サイン学会ソウル大会レポート
2000年11月1日〜11月6日
11月1日(水)
成田空港12:20発のKAL/関西空港13:30発、
福岡空港13:45発のアシアナでソウルへ約2時間のフライト。
ソウル金浦空港着後、TowerHoteIへ小高い静かな場所にあるホテル。
タ食◇漢南洞[ハンナムドン]にある”プルヒャンギ”にて「草の香り」という意味の名前のレストラン。お店の素敵なインテリアと小皿に色々盛られてとにかく沢山の種類の料理が出てくる雰囲気で、到着後すぐに韓国の空気にひたった。皆韓国のお酒が気に入ったようで、大会初日にして盛り上がり、「もうこれで帰ってもいいですね」と太田会長。

沢山の木製の小皿を使う、韓定食
11月2日(木)エキスカーション1日目
南山タワー[ナムサンタワー]
看板やサインを熱心に撮影しつつ坂を上る不審な集団を横目に、地元の人たちは爽やかにウォーキングをしていた。また、街が一望出来る山頂の広場では、ベンチで体操をする人々の姿も。後ろには、戦争の時にのろしをあげるのに使ったという石積みの塔が並ぶ。

南大門、市庁、光化門(バスから)
秘苑[ピウォン]
日本語の丁寧な解説付きで、約1時間半に渡って苑内を一周。みなマイペースに写真を撮ったりして楽しんだ。
昼食◇鐘路区[ジョンロク]にある”土俗村[トソクチョン]にて歩き疲れてお腹もすいたところで、待っていたのが参鶏湯(サンゲタン)という鶏肉料理。おなかに餅米や栗や高麗人参のプツ切りをどっさり詰め込まれた鶏が、塩味のスープの中に沈んでいるというワイルドな料理だった。

参鶏湯(サンゲタン)という鶏肉料理
仁寺洞[インサドン]
骨董屋やギヤラリーなどの立ち並ぶ通り。韓国語の出来る学生をリーダーに、いくつかのグループに分かれて自由に散策した。途中行方不明者が若干出るなど楽しいハプニングもあったがそれぞれ楽しい時間を過ごせたようだ。途中でキョンイン美術館内の喫茶店にて一休み。

南大門市場[ナンデムンシジョン]
ここでも韓国の学生がうまくグループを先導してくれた。とにかく何でもある。度々「おねえさん、かんぺきなにせもの、かくしてあります」と声をかけられた。そこから歩いて明洞(ミョンドン)へ。南大門がアメ横だとしたら、明洞は渋谷、という感じだろうか。

南大門市場。様々な人と物が行き交う
夕食◇明洞[ミョンドン]の”長寿カルビ”[ジャンスカルビ]にて明洞の老舗で骨付きカルビと冷麺。何種類かのキムチがどっさり付いてくるのはすでに当たり前の光景になっていた。
11月3日(金)エキスカーション2日目
汝牟島[ヨイド]
学会前にすっかリエネルギーを使い果たしてしまいそうな勢いの、エキスカーション2日目は、この近代的な島から始まった。長い橋を渡って着いたその島は、国会議事堂やテレビ局、高層ビルが立ち並ぶ都市の風景。

汝牟島[ヨイド]
芸術の殿堂(デザインミュージアム)
「看板を見る」という潔いタイトルの展覧会を見学。看板というものについてかなり深く掘り下げ、また美しくまとまった展示であった。

「看板を見る」展の看板
昼食◇ヨクサンドンの”ミダモア”にて韓国式日本料理。
寿司、てんぷら、茶わん蒸し、かなり正確に日本風の味付けがされていたが、ぼんやりしているとあっと言う間にまだ食べかけの料理をウエイトレスさんに下げられてしまう。これも、韓国式、なのだろうか。
ロッテワールド民俗博物館
歴史博物館のような感じで、韓国の民俗の生活と発展の様子が、歴史を追ってこまかな模型や人形で再現されていた。
オリンピック公園
スケジュールにはなかったが立ち寄り、タ日に映える記念碑や聖火のまわりを散策。
(株)時空テック社[シゴンテック社]
ソウルでサインや展示などの事業を展開するシゴンテック社を訪問。午後7時近かったが、みな黙々と作業する様子。「何時まで仕事をするのですか?」と聞くと、「終わるまで」との趙先生の答えが。
タ食◇サンソンドンの■釜山カルビ”[プサンカルビ]にて
シゴンテック社の方の御招待で、近くの焼肉レストランへ。日本人の私達が慣れない手付きで肉を焼いていると、お店の人が素早く肉をハサミで切り分けてくれた。韓国語、日本語、英語が入り交じり、みな話題は尽きない様子であった。
11月4日(土)研究大会1日目
ソウルでもかなりレベルの高いとされる国民大学で学会は行われた。朝10時、大会実行委員長の開会宣言から始まり昼食をはさんで3時頃まで、韓国・日本の発表者が交互に都市景観や広告についての基調講演を行った。韓国のかたの淀みない通訳にみな感心してしまう。タ方には、学会と同時に大学内のギャラリーで行われた作品展も見学した。「光と影」をテーマに韓・日の教授や学生達のカ作が揃う。そして各教室に分かれての口頭発表の後、学会総会。来年度の大会についての検討会となった。タ飯は、大会参加者揃ってのレセプション。ここでもお互い友好を深めることが出来、大会一日目は無事終了した。

作品展のテープカット(左から:田容一(国民大学校造形大学長)、木村浩、宮沢功、申仲植(国民大学校副総長)、太田幸夫、佐藤優、趙烈(韓国基礎造形学会会長)

学会会場風景
11月5日(日)研究大会2日目
「街の表情」をテーマとした研究発表が行われた。午前と午後、日韓合わせて計8人の発表。2度にわたる討論会では、感想や質間が絶えず発表者に向けられ、実りある意見交換の場となった。そしてタ方、2日間のソウル大会は大成功のうちに閉会した。
夜は日本サイン学会の主催で、参加者全員で大学路[デハクロ]の中華レストラン”大林成”[デリンソン]にて打ち上げ皆疲れを忘れて盛り上がり、最後のほうには教授達のカラオケも加わり、大会は賑やかに幕を閉じた。

盛り上がった打ち上げ
11月6日(月)金浦空港発
アシアナ112:ソウル10:00発、関西11:40着
KAL703:ソウル10:20発〜成田12:30着
アシアナ132:ソウル11:35発、福岡12:45着
早朝ホテルに集合。どっと疲れが出たのと、あっと言う間の韓国滞在を終えたことで、みな少しトーンダウンした様子であった。空港で、大会の間絶えずお世話になった趙先生、権さん夫妻と最後に朝食を共にして、別れを惜しむ。そしてキムチを買ったりして急ぎ足でソウルを後にした。
記:斎藤絢子(筑波大学芸術研究科)
平成12年度12月