「うんこ展」 蓑拓真、大図岳、出水田紘子 2013年9月16日~2013年9月20日

展覧会「うんこ展」が開催されます。
会場:アートギャラリーT+
会期:2013年9月16日(月)~2013年9月20日(金)
出展者:蓑拓真(構成専攻総合造形領域3年)
    大図岳(総合造形領域3年)
    出水田紘子(構成専攻ビジュアルデザイン領域3年)

うんこに魅せられた3人によるグループ展です。

T+review

展覧会のタイトルから、まさかまさかと内容を想像しながら展示をのぞいてみると、そのまさかだった。この展示は3人によるグループ展で、彼らの作品はそれぞれ“あれ”を表現している(察しているかとは思うが、タイトルに表われている“それ”である)。トイレで用を足すハムスターのアニメーションや、“あれ”の形のコントローラーで遊ぶゲームなど。
実はこの展示を見た後、かなり戸惑った。展示を楽しんだ自分がいる反面、心に何かが引っ掛かっている。これは、ただの遊びではないか?軽い気持ちで展示しているのではないか?というような疑問がどうしても湧いてくるのである。正直「もっと“カタい”展示をしたほうが良いのじゃないかな」とさえ思ってしまった。同じような引っ掛かりをおぼえた方もいるのではないだろうか?しかし、よく考えるとこの感覚はとても奇妙なものである。
「“カタい”展示」などという絶対的なものがあるだろうか?作品や展示が“カタい”かどうかは、自分の勝手な基準に頼らざるを得ない。だから、この展示にネガティブな思いを抱いたとしても、「“軽い”から」という理由は説得力をもたないであろう。
 それをふまえて展示を思い返してみると、展示や作品のコンセプトがどうとか、そのような背景から離れて、作者らが純粋に楽しんで制作したということが感じられてくる。テーマはある意味軽いものかもしれないが、それを思い思いに、自分の興味のある形で表現することを楽しんでいた。「作ってみたい、やってみようよ」という思いを実際に形にして、それぞれがそれぞれの手法でやりきった、という瞬発力や実行力を感じられる展示だった。(岡野恵未子)

20130917-うんこ展