【授業紹介】卒業論文テーマ発表会

4月に入り、各研究室のゼミがそれぞれ本格的にスタートしましたが、それとは別に4月19日からは、デザイン専攻全体で毎週木曜日に行なうゼミ、通称「木ゼミ」も始まりました。デザイン専攻全体と書きましたが、実は木ゼミの形態は週によって異なります。例えばデザイン専攻4領域全てが同じ部屋に集まるパターン、情報・プロダクトデザイン領域と環境・建築デザイン領域に分かれて別の部屋で話し合うパターン、その中で建築デザイン領域と環境デザイン領域に分かれるパターンなどがあります。論文や制作に関する主要な発表・審査会を行う場合は全体で集まり、そのための中間発表などは領域ごとに個別に行う形となっています。各研究室のゼミで話し合ったことなどを踏まえつつ発表し、全体で共有していきます。
そして2回目の木ゼミとなる4月26日には、4年生にとって卒業論文に関する初めてのプレゼンテーションの場である「卒業論文テーマ発表会」が行われました。発表者は20数名ですが、本当に様々な内容が挙がっていました。発表を聞いていると、なるほど、こんなことを考えるのか、こんなことに興味があるのか、と楽しく思えてきます。今まで、先輩方の発表会に参加する機会は何度かありましたが、今回はとうとう自分が設定したテーマを各領域の先生方や学生に紹介する番となりました。「デザイン基礎演習」や「デザイン演習」などの課題とは違い、テーマ設定の段階から、自身が興味をもったことに焦点を当てて進めていきます。今まで同じテーマの課題に取り組んだり、グループワークをしてきたデザイン部屋の仲間たちも、今はそれぞれのテーマを設定して進めているのだと思うと、何だか新鮮な気もします。好きなことをテーマに設定し研究できるという自由さがある分、自分の力で納得のいく結果を出さなくてはというプレッシャーも強いように思います。個人的に、今年のテーマ案には食品関係のものが多かったような気がしました。卒論にも流行りや傾向があるのでしょうか。論文の進め方も、内容や人によって様々です。まずどこかの土地へ赴き情報を集めるパターン、人の行動等を分析していくパターン、モノを作ってそれに関する調査や評価を繰り返していくパターンなども。それぞれのやり方には、それぞれの問題点も付きもので、自分との闘いという印象もありますが、周囲の話などヒントにしながら進めていきたいと思います。デザイン専攻だけで20以上の研究が同時に進み、発表会の際はそれらが集まると思うと、今後がとても楽しみです。
[デザイン専攻4年 M.I]
第1回木ゼミ開始直前の様子

第1回木ゼミ開始直前の様子


今後の予定表を眺めます…

今後の予定表を眺めます…


テーマ発表中

テーマ発表中


【活動紹介】デザイン部屋大掃除

4月10日と11日にわたり、毎年恒例の「デザイン部屋大掃除」を行いました。芸術専門学群デザイン専攻に所属する2~4年生は、6A棟3階にある、学年ごとに割り当てられたスペースで作業をしたり、「デザイン演習」の授業を受けたりします。代々卒業生(前年度の4年生)が使っていたスペースを新4年生が使うというように、学年が上がるごとに引っ越しをしてきたため、移動する際には後輩に迷惑をかけられない…というプレッシャーもあります。授業での作品やパネル、材料の切れ端、…どれも頑張って作業をしてきた証ではありますが、遺していく訳にはいきません。また、古くなった机を処分し、新しい机を導入することで、より良い環境が整いました。大掃除の末、なんとか新3年生にスペースを譲れる状態に。そして私たちはとうとう4年生のスペースへ移動し、すっかり整然としたた3年生のスペースを振り返りました。昨年度の今頃は、こうしてまっさらな状態で引越してきたのだったなぁ…と感慨深く思い出していると、間もなく新3年生が移動してきました。並んだ机に新しい持ち主が物を置いていきます。1年後には、私たちのときとはまた違った雰囲気のスペースになっていることでしょう。
また、各学年の部屋だけでなく、2~4年生の共用スペースである加工室や「プレゼン部屋」の306教室なども掃除しました。4月からデザイン部屋に仲間入りする新2年生のためにも、是非きれいな空間にしたいところです。特に加工室では塗装や木工作業などを行うので、細かい木屑や埃などが多く、掃除には根気が要りました。加工室前のスペースにも、大型の作品や机が並んでいましたが、皆で片付けていくと少しずつスペースの全貌が見えてきました。もちろん、普段から少しずつ片付けていくに越したことはありません。しかし確かに、グループ課題で大型の作品を制作すると、解体のタイミングが難しいですよね。私も以前ほったらかしにしていました。そういうことも含めてきちんと話合って計画できると良いですね。掃除が終わると、こんなに広かったのか…という声も。わざと汚くしようとしているわけではありませんが…1年間積もりに積もったものには、やはり相当な覚悟をもって臨まなければなりませんでした。比較のために撮影していれば良かったかもしれませんが、残念ながらそれどころでは無かったため、掃除中の写真はありません!新たな1年が始まりますが、出来るだけ初心を忘れずに過ごしていきたいところです。
[デザイン専攻4年 M.I]
3年生のスペース

3年生のスペース


このさっぱり具合を忘れないでおきたいところ…?

このさっぱり具合を忘れないでおきたいところ…?


各自、持ち物を移動させました

各自、持ち物を移動させました


【授業紹介】デザイン演習6 最終プレゼンテーション

3月2日、デザイン演習6の最終プレゼンテーションが行われました。3年生にとって、卒業研究が始まる前の最後の「デ演」です。プロダクト、情報、環境、建築デザイン領域の順に発表していきました。
まずプロダクトデザイン領域では、”Enactive artifact”というテーマで、人の動作や感情に働きかけるプロダクトの提案をしました。包みを開ける、踊る、時計を見る、傘をさす等、製品を使う身近な動作に焦点を当て、それらを変える、促す、逆にする、付加価値を与える等といった実験を経て、モノと人との関わり方を改めて考察していきました。次に情報デザイン領域では、2人1組となった相手の性格や動作等を観察し、そこから得られた情報を表現した「相手のための」プロダクトを作るという内容でした。今回、情報デザイン領域の課題を受講している学生のグループが、最も国際色豊かだったのですが、相手を深く知れば知るほどユニークな提案ができる課題であったため、活発なコミュニケーションが取られ、全体としてとても強い絆が生まれていたと感じました。環境デザイン領域の課題では、つくば市研究学園の実際の土地を考察し、改善点を挙げ、自宅菜園、ショッピング、公園等、住民のライフスタイルを様々な面から提案していきました。建築デザイン領域の課題はグループワークでした。オーストラリアにある個人農園へ実際に滞在し、その経験を活かした提案をしていました。どのグループも、オーストラリアの自然を存分に感じられる建築を設計しつつ、そこを利用する学生のホームステイ計画を提案したり、アボカドオイル作りのイベントを組み込んだりと、とても活き活きとした内容になっていました。A1サイズのパネルの他、ムービーや模型、スライドなどを用いた発表でした。伝えたい内容を出来る限り表現できるよう、工夫出来ていたと思います。それぞれ4領域の先生方からコメントをいただき、それぞれ問題点や改良の余地にも気付くことができたと思います。多くの学生は就職活動等もあり忙しい時期ではありましたが、何であれ本気で力を注いだ分は、自分の地力となって還ってくることと思います。
来年度から私たちが挑戦する卒業論文や卒業制作では、自分で決めたテーマをじっくり進めていきます。先生方からのお話では、何より自分が強く惹かれる事物について研究すると、どんどん進めていけるということでした。これまで学んできた各分野の内容を振り返りながら、学群生として迎える最後の一大イベントに備えます…。
[デザイン専攻3年 M.I]
パネルや模型を展示します

パネルや模型を展示します


先生方と学生にプレゼン

先生方と学生にプレゼン


建築デザイン領域のグループ課題プレゼン

建築デザイン領域のグループ課題プレゼン


【行事紹介】デザイン専攻追いコン

2月26日、学群4年生と大学院修士課程2年生の方々のご卒業・修了を祝して、追い出しコンパが開かれました。代々、3年生が幹事となって開催しています。開催場所は、デザイン専攻の学生にとって思い出の詰まった「プレゼン部屋」こと6A306教室です。この日のために計画を立てて準備してきました。思い返せば、入学したてに参加した「デザイン新歓」も、学園祭の展示の一部も、「デザイン演習」のプレゼンテーションも、卒業制作の発表会も…数々の行事が、この部屋で行われてきました。お菓子やオードブル等を囲み、乾杯の音頭。なんとも学生っぽい(堅苦しくない)雰囲気です。先輩方には、このゆるい雰囲気も思い出として持って帰っていただけたらと思います。会場内では、様々な話が聞こえていました。特に在学生にとって気になるところ…就職活動のこと、論文や制作のこと等、先輩方に相談に乗っていただきました。私たちにとって、経験者である先輩方のお話を聴けるということは、やはり心強いことです。
来場された卒業・修了生の方々には、プレゼントが贈呈されました。全学年のデザイン専攻の学生たちがお金を出し合い、3年生が代表で選んできた、とっておきの実用品です。それは一体何だったのか?は、先輩方と私たちとの秘密ですが…。新生活のお供にしていただけると嬉しいです。
特に私たち3年生にとって、4年生の先輩方との関わりは非常に深いものでした。1年生のころ、新入生オリエンテーションのバスの中で、まだまだ緊張ぎみだった私たちに声をかけてくださったこと、履修のアドバイス、新歓や芸バー、ふいご祭等のイベントの引き継ぎでお世話になったこと…いろんな思い出がよみがえります。長いような短いような4年間。あっという間に歓迎される側から歓迎する側、そしてお祝いする側からされる側へと交代していきます。私たちも来年度は最終学年、悔いのないようにしっかりと活動していきたいと思います。
来春から先輩方はデザイン部屋にいらっしゃらないのか…と思うともちろん淋しくもありますが、それ以上に先輩方の、それぞれの新たな門出を心より応援いたします。

[デザイン専攻3年 M.I]

乾杯!

乾杯!


4年生の皆さんへプレゼント

先輩方へプレゼント


いろんな話題が飛び交います

いろんな話題が飛び交います


【行事紹介】デザイン専攻 卒業制作発表・審査会

1月19日、デザイン専攻4年生による卒業制作の発表・審査会が行われました。4年生が卒業制作のプレゼンテーションを行い、先生方により審査が行われます。発表者は20名、途中休憩を除いても約5時間にわたる発表会でした。

今回もデザイン演習などの授業と同様に、情報、プロダクト、環境、建築の4つのデザイン領域の学生が合同で発表していきました。また、発表者1人1人に先生方から講評をいただきます。1~3年生やデザイン専攻以外の学生も、自由に見学することができるので、大変勉強になりました。制作前に行った卒業論文の成果を基に、作品に発展させたものが多く見られました。

過去にも何度か紹介してきた「デザイン演習」や「デザイン基礎演習」などでも、調査、コンセプト立案、模型制作、発表などのプロセスを経験しますが、卒業制作となるとやはり普段の授業よりも確実に高い完成度が要求されます。例えばプロダクトデザイン領域では、ただ提案するだけではなく、そのプロダクトを実際に使うことによってどのような効果があるか、検証していくことも大切だという講評がありました。この先どのような道に進むにしろ、大学生時代の集大成である卒業制作を徹底的に成し遂げたという経験は、大きな糧になると思います。時間との兼ね合いもありますが、悔いを残さないようにしっかりと取り組みたいです。

かく言う私たち3年生も、お世話になる研究室が決まり、卒業論文や卒業制作のテーマを練り始めています。就職活動も始まり、それぞれ少しずつ真剣な表情になってきている…のかな、と思います。振り返ってみれば1年生の頃、初めて先輩方の発表を見たとき、私もこんなことが出来るようになるのだろうか…と思っていたことが昨日のことのようです。卒業を飾る大作ですから、おそらく私がまだ知らないような様々な苦悩もあるかと思いますが、その達成感は一生ものの思い出になることでしょう。今回の発表会を見に来た1~3年生も、改めて自分も頑張ろうと気合いを入れたのではないでしょうか。

卒業制作は、茨城県つくば美術館にて展示されます。デザイン専攻は後期展になりますので、展示期間は2月7日~2月12日です。一般の方もご覧いただけますので、この機会に、学生の頑張りをぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。

[デザイン専攻3年 M.I]

関連サイト

平成23年度 芸術専門学群 卒業制作展/博士前期課程芸術専攻 修了制作展

発表を聴きに来た方への配布資料

発表を聴きに来た方への配布資料


模型やパネルでアイディアを表現します。

模型やパネルでアイディアを表現します。


美しいプロトタイプが好評でした

美しいプロトタイプが好評でした