59.5×169cm 額装 2010年

つくばねにふりおける雪は陽炎の夕さりくればむらさきに見ゆ
ゆふされば紫匂ふつくばねのしづくのたゐに雁なきわたる
筑波山を望みてよめる長塚節の歌二首

職場5階の自室から筑波山が望めますが、百名山の中で最も低い877mながら姿美しく、夕刻には紫のシルエットが浮かびます。

茨城県南部の国生村(こっしょうむら・現常総市)出身の長塚節も日々仰いだのでしょう、明治36年(1903)の「筑波山を望みてをりゝゝによみける歌五首」の二首を、双峰のイメージで構成しました。