27×24cm×2 額装 秋1999年・春2008年

みのり・濃きも薄きも

友禅和紙と称される色紙に、葦手(あしで)ふうに春と秋の語。紅梅図には「木の花は濃きも薄きも紅梅」という『枕草子』の一文を想起し、銀泥を含ませた筆の穂先に少し墨をつけて書いたところ、うっすらと墨の輪郭線も出ました。落款印も琳派風のものを。

サルトリイバラの図には「美の里」でもあり「実り」でもある「美乃里」と添え、小鳥に見立てた落款印を蔓の上に止まらせました。