「少女出席簿」三田あかね 2016年12月1日~12月2日
会場:アートギャラリーT+
会期:2016年12月1日(木)~12月3日(金)
出展者:三田あかね(構成専攻2年)
みんなのことを覚えていますか?
みんなのことを覚えていますか?
洋画コース2年総勢12名による「洋画」展を開催します。「洋画」という言葉は歴史的定義を持ちつつも、現在においてはその意味が曖昧になっている現状があります。本展では、「洋画」が生まれた日本の過去、「洋画」と他の絵画作品の境界がぼやけた現在、「洋画」の衰退が予想される未来に目を向け、出品者それぞれが「洋画」について思考した結果を提示します。
T+review
一見ただ学年で集まって好きに作品を展示するというありがちなグループ展にも見えるが、この展示の特徴は各々が「洋画」に対して考えていることを文章にして作品に添えているということだろうか。洋画をどのように捉えそこからどのように作品に表したかを説明する人もいれば、やはり洋画とは何かを自分の中で決定するのは難しいので自分の描きたいように描いたと述べる人もおり、展示者たちの顔を見知っている立場からすると、ああこの人はこんな風に考えていたのかと新たな一面を知ることができて面白かった。
作品に対して文章で説明をつけるという展示の方法には賛否両論があるが、私は描いた人の考えていることを知ることができるという点で文章はあると嬉しい方だ。ただ文章によっては内容が抽象的すぎて余計に作者の考えが分からなくなってしまったり、ぱっと見で持ったイメージをよくよく近づいて読んでみたキャプションで変えられてしまう場合もある。難しい問題だが、そのギャップも楽しめるようになれば私も鑑賞者として更に成長できるのではないかと思った。(堀越文佳)
ウミウシのイラストレーションを展示します。
ふわふわと、綿菓子のような作品がギャラリーの白い壁に浮かんでいる。小さな画面にパステルカラーで描かれたウミウシたちは、一見すると抽象画に見えるほど大きく画面からはみ出していたかと思うと、昆虫の標本のように行儀よく画面に収まっていたり、花のように小さく縮こまっていたりと、様々な姿を私たちに見せてくれていた。
この展示を見ている間、私はまるで夢の世界にいるかのような感覚を味わった。実際のウミウシも非常にカラフルで不思議な姿をしているが、今回描かれていたウミウシたちからはそれとはまた違った印象を受けた。その理由は、おそらく実物よりもずっと淡い色彩と、空気に溶けてしまいそうな柔らかなタッチで表現されていたからだろう。冒頭で述べたとおり、まるで綿菓子のようだ。
どこかおぼろげなウミウシたちが、作品を鑑賞するわずかな時間だけ、私たちを穏やかな夢の世界へ引き込んでくれる展示だった。(戸田遥)
正円が好きです。
ドローイングの展示
壁一面が、ほとんどがモノクロの、ところどころにわずかな色を添えたドローイングで埋め尽くされている。その大きさはクロッキー帳の1ページから模造紙大まで幅広く、数枚の写真も交えて、どことなく混沌とした空間を作り出していた。
今回の展示を鑑賞しながら、自分がまるで作者の心象風景を覗いているかのような気分になった。断片的な少女たちの姿、どこかも分からない風景、白黒の空間…。ラフな描線と無造作な作品配置も相まって、整理の付かない不安定な様子であるという印象を受けた。黒く塗りつぶされた「明後日が今日」というタイトルも、差し迫った未来に対する恐れや不安感を表しているように感じ、作品を鑑賞しながら、複雑な感情の渦にのまれそうになった。
(戸田遥)
