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ライトアップ

ライトアップイベント

日程:10月9日(日)、10日(月)/ スタイルフェスタ会期中
時間:17:00〜22:00まで
場所:つくばエキスポセンター(ロケット、國安先生彫刻)
大学構内・総合造形の庭
スタイルフェスタ会場・古民家ライトアップ概要

芸術の30周年と、TX開通記念のイベントとして行った。30周年ということで、同じ30周年の事業でもある安藤先生の古民家や、國安先生の彫刻をライトアップの対象とした。古民家には日本画や陶芸など他の多くの先生の展示スペースにもなっている。私はこの中でライトアップを行ったということになる。また、古民家と、大学、つくばセンターをライトアップすることで、住まうこと、学ぶこと、科学すること、この3つを象徴するという意味合いも含めている。それぞれのライトアップについて 目的や対象に合わせて、光源の質を変えている。古民家は防水機能のある施設用の照明を使った。建築壁面を下からハロゲンランプで立ち上げ、屋根にはHQIライトという放電灯を使い、赤みのある、例えるなら午後3時以降の昼間のような天空光色を茅葺き屋根に当てている。また、屋根 瓦の屋根には色が引き立つような、曇天の日中の空の色をした光を当てている。

つくばセンターでは國安先生の彫刻、エキスポセンターのロケットをライトアップしているが、やはりこちらもそれぞれにあった光を選んだ。國安先生の彫刻には内部にイカ釣り漁船用200Wの電球をセットし、その周りではゆらゆらと揺れる池の波紋が彫刻の下の方に映り込むように、池に当てる舞台用のACライトの光をバウンドさせている。



いずれもオレンジ色のフィルタをかけ、暖かみを持たせた。ロケットにはボディにサーチライトを当てたのだが、漏れた光が雲に映り、ちょうど三日月と半月のような効果を演出できた。これは最初は想定していなかったのだが、とてもいい効果が出たと思う。



3本の柱には2kwのサーチライトを使った。これはクセロノンガスというガスの入った放電式のライトで主に探索用、軍事用として使われているものだ。まっすぐとした光を得る事ができる。ただ、今回は光量が少なく、思ったような効果が出なかった。倍の光があれば3つの柱の意味がもっとツタ綿伝わったと思う。



ライトアップを終えての感想
今回行った仕事で言えば、もっと光源の光量を上げ、光の柱をもっと見えるようにできたらよかったという思いがある。倍の量にすればつくばのどの場所から見ても3本の柱が見えていただろう。それぞれの場所で、それぞれにふさわしい光源を選び、美しく見えるよう工夫している。彫刻には黄色みのある優しい色を。古民家の屋根には曇天の日中の空の色のような青みのある色をというように。ただ明るくすればいいというのではなく、光の色や強さを選んでやることが大切だ。
つくば市は強くて明るい光が少ない。例えば、交差点でもどこに行っても同じような景色だったりして、ランドマーク的なものがあまりない。それと同じように象徴的な明かりが街のどこにもない。もっと光によって街を彩り、街全体を明るさで満たしていけたらいいのではないか。
私はつくばを良質な闇の空間だと考えている。今回のように街をライトアップするというようなことを、今後もっと提案していくつもりだ。