59.5×176cm 額装 2008年

筑波岳に登りて丹比真人国人のつくれる歌一首
とりが鳴く 東(あづま)の国に たか山は さはにあれども 二神の 貴き山の 並みたちの 見がほし山と かみよゝり 人の言ひつぎ 国見する つくばの山を 冬ごもり ときじき時と 見ずてゆかば まして恋(こほ)しみ 雪げする 山道すらを なづみぞわが来(け)る

『万葉集』巻三―382、丹比真人国人(たじひのまひとくにひと)の長歌。

藤原佐理(944-998)の漢文書状と、それを中字・大字の仮名作品に昇華した深山龍洞(1903-80)に倣ってみました。