【授業紹介】学外演習2日目 パナソニック電工編

学外演習2日目、大山崎駅から阪急京都本線、大阪モノレールと乗り継ぎ、大阪府門真市のパナソニック電工株式会社にお邪魔させていただきました。まずは「松下幸之助 歴史館」を見学しました。歴史館に入るや否や目に留まる「素直」の文字。(筆・松下幸之助)さらに奥へ進むと、松下電器のあゆみを表した表と共に、「道」の文字があります。松下電器創業の背景を学んでいくうち、なんだか意思の強そうな、しっかりとした筆跡に思えてきました。館内では、ハイビジョン映像「松下幸之助 商いの心」を観せていただきました。どんなに大きな会社となり、大勢のお客様を相手にするようになったとしても、根底に「自分は一商売人である」という意識を持ち、相手を喜ばせようとする。自分の娘を嫁にやるような気持ちで、商品を売った後の様子まで気にかける。学生たちの心に響く言葉もたくさんあったのではないかと思います。

その後、パナソニック電工の評価棟を見学させていただきました。ここは、製品を実際に使ってみることで、改善点などを見つけるための棟です。評価をする方には、キッチンで料理をしてもらうことや、トイレにじっと座っていてもらうこともあるそうです。
評価棟の見学後、学生が作ってきたポートフォリオをパナソニック電工の方に講評していただきました。参加者のほとんどが3年生ですが、授業以外でポートフォリオを見ていただく機会は決して多くないので、それぞれ緊張の面持で臨んでいるようでした。かく言う私も相当緊張しました。そこでは、作品制作の起点と、プロセスを大切にすること。話の流れを表すチャートや、作品の構造分解図、パースなどの視覚情報を使って分かりやすく説明すること。他人がどういったところに目を付けるかを考え、簡潔に話すことなどを学びました。また、例え話を上手く用いてイメージを紡ぎ、聞き手の理解を促すことも大切だというお話でした。

この日も先輩方との懇親会(題して「関西版ふいご祭」)が行われました。大阪名物串カツを頬張りながら、学生たちの進路も含め、これまでのこと、これからのこと、いろんな話で盛り上がっていました。1日目の懇親会でも言えることですが、つくばのローカルトークは特に盛り上がりますね。多くの学生が宿舎や大学周辺のアパートなどに住んでいる、いわば「学生の町」のつくばなので、アパート名を挙げても伝わるところが面白いです。
就職活動が控え、インターンシップもそろそろ始まる時期なので、不安を抱えている学生も多いことと思います。こんなときに先輩方のお話を聞くことが出来るというのは、将来のことを考えていく上でも大変心強いことだと感じました。

[デザイン専攻3年 M.I]

松下幸之助 歴史館内

松下幸之助 歴史館内


もちろん記念スタンプは、捺します!

もちろん記念スタンプは、捺します!


パナソニック電工へ、お邪魔します!

パナソニック電工へ、お邪魔します!


【授業紹介】学外演習2日目 京都編

学外演習2日目、私たちがまず向かったのは、京都府にある大山崎山荘美術館です。
開催されていた企画展「かんさいいすなう -人はすわって考える?大山崎山荘にすわろう」を鑑賞…というより、座ってきました!そうです、見るだけでなく、実際に触り、座ることも出来るのが、この展示の醍醐味なのです。
実は私が行きたいと言い出したところなので、ひそかに、ものすごくテンションが上がってました。
美術館へと続く坂道は木々の緑に囲まれ、なんとも落ち着いた雰囲気です。岩でできた壁には、ナナフシもいましたよ!
建築家の方もよく椅子をデザインされると聞きます。椅子はシンプルで、日常生活でも基本的な家具ですが、それだけ奥深く、永遠のモチーフだなと思うのです。もちろん、こういった椅子の多くは大量生産には向かず、実際には高値が付くものと思います。より多くの人に使ってもらいたいとか、作ったものを売って生活していきたいということであれば、もっとこうしなきゃ、と捉え方も変わってくるものと思いますが、やはり誰かが特定の誰かのために作ったようなものには、ものづくりの根があるようでとても好きです。先生方の仰る「デザインは愛だ!」というお言葉を思い出すようでもあります。
さて、「かんさいいすなう」のポスターやホームページなどをご覧になったとき、まず目に飛び込んでくるのは「オーム貝のベンチ」(作・山本伸二)ではないかと思います。一見、椅子ではなく彫刻作品の抽象的なオブジェかと思ってしまうインパクトの強さです。屋外に設置してある写真もありますから、なおさらです。こんなに座面が畝っていて、幅が広いベンチなんて、座りにくくないの?と思われるかもしれません。少なくとも私はそう思っていたのですが、実はこれはお昼寝用のベンチなのだそうです。なるほど寝転んでみると、しっかりした木に支えられている、なんとも落ち着いた感じがありました。
他にもそれぞれのキャラクターを持った椅子がたくさんあり、一つ一つ語りたいところではありますが、やはりここは実際に座っていただくのが一番かと思います!この「かんさいいすなう」は2011年9月25日まで開催されているそうです。

[デザイン専攻3年 M.I]

2日目。まずは新幹線で名古屋から京都へ

2日目。まずは新幹線で名古屋から京都へ


木漏れ日の間を通って大山崎山荘美術館へ

木漏れ日の間を通って大山崎山荘美術館へ


カメラ・時計・リュックはNG

椅子を傷つけないよう、腕時計やリュックなどは外してくださいね。


【授業紹介】学外演習1日目 デンソー編

大学を飛び出して企業や素敵な建築など、いろんな所を巡る「学外演習」という授業があります。デザイン専攻では、「環境・建築デザイン領域」と「情報・プロダクトデザイン領域」の2グループに分かれ、それぞれ行き先を決めて旅をします。私たち情報・プロダクトデザイン領域組も、7月25日、26日と学外演習へ行ってきました!…と言うとなんだかとっても気楽な旅行のように聞こえるかもしれませんが、先生、企業の方々のご理解ご協力、ご尽力そして学外演習担当の学生の頑張りなどによって支えられている貴重な授業なのです!皆様本当にありがとうございました。大まかな内容ではありますが、とても1回の記事に納まりそうにないので、3回に分けて書きたいと思います。

1日目に訪れたのは愛知県の刈谷市。株式会社デンソーへお邪魔させていただきました。まずはデンソーギャラリーにて、会社の歴史や、これからの自動車に搭載される技術などについて触れました。交通事故を防ぐための機能を体験するコーナーもありました。もちろん、すごいのは自動車関係だけはありません。レジのバーコード読み取り機や、ワインセラーなど、幅広い展示があり、こういうものも!?とわくわくしながら見学しました。中でも「製品・技術ゾーン」の「生活・産業分野」で見られる産業用ロボットのデモンストレーションでは、その精密かつ素早すぎる動きに驚きを隠せませんでした。個人的には、アルミ塊からきれいな5重の立方体が削り出されていたことに感動しました…あんなことが出来るんですね。デンソーギャラリーは、自由に見学ができるそうなので(団体の場合は事前に予約が必要ですが)機会があれば、ぜひ足を運んでみることをお勧めします。次に、デンソーで実際に行われていることについて、プレゼンテーションをしていただきました。「自動車関連のデザイン」と言っても、カーナビのインターフェースであったり、メーター部分の造形であったり…。製品というのは、いろんな人のいろんなデザインの結果なのだなと改めて実感しました。

その後、場所を名古屋市に移し、筑波大学OB・OGの先輩方をお招きしての懇親会が開かれました。名古屋名物を堪能しながら、企業でのお仕事について、学生たちの描く将来について、つくばでの生活について…など、各テーブルで様々なお話が挙がっていました。大学の宿舎や行きつけのお店など…先輩方にとっては懐かしい話も出ていたことと思います。私たち学生にとっては、実際に企業でご活躍されている先輩方の生のお話を伺うことが出来る大変貴重な機会でした。それぞれ将来のビジョンに変化があったのではないかと思います。

[デザイン専攻3年 M.I]

刈谷へ移動中!

刈谷へ移動中!


いざ!DENSO本社へ

いざ!DENSO本社へ


【活動紹介】木造仮設住宅の見学 福島県いわき市

2011年6月28日(火)、大学院の建築構法論特講(担当:安藤邦廣)の授業で、福島県の木造仮設住宅を見学に行きました。
安藤教授が提案した板倉構法による仮設住宅が福島県いわき市で建設中です。
全て国産材を使用しており、屋根の断熱材として茅を利用しています。
(屋根茅は、6月14日撮影の現場の様子)

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【授業紹介】デザイン演習4 最終プレゼンテーション

7月1日、3年生の授業「デザイン演習4」の最終プレゼンテーションが行われました。「デザイン演習3」までは情報・プロダクト、環境・建築、それぞれの領域に関係なく皆同じ課題に取り組んでいましたが、今回から情報・プロダクトデザイン領域の学生は「デザイン演習4A」、環境・建築デザイン領域の学生は同じく「4B」を履修し、更にその中でそれぞれ2つずつ分かれているテーマのどちらかを選択するようになっています。要は、情報・プロダクト・環境・建築、それぞれの領域の課題から選択できるということです。…ということで、合計4つのテーマがありますが、プレゼンテーションは合同で行います。当日は、他のテーマを選んだ学生や先生方にも内容が伝わるように、各課題の担当の先生から課題について説明があった後に、学生によるプレゼンテーションが行われました。今年の「4A」の情報デザイン領域の課題は「日常/非日常ハイブリッド型デザインのすすめ」、プロダクトデザイン領域の課題は「感性技術を用いた2020年の心地よい生活を支援するプロダクト」。「4B」の環境デザイン領域の課題は「震災復興公園の再設計」、建築デザイン領域の課題は「ミニマル・コンプレックス」がテーマとなっています。
こちらのブログでも何度かご紹介しているように、私たちにとってはすっかり恒例のプレゼンテーションなのですが、今回はその舞台裏について少しだけ説明したいと思います。このような「最終プレゼンテーション」と呼ばれる発表会では、ほとんどの学生はA1~2サイズのパネルと模型を制作して、人によってはムービーや、パワーポイントなどのスライド資料などを加えつつ発表します。パネル1つ取ってみても、Illustratorなどのソフトを使っている人、パネルに模型を貼り付ける人、全部手書きの人などがいて、面白いです。因みに、筑波大学の各サテライトや学術情報メディアセンターなどにあるパソコンには、RhinocerosやVectorWorksなどのCADソフトが入っていたり、IllustratorやPhotoshopなどのAdobe製品が一通り揃っていたり…そういったソフトを持っていない・使ったことがないという人でも気軽に使ってみることができます。また、筑波大学は「Adobe指定校学生向けライセンスプログラム」の契約をしているため、学生はこれらの製品を割引価格で購入することもできます。こういった環境をうまく利用して、学生時代のうちにいろいろな表現法にチャレンジしてみると良いかもしれませんね!
デザイン専攻の学生にとって、メインの授業と言っても過言ではない「デザイン演習」も、1学期はこれでお終いです。そして7月5日から筑波大学は、他の多くの大学より一足お先に夏休みに入りました!2学期には、休業中に数多くの体験を通して成長した皆の作品が見られることを楽しみにしています。

[デザイン専攻3年 M.I]

課題テーマの説明

課題テーマの説明


プレゼンテーションの様子

プレゼンテーションの様子


建築デザイン領域課題の作品

建築デザイン領域課題の作品