「立入禁止」諏訪春佳2016年3月28日~4月1日
展覧会「立入禁止」が開催されます。
会場:アートギャラリーT+
会期:2016年3月28日-4月1日
出展者:諏訪春佳(構成専攻2年)
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会場:アートギャラリーT+
会期:2016年3月28日-4月1日
出展者:諏訪春佳(構成専攻2年)
インスタレーションを展示します。
立ち入れます。
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ギャラリー内につるされた金網に糸が無数に編み込まれていて、まるで毛細血管のようである。素材は無機質なものであるが、とても有機的な雰囲気が漂っている。キャプションから察するに、この金網は「越えることのできない目に見えない境界のようなもの」を表現していると思われる。また作者は「自分自身がその網をはり巡らせている」ときもあるということを指摘している。
この金網はいかにして境界として成り立っているのかを個人的に考えてみた。決して作品の構造的に、ギャラリー内を完全に仕切るようにして、作品を後ろに回って見ることができないようにしているわけではない。つるされた作品の下をくぐっていけば向こう側に抜けることができる。しかし私は実際に作品の下をくぐってみるのに少し抵抗を感じてしまった。作者は決してくぐられるのを厭わないだろうが、くぐりやすいようには作られていない。この微妙なバランスが、鑑賞者にとって作品の向こう側へ行くことへの抵抗、すなわち「境界」を生み出しているのではないだろうか。(市川太也)