35×23cm 額装 2024年

かすみたつ 春の山べは とほけれど
ふきくる風は 花の香ぞする

在原元方の一首(『古今和歌集』巻二、103番歌)を、ほぼ半懐紙の大きさの料紙に書いたものです。平易な歌意を意識したわけではありませんが、上下ふたつの簡単なまとまりで散らし書きしました。

学生時代に取組んだ「寸松庵色紙」の、勁い線と律動的な字形に倣ったつもりでしたが、ただ運筆の性急さだけが目立つ結果に終わりました。