【社会実装】つくば市の自動運転バスのラッピングを担当 ― 市民投票で選ばれた「見つける街並み」が運行開始

「見つける街並み」のラッピングを施した自動運転バス(2026年10月1日、筑波大学構内)
2026年10月2日(金)、関東鉄道のバス路線「筑波大学循環」で、自動運転バスの本格運行が始まりました。このバスの車体のラッピングデザインを、本研究室の内山俊朗准教授と勝部里菜特任研究員が担当しました。
デザインは、つくば市が実施したインターネット投票で、3つの候補の中から選ばれた「見つける街並み」です。前日の10月1日には運行開始セレモニーが開かれ、ラッピングを施した車両がお披露目されました。
コンセプトは「人と知の交わりが、まちを織る。」
研究学園都市つくばは、多くの人と知が出会い、行き交うまちです。その「交わり」が重なり、織りなしていくイメージを、自動運転バスがひらくこれからのまちの姿に重ね合わせ、誰もが親しみを持てるかたちで表現しました。
運転士の確保が難しくなるなかで、自動運転バスがまちに細かな網の目のように行き交い、人と人、場所と場所をつないでくれたら。そんな願いを「織る」という言葉に込め、車体いっぱいに交わる線の網目を描いています。
自動運転バスというと、近未来的な見た目を思い浮かべる方も多いかもしれません。けれども、このバスは毎日、生活の道を走ります。つくば市が投票の目的に掲げた「社会受容性の向上」や、自動運転車の見た目の好まれ方に関する学内の研究も踏まえ、新しさを感じさせながらも、暮らしの風景に自然になじむことを大切にしました。めざしたのは、まちにやさしくとけこむ一台です。
色は、白を基調に、筑波山の紫、空と科学の青、豊かな自然の緑の3色です。
3つの案から、市民投票で決定
同じコンセプトから3つの案をつくり、つくば市のインターネット投票(2026年6月20日〜30日)で選んでいただきました。
- 候補A「交わる道」:つくばの大きな通りが交わるかたちから
- 候補B「編むフクロウ」:つくば市の鳥フクロウがつながりを編む姿から
- 候補C「見つける街並み」:まちをめぐりながら見つける街並みから
総投票数365票のうち、177票を集めた候補C「見つける街並み」が選ばれました(候補A 56票、候補B 132票)。

インターネット投票にかけた3つの案(投票時のデザイン。実際の車両の絵柄とは一部異なります)
小さな街並みに、つくばの景色を
「見つける街並み」は、つくばを思わせる建物や自然を、小さな街並みの絵としてちりばめたデザインです。車体の側面には、後ろから筑波山、筑波大学、つくばエキスポセンターのロケットが並びます。後ろの面にも、筑波山と雲を描きました。正確な地図ではなく、つくばらしい景色を見立てて配置しています。
街角でこのバスを見かけたら、知っている場所を探してみてください。

車体の後ろの面
10月1日に運行開始セレモニー
運行開始セレモニーは、10月1日(木)、筑波大学構内に新設された関東鉄道 筑波大学車庫営業所で開かれました。主催は、つくば市、筑波大学、関東鉄道、KDDI、KDDIスマートモビリティの5者でつくる「つくば自動運転社会実装推進事業コンソーシアム」です。式では、内山准教授がラッピングデザインのコンセプトを紹介し、続いてテープカットが行われました。

運行開始セレモニーの会場(式典前)

セレモニーを終え、関東鉄道 筑波大学車庫営業所に停まる自動運転バス(10月1日夕方)
運行の概要
- 路線:関東鉄道バス「筑波大学循環」(つくばセンター〜筑波大学構内)
- 運行開始:2026年10月2日(金)
- 運行日:平日(土日祝日・年末年始は運休)
- 運賃:190円〜310円
- 自動運転のレベル:レベル2(運転士が乗車して運行)。2027年度に、特定の条件下で運転士がいなくても走れるレベル4の実装をめざしています
- 運行の詳細:つくば市「自動運転バス事業について」
https://www.city.tsukuba.lg.jp/soshikikarasagasu/seisakuinnovationbusmartcitysenryakuka/gyomuannai/1/18462.html - 投票の結果:つくば市「結果発表!自動運転バスデザイン人気投票」
https://www.city.tsukuba.lg.jp/soshikikarasagasu/seisakuinnovationbusmartcitysenryakuka/gyomuannai/1/28768.html
主な報道
- 朝日新聞「茨城・つくば市、自動運転バスを本格運行 『運転手不足の切り札』」(2026年10月2日)
https://www.asahi.com/articles/ASVB14S6YVB1UJHB00YM.html - NEWSつくば「自動運転バス『レベル2』を日常運行 筑波大循環路線で2日から」(2026年10月2日)
https://newstsukuba.jp/62530/02/10/ - Car Watch「筑波大学内を通る路線バス、有償での自動運転の本格運行開始」(2026年10月2日)
https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/2145321.html - 東京新聞「自動運転の路線バス発進 つくば駅発着、1日6便 レベル4移行、ルート増へ」(2026年10月3日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/519362
クレジット
- ラッピングデザイン:内山俊朗(筑波大学 芸術系 准教授)、勝部里菜(筑波大学 芸術系 特任研究員)
- 事業:つくば自動運転社会実装推進事業コンソーシアム(つくば市、国立大学法人筑波大学、関東鉄道株式会社、KDDI株式会社、KDDIスマートモビリティ株式会社)

