「through the window」 田中みさよ 2010年11月15日~2010年11月19日

展覧会「through the window」が開催されます。
会場:アートギャラリーT+
会期:2010年11月15日~2010年11月19日
出展者:
田中みさよ(構成専攻 総合造形領域3年)

窓から見えたものは

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「I FELL IN LOVE AND BROKE IT」 Caroline Näslund 2010年11月8日~2010年11月12日

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展覧会「I FELL IN LOVE AND BROKE IT」が開催されます。
会場:アートギャラリーT+
会期:2010年11月8日~2010年11月12日
出展者:
Caroline Näslund(総合造形 特別研究学生(院生))

Installation and drawings about failure (and love).

T+review

まずギャラリーへ足を踏み入れると、作品たちの“黒”という統一感から来る静寂に包まれる。それはギャラリーの白い壁によって効果を増しており、その静寂によって壁にかざられた生活品のイラストたちは、黒い額縁の中でますますその存在感を獲得している。
描かれた題材はティーバックやパンツなど、少しひねった面白い目線で選ばれている。白い画用紙の真ん中に黒い線で描かれたそれらは、普段私達が気付くことのできない個性に溢れている。イラストをじっくりと鑑賞していると、作者の身の回りの物に対する目線が、どこかユーモラスでいて愛情に満ちたものなのではないかと暖かな気持ちにもなるが、その気持ちで終わるのを妨げているのは、黒い雲である。ギャラリーの中央に置かれたまっ黒なベッドの上に立ちこめている、まっ黒な雲。それは、眠れない夜に止めどなく溢れてくる考え事を表しているようである。思考はだんだんと不安や不満に変わり、余計眠れなくなるどころか不幸感さえ湧いてくる孤独な夜。それらはすべて黒い雲となりベッドの上を覆い尽くす。雲に囲まれてしまった空間へは、いつも私の身の回りにいる生活品たちも近づくことはできない。それらにいくら個性や愛着があろうと、思考の連鎖が生んだ暗雲は自らで打破するしかないのである。しかし来る日も来る日も夜になれば暗雲は立ち込め、なんて自分は小さいのだろうと、iの無力さに打ちひしがれる。これは誰もが恋をしているときに経験したことがあるのではないだろうか。相手のことばかりに思考が支配されて、心に平安などは到底訪れない。この展示はそんな作者の心の中を具現化したものでもあるのかもしれない。我々はその世界の中を彷徨い楽しみ、だんだんと不安に駆られ、最後には、それぞれの心にあるまっ黒な雲は、自ら打破するしかないのだということに改めて気づくことができるのである。(池田寛子)


「いっちふいっち」 渡辺のり子、佐々木千智 2010年11月1日~2010年11月5日

展覧会「いっちふいっち」が開催されます。
会場:アートギャラリーT+
会期:2010年11月1日~2010年11月5日
出展者:
渡辺のり子(構成専攻総合造形領域4年)
佐々木千智(構成専攻総合造形領域4年)

B型11月生まれの蠍座で、バイト先も研究室も一緒。住んでる所も近い甘いの大好き自由人。共通するところはあるけれど作品を作ってみたら全然違うものができました。と思いきや根っこのところはやっぱり似ていたのでした。
来ていただいた方はこの根っこの部分を見つけて頂けると嬉しいです。

T+review

ギャラリーに足を踏み入れた途端にまずわたしの目に飛び込んできたのは、乙女心をくすぐるたくさんの色たちだった。その色はチョコレート、ビスケット、クッキー、生クリーム、イチゴのソースetc、女の子ならば誰でも愛すべきお菓子のかたちをしている。ハイヒールやパンプスの上できらきらとして、ギャラリーというホワイトボックスのなかで私たちを取り巻く。まるで、にぎやかなお菓子パーティへとわたしたちを誘うかのように。佐々木千智さんの作品《Pink Strawberry》。
ふと壁面を見やると小さなボックスがずらりと並んでいる。中を覗くと、在るのは言葉のない寓話。そこで流れている時間は、他の場所の時間とは違う気がした。箱の中の時間の軸にそって進行する乙女のココロの詩のかたち、そのポエジーのうたはあまりに小さく、よく耳を澄まさないと聞こえない。脆く、儚く、まっすぐで、純粋。渡辺のり子さんの作品だ。

微かに聴こえるポエジーのうたに耳を澄ましながら甘い色彩のなかに立っていて感じた。ここではまるで、思春期の乙女の心を覗き込んで、その深淵を見るようであると。
いっちふいっち展という展覧会名で、多くの共通点を持つ二人が私たちの前に別々の作品を作り上げた。その表現のかたちは“ふいっち”、しかし根底にあるものは“いっち”しているのだという。
ギャラリーを出た途端あることに気付く。作者の二人の“いっち”は実は、わたしたち女の子ならば誰しもが持つ共通項としての“いっち”なのであり、その証拠に鮮やかな色彩と微かに聴こえるポエジーのうたを自分の中に見つけることができるではないか!!こんなにも彼女たちの作品の華やかさや、かわいらしさ、そしてちょっとの切なさに心をときめかせてしまうのは、甘く、だけどちょっぴりビターな乙女の歌をわたしたちも口ずさんだことがあるからだろう。(岩村美里)


「Pocket」 青野広夢 2010年10月25日~2010年10月29日

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展覧会「Pocket」が開催されます。
会場:アートギャラリーT+
会期:2010年10月25日~2010年10月29日
出展者:
青野広夢(芸術専門学群 洋画専攻2年)

心の片隅に潜む思いたちの物語。
パステル画を中心としたイラストと絵本の展示。

T+review

牛乳を温めて、少し冷まして、火傷をしないくらいの温度になってから口に含むときの安心感。もしくは風邪をひいたときにお粥をよく噛みゆっくりと飲み込むときの身体に染み渡る感覚。ひとたび目にすると、ふんわりとわたしの精神を包み込むように守るように広がる感覚が襲ってきた。

「なんていう可愛さ!」と幼い頃の自分ならきっと、際限無く長め続けていたであろうような胸をくすぐるピュアさと、「温か過ぎて怖い!」と成長してきた自分が素直に受け取れないピュアさは、同じ空間に上手く調和し共存していた。ドライアイスの煙のような演出のあるキャンバス上には文字一つ書かれていなくたって観る人それぞれが物語を紡ごうとするだろう。

新しいことを覚える度に同じ量の記憶を削っている心地がするわたしの怠惰な脳みそは、夢の詰まったPocketの中で何かを思い出そうとしていた。この種の感覚はいつ何処で味わったのか。そうだ。毎日のように開いていた、はりねずみだったか、モグラだったかの絵本。純粋に真に万人が認める可愛さというよりは若干独特な匂いのする絵本だったのかもしれない。でも考えてみれば、当時ことある毎に開いていたあの絵本の残像は、今でもわたしの好きなものや選ぶものに影響している気がする。真っ赤なポピーの花とパステルっぽい緑が並んでいる画面がとっても好きだった。きっと誰しもがわたしと同様のセンチメンタルな思い出を持っているだろう。あの時のわたしは手にしているような本が作られる過程を知る日が来るなんて思ってもいなかった。現にこうして目の前にアーティストという大人が作り上げた、出来立てホヤホヤの絵本や絵本になるような絵がある。想像という名の前進と懐古という名の後退が、心地良い均衡を保ってわたしの中に揺蕩たゆた う。

青野の、気持ちを届けるポストは、夢見心地のように見えるが、賭けだ。誰も監視しないポストに自由に言葉を書いて投函して良いとなれば、幸せな台詞ばかりが収集される訳では無いだろうことが想定される。ところが、不思議なことに、ポストに描かれた配達員らしきシロクマが暗示をかけているのか、十中八九感動的なメッセージが届くのだ。愛する家族や恋人へ、未来も溌剌はつらつ と生きる自分へ、現在より針の先ほどでも良くなった世界へ。毎日毎日ニュースでは反対ベクトルのお話ばかりが五感を刺激する所為か、一人ひとりの表面的な、もしくは奥の奥の奥にあるような、小さなPocketから覗いたあったかさに触れるだけでわたしの眼からは透明な妖精たちが嬉しそうに飛び出していた。(辻真理子)


「Lost Tapes」 飯田真一朗 2010年10月18日~2010年10月19日

展覧会「Lost Tapes」が開催されます。
会場:アートギャラリーT+
会期:2010年10月18日~2010年10月19日
出展者:
飯田真一朗(総合造形M2)

将軍styleでいうなら信長

ただ単に罪な存在でN I C E

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