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古民家再生プロジェクト―そばを育てる。

そばの企画は今回古民家再生プロジェクトで最も準備期間が長いプロジェクトの一つです。スタイルフェスタが行われる三ヶ月前の八月から古民家前の畑で種まき作業を始め、開催までの間に土寄せの作業や、除草の手順を筑波大学安藤研究室と里山建築研究所の皆さんで行いました。そして仕上げのそば刈りとそば打ちを市民の方々と共に楽しく体験しました。ここで、種まきから収穫までの工程とそば打ちの手順を紹介したいと思います。

そばを育てる工程

1−畑の準備
近くの豚舎から持ってきた有機肥料を畑一面まんべんなく蒔きます。そして、畑に手で化学肥料をやって耕します。

2−種まき
3畝(90坪)で種約1kgを目安。畑は足が沈むぐらいの柔らかさにします。
I .50cm間隔で目安になる紐を張ります。
II .紐を中心にして幅10cmぐらいのところをめがけて、歩きながら種をまきます。
III.蒔いた種えお足の内側で土に軽く寄せ、その上を軽く踏み、水の吸収を良くさせます。雨がよっぽど降らない限り、水はやりません。ただし除草はこまめに行います。
3−土寄せ
除草、倒れるのを防ぐ、鍬の横からも酸素を供給させる、肥料を寄せる、という目的があり土寄せは大変重要な作業です。茎の一番下の丸い葉が対生しているところまで、鍬で畝の間の土を両脇からすくって株元に寄せます。このころから開花も始まりました。

4−そば刈り
種まきから約三ヶ月で収穫です。そばはあまり根が張らないので根ごと簡単に抜けますが、脱穀のときに土がついてると苦労するので、必ず鎌で刈って収穫します。刈ったそばは稲藁を使って直径20〜30cm位の束にします。5〜6束ずつ立ててお互いに寄りかからせて乾燥させます。この方法を「島だて」と言います。最後に稲藁のロープで島だての山の周辺をかるく縛ります。 
そばを作る手順

I.脱穀、脱皮する
 1.たたき棒でたたいて実を落とします。
 2.目が1cmぐらいの篩さで選り分けます。
 3.唐箕で選別します。
 4.ビニールシートの上で一週間天日乾燥します。
 5.一週間後、再度唐箕の1番口、2番口にかけて、また一週間天日乾燥します。
 6.精米機で角取りし、唐箕にかけます。
II.製粉する
石臼で製粉します。石臼製粉は粉がしっとりし、熱による水分の蒸発も少なく風味が良いと言われています.
III.材料の準備
初心者はそば粉:小麦粉が7:3ぐらいが打ちやすいようです。こね鉢一つにつき四人前、そば粉350g、小麦粉150g、水180ccです。

IV.こねる
1.そば粉と小麦粉を鉢に入れよく混ぜ、水を三回入れ、粉のかたまりをつぶしながら水をしみ込ませます。
2.手のひらを使って周りから中央に向かって押さえながらまとめ、折り返しながら練り込んでいきます。
3.空気が抜けてつやが出てきたら完成です。

V.のす
1.打ち粉をのし板に振り、手のひらで玉の周囲を押し広げます。
2.中央より少し向こう側にめん棒をのせ、前に向かってころがします。
3.手前から奥に向かって生地を巻き取り、両手で軽く力を加えながら押していきます。
4.めん棒を90度回転させ、左から右へと巻きほどきます。
5.3〜4の作業を繰り返し、生地は菱形から正方形に変わり、めん棒で厚さを均一にそろえます。

VI.たたむ、切る
1.打ち粉を十分に振り、右から左に、手前から奥に向かって四つ折りにします。さらに手前から1/3ずつ二回折ります。ここでも打ち粉を十分に振ります。
2.四つ折りにした端から1cmほどのところで切り落とします。切り落とした部分を巻くようにして同じ幅の生地が3つになるようそろえます。
3.生地を重ねてこま板を使い均一な太さで切れば完成です。

作業風景








茨城のそばのはなし
京都のニシンそば、島根の割子そばは有名ですが、茨城のそばの食べ方は大根やごぼう、こんにゃく、豆腐が入ったけんちん汁をかけた「けんちんそば」です。精進料理として発達した田舎そばです。

企画 筑波大学安藤研究室+里山建築研究所