今回は漆芸制作演習のご紹介です。

各自モチーフを設定して作る乾漆作品・「塗りたて」仕上げの乾漆の器・螺鈿(らでん)の箸の3つを制作します。

先生が螺鈿などの説明をしています。螺鈿とは光沢のある貝殻を使用して装飾を施す技法です。

こちらでは乾漆の器を石膏型から外すために水を染み込ませています。乾漆とは布を漆で張り重ねる技法です。水が染み込むのを待つ間、モチーフを決めて作る乾漆作品と箸に螺鈿などの装飾を施していきます。貝殻のかけらを一つ一つ貼り付けていく、集中力と根気が必要な作業です。

しばらくして水が染み込んだら、石膏から器を外していきます。苦戦している学生もいましたが最後はみんな綺麗に外すことができました。

外した乾漆の器は水分を乾かしたあと、漆を塗り風呂と呼ばれる棚に入れておきます。漆は湿度が高いと固まる性質があり、風呂は湿度が高くなるように作られています。

装飾を施している乾漆の作品や螺鈿の箸も、授業が終わる時には風呂に入れておきます。

時間になるまで装飾の作業を進めたら、この日は終了です。

完成するとこのような作品が出来上がります。漆の授業はこの漆芸制作演習の他に、春学期には漆芸技法演習という漆芸の基礎的な塗りの技術を習得する授業も開講されています。

以上、漆芸制作演習のご紹介でした。