藤田嗣治作品をめぐる公開研究集会をおこないました

2月15日、前日からの降雪と強風により開催が危ぶまれましたが、無事「藤田嗣治《靴を履き坐せる裸婦》をめぐる
公開研究集会」をおこなうことができました。学外からも多くの方がたがお越しになり、予定時間を1時間近くも超過
する、じつに充実した研究集会でした。

村田宏、林洋子の両先生による美術史研究をはじめ、当該作品を保存修復の見地から調査された渡邉先生による
ご発表では、とくに藤田独自の「乳白色」の画肌とそこに引かれた墨線の形成プロセスを実際に絵筆と画材、キャン
ヴァスによって示してくださるなど、いずれも刺激的な内容でした。

今回の研究集会の内容は、報告書『石井コレクション研究3.藤田嗣治』として平成26年度の春に刊行されます。

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筑波大学・石井コレクション 藤田嗣治の作品をめぐる公開研究集会 2014年2月15日(土)

本学所蔵の石井コレクションのなかでもとくに重要な作品である藤田嗣治(レオナール・フジタ)の
油彩画《靴を履き坐せる裸婦》(1926年頃)をめぐる公開研究集会を2月15日(土)に開催します。

藤田嗣治(レオナール・フジタ 1886〜1968)は、東京美術学校西洋画科本科(現在の東京芸術大学
美術学部油画科)を卒業後の1913年、パリに渡りました。スペインの画家ピカソやイタリアの彫刻家・
画家モディリアーニらと交流しながら、藤田は1910年代末には「グラン・フォン・ブラン(すばらしい
白地)」と絶賛された乳白色のなめらかな絵肌と繊細な線描を特徴とする独特の様式を確立しました。
本学所蔵の《靴を履き坐せる裸婦》は、その藤田が華々しい成功を収めた時期の様式的特徴を端的に
示す作例です。

今回の研究集会では、その《靴を履き坐せる裸婦》をめぐる美術史と絵画保存修復の観点による調査・
研究の成果が発表されます。美術史の研究者は、まず1920年代の人物表現における位相を明らかにし、
ついで藤田嗣治による全画業における位置を再考します。一方、絵画保存修復の専門家は、本作品が
2005年に本学所蔵となってほどなく実施された調査の成果にもとづき、技法の特徴と作品構造を分析
します。

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筑波大学・石井コレクション
藤 田 嗣 治 《靴 を 履 き 坐 せ る 裸 婦 》を め ぐ る 公 開 研 究 集 会

2014年2月15日(土) 14:00〜17:00
筑波大学 芸術系棟2階 B203会議室
(聴講無料[どなたでも参加できます]/事前申し込み不要)
主催:筑波大学芸術系/筑波大学芸術学美術史学会

・報告(作品の概要)
 寺門臨太郎(芸術系准教授)
・研究発表
 村田宏(跡見学園女子大学教授)
 林洋子(京都造形芸術大学准教授)
 渡邉郁夫(修復研究所21)
・司会/進行
 五十殿利治(芸術系教授)

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