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池田龍雄「むれ」

作者生没:1928 伊万里(佐賀) −2020東京
制作年:1958年
技法材質:インク・コンテ・淡彩、紙
寸法:29.1×37.5cm
署名:左下に署名・年記「1958 Ikeda」

展覧会歴:「茨城県近代美術館コレクション展+筑波大学所蔵 石井コレクション展」茨城県つくば美術館 2007年10月5日-28日cat. 10; 「紙上の技法学 筑波大学所蔵 石井コレクション」武蔵野市立吉祥寺美術館 2012年1月7日-2月19日 cat. 8;「戦後美術の現在形 池田龍雄展−楕円幻想」練馬区立美術館 2018年4月26日-6月17日 cat. 2-6。

文献:『池田龍雄画集1947-2005』2006年 積沖舎 cat. 062《群れ(禽獣記シリーズ)》ill. p. 133;寺門臨太郎編『筑波大学所蔵石井コレクション Ⅰ. 絵画』、筑波大学芸術学系、2011年、cat. 70;寺門臨太郎編『石井コレクション研究6:池田龍雄』、筑波大学芸術系、2019年、col. pl. p. 9;春原史寛「池田龍雄《むれ》(「禽獣記」シリーズ)と1950年代の社会と美術をめぐって」、『石井コレクション研究6:池田龍雄』、2019年、46−60頁;五十殿利治監修、寺門臨太郎編『筑波大学アート・コレクション 石井コレクション 美をめぐる饗宴(シュンポシオン)』、筑波大学出版会、2021年、口絵10;春原史寛「池田龍雄《むれ》(「禽獣記」シリーズ)と一九五〇年代の社会と美術をめぐって」、『美をめぐる饗宴』、349−367頁。

所蔵番号:2005-JD-IS001

作品解説:
戦後すぐに多摩造形芸術専門学校(現在の多摩美術大学)で学んだ池田龍雄は、1950年代半ばから本格的な発表活動を始めた。特に立川米軍基地や石川県の内灘に足を運び、そこで目の当たりにした反対闘争に取材して作品化することに取り組んだ。そうして生まれたのが、社会的現実を痛烈に諷刺した「化物の系譜」「禽獣記」などの連作である。画面いっぱいに人とも動物ともつかぬ異形がうごめく本作は、初期の代表作である「禽獣記」シリーズの1点。これら一連のルポルタージュ絵画運動で注目される一方、池田は舞台美術やデザイン、パフォーマンスなど幅広い分野で活躍した。