)

シンポジウムシンポジウムシンポジウムシンポジウム

懇親会:手打ちそば「おお西」
待ちかねた夕食は手打ちそばのおお西。足元には店内に引き込まれた小川が流れ、アットホームで落ち 着いた感じのお店である。階段を上ると、木の温もりを感じる広い座敷。おいしい手打ちそばと地酒が 振舞われた。大会参加者と上田の方々との話題は尽きないようで、時間を忘れてお互いの交流を深めて いた。懇親会の最後には、デザイン評価で優秀だった店舗に表彰状の授与。太田会長から受賞店の店主 の方々に斬新なデザインの表彰状が手渡された。

おお西での夕食風景おお西での夕食風景おお西での夕食風景
手打ちそば「おお西」にて、懇親会と賞状授与

9月21日(土)大会2日目

研究発表
「地域づくりとサイン」をテーマにした研究発表が行われた。午前中、太田会長の地下鉄のサインコミ ュニケーションデザインについての発表から始まり、計9人が様々な視点から地域づくりに関わるサイ ン、デザインについて発表した。発表者には絶えず質問や感想が向けられ、互いの研究成果をより深め 合うことができた。

テーマ「地域づくりとサイン」

太田幸夫「都営地下鉄サインコミュニケーションデザイン」多摩美術大学
武山良三「市民参加型サインデザイン」高岡短期大学
ベジンソク・鐘波・木村浩「博物館WebサイトのWebユーザビリティーの研究1」筑波大学
鐘波・ベジンソク・木村浩「博物館WebサイトのWebユーザビリティーの研究2」筑波大学
大橋武(大阪市立デザイン教育研究所)・山口繁雄(大阪市立都島第二高等学校)「大阪市中心部の歩行者用パブリックサインについて」
坂野長美「商店街振興とサイン」デザインレポーター
木村幸夫「街の装飾家・看板」東洋美術専門学校
太田幸夫「避難場所誘導サインのデザイン調査」多摩美術大学

研究発表の風景研究発表の風景

エクスカーション「環境デザインによるまちづくり小布施」
研究発表が行われた上田高等学校同窓会館を後にし、小布施に向かうバスへ乗り込む。和やかな会話を 楽しみながら、次のエクスカーション会場の小布施の町に到着。昼食は「蔵部」という酒蔵の一部にで きたお店。優しい感触の栗の木レンガを敷き詰めた入り口など、素敵な店内装飾に囲まれ、時代を超え た独特の雰囲気をかもしだしていた。

小布施の風景小布施の風景
蔵部で昼食(写真左)

市村次夫氏による「小布施のまちづくり」についての説明
昼食後、小布施堂の栗菓子工場にて、市村氏から小布施のまちについての説明をうける。小布施の歴史 的背景やまちづくりとデザインなど、たいへん興味深いお話を聞くことができた。

小布施堂の栗菓子工場小布施堂の栗菓子工場
小布施堂の栗菓子工場で市村氏から説明をうける

小布施見学
小布施の町を自由に散策。歩いて散策するのにちょうどいいサイズの町並みは、落ち着いた色づかい。 土蔵と屋根瓦の色のコントラストはとても美しい。古い建物と新しい和風建築がうまく調和し、ひとと き遠い時代へタイムスリップさせてくれた。

小布施の風景小布施の風景

温泉浴
小布施堂からバスで15分ほどのところにある小布施温泉、あけびの湯。内湯と露天風呂があり、内湯 からは山並みを眺めることができ爽快な気分を味わうことができた。みなゆったりと温泉につかり、2 日間旅の疲れをとっていた。

小布施温泉外湯小布施温泉内湯
小布施温泉 あけびの湯

温泉浴の後バスに乗り1時間ほどで長野駅へ到着。バスの中ではさすがに疲れがでて少しウトウトして しまった。終わってみればあっという間の2日間だったが、天候にも恵まれ、いろんな人とお話したり 見学したりと、とても充実した時間を過ごす事ができた。

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