建築物における音環境性能からみた快適住環境の提供
平光 厚雄
連携大学院/建築研究所|准教授
集合住宅等における音環境に対するクレームやトラブルが多く、解決すべき課題があるのが現状です。さらには、木材利用の促進という国の施策の中、新しい建築物の工法(CLTパネル工法など)が誕生し、一般的に性能が劣る木造建築物の音環境性能の向上など新たな課題もあります。また、音環境性能の測定・評価方法の標準化(JIS化)に対し、ISO規格との対応を見据えた基準類の見直しも行うべき課題の一つといえます。建築物内の騒音については、居住者や使用者の日常的な問題と捉えることができ、その問題点の解決のための検討、音や振動等の物理現象解明に関する研究を行っています。社会貢献が可能となる研究成果を得るために、建築音響分野だけでなく、他の分野も意識・連携し、最終的には音環境性能からみた快適住環境の提供を目指します。