2013年03月23日
医療とアートつながる会議ーつくば編ー/第一部病院とアート・見学ツアー
【レポート】医療とアートつながる会議―つくば編―
第一部 病院とアート・見学ツアー
3月19日にアスパラガス主催で実施したツアーについてレポートします。
会場は、筑波大学附属病院、筑波メディカルセンター病院、そして つくば総合健診センターの三か所です。
まず、筑波大学附属病院では、新棟・けやき棟にて展開されている筑波大学附属病院新棟竣工記念展「けやきから生まれるいのち」の作品を一通り見学しました。
この展示では病院と芸術系の先生がワーキンググループを組み、渡り廊下やエントランスエリアを中心にメディアアートや絵画、書、そして植物園の写真などを展示しています。
展示に至るまでにどういう課題が出てきたかなどを中心に解説を行いました。
また、今回の展示で特に力が入っている6階にある小児総合医療センター内も特別に見学ツアーをさせていただきました。場所によって「森の入り口」「森のカフェ」「散歩道」などゾーニングされ、サイン計画や学生の作品を中心に展示が行われています。また展示のみならず壁の装飾やカーテン、掲示板などもデザインされています。
その後、「すごろく大作戦」を行った渡り廊下を経由し、アスパラガスの活動拠点「アートステーション・SOH」へ向かいました。ここでは、SOHができるまでやアスパラガスの活動やワークショップの紹介を行いました。本来ならばここで「ちょうちょむすび」ワークショップの体験をしていただく予定でしたが、時間がおしてしまったため断念しました。
つぎに附属病院から徒歩5分ほどの場所にある「筑波メディカルセンター病院」へ。
まず病院のすぐ前にあるつむぎの庭にて広報担当の職員さんから病院の概要を話していただきました。そして、アスパラOGかつ この病院でアートコーディネーターをしている岩田さんが中心にはじまりの庭、入院病棟2階の家族控室、外来病棟2階の待合室にある「はるまちポケット」を見学しました。
はじまりの庭は増築のために生まれたデッドスペースにプランターを設置し、現在病院職員によって運営されているスペースです。
入院病棟2階の家族控室は、約2年前にADPチーム「パプリカ」によって改修が行われました。現在「パプリカ」チームは別の階の家族控室の改修の計画を進めており、これについては第二部にてプレゼンがありました。
そして「はるまちポケット」は、先日アスパラガスメディカルチームによって行った企画です。今も展示中で、病院職員や患者さんから好評な企画です。ツアーの参加者も、いろいろな場所で使えそう、と興味津でした。
最後に、つくば総合健診センターです。筑波大学大学院芸術専攻に在籍する10人のアーティストにより、「おなかのなか」という展覧会が行われています。ちなみに、2013年2月から3月の毎週土曜日、14:00から17:00までは一般公開が行われています。
(参考:おなかのなかFacebookページ:http://www.facebook.com/onakanonaka)
ここは病院とは少し違いますが、人間ドッグや健診のために毎日多くの方がやってきます。
ここでは自由に作品を見て、最後に担当の職員の方からお話を伺いました。担当の方曰く、「本音」でお話していただきました。
こういった空間は、いわゆるギャラリーとしての利用は難しく、作家の自由がきかない部分もあります。
ですが、こういう場所を活かしての展示をお互い歩み寄ってできないか、とも感じます。
3か所を巡り、つくばの「アートと病院」がみえるツアーだったと思います。
3か所ではそれぞれ連携の仕方が異なり、ツアー参加者はそれぞれ自分のフィールドと照らし合わせて感じるところがあったようです。
このイベントは第二部へとつづきます。
(大政)