ものとこどもの観察ブック
こどもの行動を集めた資料集
調査・研究の目的
こどもの製品開発におけるデザインプロセスを円滑化するとともに、デザイナーにインスピレーションを与える資料を提供することが目的です。 私たちはデザイナーとしてこどもの家具のデザインを行った際に、こどもの行動の特性を知るために、こどものいる場所に何度も出向き調査を行いました。しかし、こういった調査を行うのは、時間がかかり、限られた時間の中では難しく、いつでも出来るものではないと感じました。そのような経験から、私たちはこどもの製品開発をサポートするツールとして、こどもの行動を集めた資料を作成することにしました。
調査方法
児童館やプレイルームといった、こどものいる場所でこどもの行動観察を行いました。約2ヶ月で、1040個のこどもの行動を集め、300ページの本にまとめました。 キッズデザインワークショップにて、プロのデザイナーの方々にプレビュー版を利用していただき、そのフィードバックなどから索引を整理して資料を完成させました。
調査・研究の結果
本書のプレビュー版をデザインを学ぶ学生に使用してもらい、こどもの家具をデザインする課題を行ったところ、こどもの家具をデザインする際に役に立つという結果が得られました。 特に楽しい家具をデザインする際に有効であり、子供にとって豊かな体験を与えるきっかけとなる、初期のアイデア出しの段階で特に役に立つといったコメントが得られました。これらのようなことから、本書がデザインプロセスを円滑化するとともに、デザイナーにインスピレーションを与えることができると考えています。
MEMBERS:
- 甲斐智恵
- 内山俊朗
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AWARDS
- 第7回キッズデザイン賞 感性・創造性部門 奨励賞(キッズデザイン協議会会長賞)
- 2013年 筑波大学芸術賞(最高賞)