【授業紹介】デザイン演習2 キックオフイベント

まだまだ暑い日々が続いています。
3学期制である筑波大学の、夏休み最終日、8月31日に「デザイン演習2 キックオフイベント」が行われました。
9月2日から始まったデザイン演習2の、最初の課題は「kid’s size, kid’s life 3歳から5歳の生活を感性豊かにする家具」です。
しかし、「3歳から5歳」「身長120cm以下」の世界とは?学生の普段の生活では、なかなかピンと来ないものです。
そこで第1回目の授業に先行して、山中先生やキッズデザイン協議会の福島さん、ラボラトリー工房の田中さんのご厚意により、ラボラトリー工房を見学させていただけることになりました。
キノコのような可愛い椅子や、横にスタッキングできる椅子などもありました。国内材を使った、優しい木工プロダクトの数々。中でもここで、特にご紹介したいのが、ピーナッツのようなコロンとした形のスプーンです。(写真2枚目)
これは生まれて半年~1歳の子供のためのスプーンです。離乳食を食べさせようとしても、子供が上手く食べてくれない、食べこぼしてしまう…。多くの親御さんが直面する事態ですよね。そもそもこれは、上唇の力が弱く、口も小さい子供が「普通の」スプーンで食べさせられるにあたって当然のことと言えるわけです。このスプーンは、(大きい側が持ち手です)子供の小さな口にピッタリのサイズ。一度に口に運ばれる量も適量で、木の質感も気持ち良く、ポンと置いても食べる側が床面に着かないそう。
また、だらだらと長い時間をかけて非効率的に食べるストレスも無く、夜泣きの軽減にもつながるのでは、ということでした。いやはや、素敵ですね。
キッズデザインに携わる上で、安全性は勿論のこと、やはり「実際に子供の目線に立って見る・考える」ことは必要不可欠です。勿論これは子供に対してだけでなく、デザインの対象となる全てのユーザーについて言えることですね。

[デザイン専攻2年 M.I.]

k.o-01

田中さんの作品に囲まれ、いろいろなお話を伺いました。

first spoon

離乳食の時期の子供のための”first spoon”

工房にて

田中さん(右)に、実際に作業中の工房も見学させていただきました。