2

つくばスタイルフェスタ2005コンテナ・バナープロジェクト

「つくばスタイル」プロデュース/つくばスタイル事業部(つくスタ事業部)

担当教員:渡和由(筑波大学助教授)
 2005年10月、開通したばかりの「つくばエクスプレス」研究学園駅前で「つくばスタイルフェスタ2005」が1ヶ月間開催され、その出展・物販・飲食ブースの外装デザイン、会場バナーのデザインをプロデュースした。茨城県・都市機構と関連の自治体が主催となって行なわれたイベントで、渡も会場計画アドバイザーを務めた。今後の大規模な沿線開発にあたって、つくば地域の魅力を発信し、そのライフスタイルを提案することで移住者や永住者を増やすことが目的の一つとなっていた。 会期が迫り初夏になると、クールビズできめた大人達に交じって学生も会議に参加するようになった。コンセプト「つく波つく葉つく場」「つく花つく葉つく羽」は、プロジェクト当初から打合せに参加していた渡、三友が考案し、それを元に学生が「市の花」等のモチーフを選び、デザインを創り上げていった。実際に現物が制作され、使用されることから、レベルはかなり高いものが要求されたが、デザインを専門とした学生が中心となって「つくばスタイル」に相応しいものが出来上がり、クライアントの満足度は高いものとなった。 梅雨時、ヘルメットと長靴で調査に行った現場は泥濘ばかりだったが、開催時には、短期間でつくられた「仮設のまち」に楽しそうな家族連れがあふれていた。参加した学生にとって、自分達がデザインしたものが賑わいの演出に一役買っている光景を目の当たりにし、それはまるで夢のようで「普通の授業と違って自分達がやってきたことが形になって達成感があった」と満足そうであった。 会期後には、住宅地開発のため再び更地となり、たった一ケ月で消えてしまったあのまちは、幻だったのではないかとさえ思うこともある。しかし、仮のまちは消えてしまっても、その周辺では確実に本物の「つくばスタイル」のまちづくりが進行中である。そして本授業でも、来年度も引き続き「つくばスタイル」にこだわったプロジェクトを進めていく予定である。
ホーム > adp05 > つくばスタイルフェスタ2005コンテナ・バナープロジェクト