平成30年度 IT賞 受賞のお知らせ

未来店舗デザイン研究室は、平成30年度(第36回)IT賞にてIT特別賞(技術活用賞)を受賞しました。

IT賞とは、国内における産業界や行政機関などの業務における生産性向上や事業創造、効果的ビジネスの構築・促進を目的として、IT活用の高度化の促進に寄与した企業・団体・機関・個人に対しIT協会がその成果を評価し、授与するものです。

この度受賞したIT特別賞は、他社にはない際立った特徴や先駆的な技術を活用し、成果をあげた取り組みに対し与えられる賞です。今回は、バーチャル試着サイネージを活用した「遠隔スタイリング支援システム」において受賞しました。本システムは、遠隔地にいるスタイリストと試着室にいるお客様をインターネット経由でつなぎ、ファッションアドバイスを行う仕組みです。楽天技術研究所と「楽天市場」出店店舗である有限会社ズーティー(ショップ名:「イーザッカマニアストアーズ」、以下「ズーティー」)と協力し、サイネージ上のお客様にデジタル化されたファッションアイテム(提供:ズーティー)を重ねて、スタイリングを遠隔地から提案する(※1)実証実験を2018年7月に行っています。本取り組みにより、オフラインのショッピング体験における地域的制約、物理的制約、心理的制約の3つの課題(※2)の解決を目指しました。こうした次世代型のお買い物体験の提供や、新たなファッションのあり方を提示する試みが評価され、今回の受賞へとつながりました。

※1 スタイリストは、音声会話アプリ経由でお客様と会話をしながらタブレットを操作します。
※2 地域的制約とは、地域によるファッション体験の格差を、物理的制約は、店舗スペースによる在庫や品揃えの確保の困難を、心理的制約は、利用客がショップ店員からスタイリング提案される際に感じる不安などをそれぞれ指しています。

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平成30年度(第36回)IT賞受賞企業一覧

楽天と楽天カード、平成30年度IT賞を受賞 [楽天株式会社]

筑波大学 国際産学連携本部

デジタルサイネージコンソーシアムオープンラボ Vol.1

2019年1月22日、一般社団法人デジタルサイネージコンソーシアム主催の「デジタルサイネージコンソーシアムオープンラボVol.1」が慶應義塾大学三田キャンパスで開催されました。

このイベントでは、筑波大学 および楽天技術研究所の益子宗が、これまでに楽天技術研究所で開発したデジタルサイネージソリューションや、筑波大学と共に取り組んだ「遠隔スタイリングシステム」について発表しました。
後半のパネルディスカッションでは、他の登壇者と共に、IoT・AI業界とデジタルサイネージ業界の双方から、将来のデジタルサイネージ活用の可能性と課題について議論を行いました。

当日は200人を超える来場者をお迎えし、大盛況のうちに終了いたしました。

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デジタルサイネージコンソーシアムオープンラボ

「未来店舗デザイン研究事業」開始のお知らせ

– AI技術を用いた未来の店舗デザインおよびショッピング体験の実現に向け、研究開発と実証実験を推進 –

楽天株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下 「楽天」)と国立大学法人筑波大学(住所:茨城県つくば市、学長:永田 恭介、以下、「筑波大学」)は、特別共同研究事業契約(※1)を締結し、AI技術を活用した未来の店舗デザインおよびショッピング体験に関する開発と実証実験の推進を目的とした特別共同研究事業「楽天技術研究所 未来店舗デザイン研究事業」を開始し、当事業の特設ページを本日公開いたしましたので、お知らせします。

楽天と筑波大学は、2016年11月より同大学内に共同研究拠点として「未来店舗デザイン研究室」(※2)を開設し、楽天技術研究所と筑波大学芸術専門学群および同大学大学院人間総合科学研究科との連携により、インターネットを活用した新しい店舗システムの研究開発の知見とデザイン思考を組み合わせることで、ショッピング体験にまつわるシステムのプロトタイプ開発から実証実験まで、包括的な研究に取り組んできました。

今回の特別共同研究事業契約の締結によって、AI技術を用いるなどした未来志向のショッピング体験の実現を目指し、さらなる研究領域の拡大に期待しています。具体的には、筑波大学人工知能科学センター(C-AIR)(※3)との連携により幅広い学問領域からの視点を取り入れ、楽天が持つインターネットビジネス領域における知見や技術を活用することで、複合的な考察に取り組むことが可能となります。

今後、楽天と筑波大学は、双方の知見を活かした学際融合的な研究によって、コンセプトを重視した革新的な研究開発および実証実験を推進してまいります。

※1 2014年12月1日に筑波大学より発表された、新たな産学連携の制度。外部の企業等から資金提供を受け、筑波大学内に企業等の研究者と学内の研究者との研究組織を設ける特別共同研究事業。
※2 未来店舗デザイン研究室は、楽天技術研究所が「新しいユーザー体験の創造」を目指し、2018年5月に新設した研究室(代表:益子 宗)。主に楽天市場出店店舗との共創を通じて、新しい店舗システムのプロトタイプの研究開発と実店舗での実証実験が主な研究課題で、消費者の体験だけでなく、店舗スタッフや経営者の働き方まで広範囲の研究を行っています。
※3 人工知能科学センター(C-AIR)は、筑波大学の人工知能に関する先進的研究を推進する研究センター。学際性を活かした全学的な連携体制によるビッグデータ活用の拠点。特に「人を支援するAI」を推進し、さまざまな研究機関や企業との協働によって基盤技術から実用・産業展開までのスパイラルの形成をはかることで、つくばエリアにおいて次世代のスマートコミュニティの実現を目指しています。

 

≪Press Release
楽天、筑波大学と特別共同研究事業「未来店舗デザイン研究事業」を開始

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筑波大学 人工知能科学センター