「ヒトリアソビ」 石田かずみ、松添由夏 2011年6月6日~2011年6月10日
会場:アートギャラリーT+
会期:2011年6月6日~2011年6月10日
出展者:
石田かずみ(芸術専門学群3年)
松添由夏(芸術専門学群3年)
映像インスタレーション。

映像インスタレーション。
ちらばる色としあわせのかけら。
響き合いを楽しみながら。
油彩画の展示をします。
平面作品
茨城県陶芸美術館にて、展覧会「筑波大学所蔵 石井コレクション 東洋陶磁の華」が開催されています。
会場:茨城県笠間市笠間2345番地(笠間芸術の森公園内) 茨城県陶芸美術館
会期:2011年4月28日~2011年6月19日(9:30~17:00※入場は16:30まで)※休館日=月曜日
料金:一般700[550]円/高大生500[400]円/小中生250[200]円 ※[ ]内は20名以上の団体料金
茨城県陶芸美術館:http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp/
写真展示
T+review
白い壁に、9枚の写真が掛けてある。遠くから見ると全て真黒で、何のことやら分からない。そんな訳はない、写真なのだから、何か写っているはずだと、吸い込まれる様に近づいていって、一枚一枚じっと見ると、白っぽい煙みたいなのや、何か分からない、言い様のないものが、写っているのか、写っていないのかといった微妙さで、しかし、確かにあるのである。ここまで思いついたとき、わたしは思わずどきりとした。目の前にある9つの写真は、9つの空間ではないだろうか。
黒という色には、思いがけない奥行きがある。夜になって目を瞑ると、わたしの眠っている部屋の天井や壁といったものは、もはやなくなってしまって、ただ深い暗闇が、どこまでも続いている様に感じられる。そういう感覚が、これらの写真にはある。白い壁に掛かっている9つの写真は、その果てしない空間に一体何を孕んでいるのやら、考えるのもおそろしい。何があってもおかしくない、無秩序な、無気味な奥行きをもった空間である。茫茫たる空間の奥底から、ぼんやりと現れるものは何であろう。そうして、この空間の正体は。
展覧会名である「ノート」、noteという単語には、メモ、記録という意味がある。これら9枚の写真は、一体何の記録なのか。それはおそらく、作者の深い心の様子であろう。はっきりした心象となる以前の、意識することさえない様な、混沌の記録。もしそうであるのなら、そこに写っているものが、一体何なのかということは意味がない。それは誰にも分からない。あざやかな心象の、もっと深いところで、もやもやと、ゆらゆらと、ちらちらとしている、何だか分からないものを、一瞬の光が捕らえる。記録という冷静な態度で、自分の心の奥底を覗くまなざしが心強い。
などといろいろ思ってみても、果てしない黒色の空間は、やっぱりわたしには不安である。こうして見つめたまま、二度と目を離せない様な感じがする。本作品を見るのと同じ様な感覚を、他でも味わう様な気がすると思ったが、それは、ひとの目ではなかったか。わたしは9枚の写真を見ているつもりが、いつのまにか、作者の眸を覗いている気がした。(金沢みなみ)