「Life in boxes」 Peter Birath 2010年11月22日~2010年11月25日

展覧会「Life in boxes」が開催されます。
会場:アートギャラリーT+
会期:2010年11月22日~2010年11月25日
出展者:
Peter Birath(総合造形 特別研究学生(院生))

Philosopher Jacques Derrida describes in his book Archive Fever the notion of the archive as a fever, an obsession propelled by the fear of dying as an attempt to keep as many items around us alive – saved, collected – in a world which is in constant decay. This obsession, fever, is always problematic – always destructive – because the more items we collect, the more items we have to lose. Thus, we bring ourselves closer to the death we try to run from with every item we try to save. And the closer we come to our fear of dying, the more items we are compelled to save.

Life in boxes is the story of the collector – J – his life, his collection. A man driven by his constant collecting of items, who lives his life rummaging trough boxes, moving his objects from one place to another. Living his life while trying to save everything, trying to make sense of everything.

lifeinboxes t+


BenjaminMoorePaints「今月の壁」 豊田朝美、他 2010年10月29日~2010年12月末

BenjaminMoorePaints AOYAMA 「今月の壁」にて、総合造形コース卒業生である豊田朝美さんの作品≪intuit03≫が展示されています。
会場:東京都港区南青山2-22-19 
   BenjaminMoorePaints AOYAMA
会期:2010年10月29日~2010年12月末
出展者:豊田朝美(構成専攻総合造形コース卒業)

BenjaminMoorePaintsは、北米スタイルのペンキ屋さんです。
青山フラッグシップ店では、店舗の壁を利用して、毎月違ったアーティストの作品を展示する「今月の壁」という企画を行っています。
現在、「東京デザイナーズウィーク2010」に合わせて、10月29日(金)~私の作品「intuit03」を展示しています。
http://www.benjaminmoore.co.jp/


「through the window」 田中みさよ 2010年11月15日~2010年11月19日

展覧会「through the window」が開催されます。
会場:アートギャラリーT+
会期:2010年11月15日~2010年11月19日
出展者:
田中みさよ(構成専攻 総合造形領域3年)

窓から見えたものは

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「I FELL IN LOVE AND BROKE IT」 Caroline Näslund 2010年11月8日~2010年11月12日

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展覧会「I FELL IN LOVE AND BROKE IT」が開催されます。
会場:アートギャラリーT+
会期:2010年11月8日~2010年11月12日
出展者:
Caroline Näslund(総合造形 特別研究学生(院生))

Installation and drawings about failure (and love).

T+review

まずギャラリーへ足を踏み入れると、作品たちの“黒”という統一感から来る静寂に包まれる。それはギャラリーの白い壁によって効果を増しており、その静寂によって壁にかざられた生活品のイラストたちは、黒い額縁の中でますますその存在感を獲得している。
描かれた題材はティーバックやパンツなど、少しひねった面白い目線で選ばれている。白い画用紙の真ん中に黒い線で描かれたそれらは、普段私達が気付くことのできない個性に溢れている。イラストをじっくりと鑑賞していると、作者の身の回りの物に対する目線が、どこかユーモラスでいて愛情に満ちたものなのではないかと暖かな気持ちにもなるが、その気持ちで終わるのを妨げているのは、黒い雲である。ギャラリーの中央に置かれたまっ黒なベッドの上に立ちこめている、まっ黒な雲。それは、眠れない夜に止めどなく溢れてくる考え事を表しているようである。思考はだんだんと不安や不満に変わり、余計眠れなくなるどころか不幸感さえ湧いてくる孤独な夜。それらはすべて黒い雲となりベッドの上を覆い尽くす。雲に囲まれてしまった空間へは、いつも私の身の回りにいる生活品たちも近づくことはできない。それらにいくら個性や愛着があろうと、思考の連鎖が生んだ暗雲は自らで打破するしかないのである。しかし来る日も来る日も夜になれば暗雲は立ち込め、なんて自分は小さいのだろうと、iの無力さに打ちひしがれる。これは誰もが恋をしているときに経験したことがあるのではないだろうか。相手のことばかりに思考が支配されて、心に平安などは到底訪れない。この展示はそんな作者の心の中を具現化したものでもあるのかもしれない。我々はその世界の中を彷徨い楽しみ、だんだんと不安に駆られ、最後には、それぞれの心にあるまっ黒な雲は、自ら打破するしかないのだということに改めて気づくことができるのである。(池田寛子)


「いっちふいっち」 渡辺のり子、佐々木千智 2010年11月1日~2010年11月5日

展覧会「いっちふいっち」が開催されます。
会場:アートギャラリーT+
会期:2010年11月1日~2010年11月5日
出展者:
渡辺のり子(構成専攻総合造形領域4年)
佐々木千智(構成専攻総合造形領域4年)

B型11月生まれの蠍座で、バイト先も研究室も一緒。住んでる所も近い甘いの大好き自由人。共通するところはあるけれど作品を作ってみたら全然違うものができました。と思いきや根っこのところはやっぱり似ていたのでした。
来ていただいた方はこの根っこの部分を見つけて頂けると嬉しいです。

T+review

ギャラリーに足を踏み入れた途端にまずわたしの目に飛び込んできたのは、乙女心をくすぐるたくさんの色たちだった。その色はチョコレート、ビスケット、クッキー、生クリーム、イチゴのソースetc、女の子ならば誰でも愛すべきお菓子のかたちをしている。ハイヒールやパンプスの上できらきらとして、ギャラリーというホワイトボックスのなかで私たちを取り巻く。まるで、にぎやかなお菓子パーティへとわたしたちを誘うかのように。佐々木千智さんの作品《Pink Strawberry》。
ふと壁面を見やると小さなボックスがずらりと並んでいる。中を覗くと、在るのは言葉のない寓話。そこで流れている時間は、他の場所の時間とは違う気がした。箱の中の時間の軸にそって進行する乙女のココロの詩のかたち、そのポエジーのうたはあまりに小さく、よく耳を澄まさないと聞こえない。脆く、儚く、まっすぐで、純粋。渡辺のり子さんの作品だ。

微かに聴こえるポエジーのうたに耳を澄ましながら甘い色彩のなかに立っていて感じた。ここではまるで、思春期の乙女の心を覗き込んで、その深淵を見るようであると。
いっちふいっち展という展覧会名で、多くの共通点を持つ二人が私たちの前に別々の作品を作り上げた。その表現のかたちは“ふいっち”、しかし根底にあるものは“いっち”しているのだという。
ギャラリーを出た途端あることに気付く。作者の二人の“いっち”は実は、わたしたち女の子ならば誰しもが持つ共通項としての“いっち”なのであり、その証拠に鮮やかな色彩と微かに聴こえるポエジーのうたを自分の中に見つけることができるではないか!!こんなにも彼女たちの作品の華やかさや、かわいらしさ、そしてちょっとの切なさに心をときめかせてしまうのは、甘く、だけどちょっぴりビターな乙女の歌をわたしたちも口ずさんだことがあるからだろう。(岩村美里)