,

中村忠二「青い星の下で」

作者生没:1898飾麿郡御立村[姫路](兵庫) – 1975東京
制作年:1959年
技法材質:モノタイプ、紙;薄台紙に貼付
寸法:26.5×25.3cm
署名・年記等:中央下に署名・年記「MAR 1959 Chuji NAK」; 裏面右上に書き込み「〔青い星の下で〕皇太子御成婚について/MAR 1959/中村忠二4月6-11、京橋いずみ画廊2人展出品」;  台紙右下に書き込み「53 イズミギャラリー展 青い星の下で1959」

展覧会歴:「網干戸根・中村忠二2人展」いづみぎやらりい(東京・京橋) 1959年4月; 「茨城県近代美術館コレクション展+筑波大学所蔵 石井コレクション展」茨城県つくば美術館 2007年10月5日-10月28日 cat. 11; 「紙上の技法学 筑波大学所蔵 石井コレクション」2012年1月7日-2月19日 武蔵野市立吉祥寺美術館 cat. 16;「まなびあテラス開館記念 筑波大学所蔵 石井コレクション展 美と出会う:[前期]絵の世界と出会う」、まなびあテラス[東根市美術館]、2016年11月3日〜12月11日、cat. 2;「生誕120年 中村忠二展 オオイナルシュウネン」練馬区立美術館 2018年6月22日-7月29日 cat. 24。

文献:寺門臨太郎編『筑波大学所蔵石井コレクション Ⅰ. 絵画』、筑波大学芸術学系、2011年、cat. 11。

所蔵番号:2005-JP-IS014

作品解説:
中村忠二は、様々な職を経ながら日本美術学校で学び、展覧会や個展で水彩画や油絵を発表する一方、水墨画さえ手がけた。1958年以降はモノタイプ(ガラスや金属に描画して紙に転写する版画技法)に専念し、独特の絵画世界を創り出した。本作はそのモノタイプによる中村の初期作品にあたる。バッタを立たせたようなユーモラスな人物像、また転写の際に偶然できる絵具のにじみやかすれも手伝って、画面には不思議な生命感がかもし出されている。なお作品裏面には「皇太子御成婚について」という書き込みがあり着想源のひとつを示唆している。