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ゆりのき保育所プロジェクト
(追越学生宿舎食堂リノベーション)
担当教員:逢坂卓郎(筑波大学教授)、貝島桃代(筑波大学講師)
「ゆりのき保育所」は、学生宿舎の食堂のリノベーションによってつくられた大学初の保育所である。ホールのような天井の高い空間の特徴を活かし、保育所全体が遊び場となるように、玄関から遊戯室までの天井を有機的に連続させる天井のデザインや、遊具になる家具や屋外デッキをデザインした。仕上げ材として木質の素材を空間全体に使用することで、明るく、暖かみのある空間を目指した。アートワークとして、各部屋の入り口に「ゆりの木」をモチーフとしたサインを設置し、それぞれの部屋の壁の色と対応した鳥や花を配置した。また、芸術の学生が制作するモビールの企画と配置検討を行った。モビールは連続する空間をゆるやかに分節し、キャラクターを持たせるサインとして配置し、文字の情報よりも視覚に訴えかける絵としての情報をサイン計画に取り入れた。これらのデザインを通して、木立を走り抜ける子どもの姿をイメージし、枝の隙間から入り込む木漏れ日と、そこを走る子どもの疾走感を表現した。2006年12月1日に開園した後も、よりよい保育所をつくるために保育所を運営する保育士や学内の教員、職員、学生が集まり定期的にワークショップを行なっている。
年間スケジュール
- 2006.3
- 企画・調査・基本計画
保育所設計開始 - 5
- 実施デザイン
設計事務所に図面提出 - 6
- 調査・基本デザイン
家具設計の参考に他保育所見学
家具・カラー計画 - 7
- 施工
施設部との打ち合わせ
デザイン詳細部検討 - 10
- アートワーク計画
サイン
転倒防止の布の柵(シェルフチェア)
屋外掲示板(ノリユキウインドウ)
モビール - 11
- 保育所竣工
アートワーク - 12
- 保育所開園
- 2007.1
- 施設利用ワークショップ





