【授業紹介】卒業論文中間発表会

7月5日、デザイン専攻4年生による卒業論文中間発表会が行われました。場所は6A306教室です。この日は天気も良く、本格的に夏の暑さが身に染みる中での発表となりましたが、先生方やデザイン専攻の4年生は勿論のこと、他にも多くの学生が訪れていたため、教室は満員でした。以前紹介した「テーマ発表会」の時のように、1人3分の持ち時間で、スライドを用いて発表します。今回は各ゼミや「木ゼミ」で発表してきた、現時点での研究成果をまとめて発表しました。様々な参考文献を読んでまとめていたり、数々の模型を制作して実験を行なっていたり、アンケートや実地調査を始めていたり、調査に向けて準備をしていたりといった報告を聞くことができました。それぞれ進めている内容が異なるため、悩むポイントも様々です。他の事例ではどうなっているのか。調査することで分かると期待しているものは何なのか。研究の目的と、調査の方法にずれが生じていないか。調査対象や研究そのものが、どういう位置付けのものなのか。先生方からたくさんのご講評をいただき、また熱心に語る学生も多く、発表は全体で3時間半近くに及びました。一心に研究を進めていくうちに、自分でも何を研究しようとしているのか、何を考えていたのか、実は曖昧になっていることもあります。ここで一旦まとめて発表をすることで、自分の考えをはっきりさせることができるかと思います。現時点での研究の問題点やこれからの方針について、先生方や他の学生と真剣に話し合っている4年生の姿も見られました。卒業論文で研究した内容がダイレクトに制作に関わってくる学生もいるので、ここできちんと詰めておく必要があります。7月4日から、筑波大学では他大学より一足お先に夏季休業に入りましたが、4年生にとっては頑張り時です。就職や進学で悩んでいる学生もいますが、この卒業研究が最初で最後の貴重な研究になる学生も多いはずです。さて、3年生の後半から少しずつ考え始めてきた卒業論文ですが、提出日は9月27日と、残り3か月を切りました。また、提出した論文について最後の発表を行なう「最終発表会」は10月4日となっています。それまでしっかりと、悔いの残らないよう臨みたいところです。

[デザイン専攻4年 M.I]

教室は満員でした

教室は満員でした


卒論中間発表中

卒論中間発表中


スライドを使って説明

スライドを使って説明


【授業紹介】デザイン基礎演習1 最終プレゼンテーション

6月29日に、デザイン専攻1年生にとって最初の期末発表会となる「デザイン基礎演習1 公開プレゼンテーション」が行われました。開催場所はお馴染みの6A306教室。今回の発表のテーマは、プロダクトデザインと情報デザインの課題「ヘルスケアデザイン~2020年の高齢者の健康な暮らし~」でした。発表の持ち時間は1人3分で、30分を1セッションとし、間に講評を挟みながら3セッション行われました。
今回は、パワーポイント等のスライドを用いずに発表することが条件となっていたため、それぞれパネルと模型を制作して臨んでいました。毎年、この「デ基礎1」の最終プレゼンテーションに与えられた準備期間は約1カ月と「デザイン演習」等の課題より短期間ながらも、よく調べつつ制作に取り組むことができていたと思います。先生方からたくさんのご講評をいただきました。「プロダクトを使用している図や、スケール感、構造等を示すことで、プレゼンテーションの説得力を高めることができる」「プレゼンテーションの時間は限られているので、それが何であるかを、パネルで端的に表すことが大切」「なぜその形状にしたのか?なぜ良いと思うのか?といったことを、相手に伝わるよう説明できると良い」「模型も見せ方の工夫次第で変わってくる」等…。柔軟な発想ができるからこそ、それを相手に伝える手段が大きなポイントになります。いろいろな課題に取り組んでいく中で、そういった「伝える」ための技を身に付け、武器にできると良いと思います。また、「デザイナーは夢を持ち続けなくてはいけない。途中で諦めたり、捨てたりせずに、自分の夢を持っていてください」といったお話もありました。そのアイディアと表現力で、夢のある未来を人々の目の前に提案することは、デザイナーの担う大切な役割の1つであるように思えます。
全ての学生の発表が終わると皆で投票を行い、上位3名には賞品が贈られました。まだプロダクト・情報・環境・建築といった各領域に分かれていない1年生は、これからの「デ基礎」で環境デザインや建築デザインの課題にも取り組んでいくことになります。いろんな課題を進めていく中で視野を広げ、新しい知識を身に付けることは勿論、自分がどの領域に進むかということも考えつつ、今しかできない発想をどんどん伸ばしていってほしいと思います。
[デザイン専攻4年 M.I]
パネルの準備中

パネルの準備中


皆の前でのプレゼンテーション

皆の前でのプレゼンテーション


パネルや模型を使って説明

パネルや模型を使って説明


【授業紹介】卒業論文テーマ発表会

4月に入り、各研究室のゼミがそれぞれ本格的にスタートしましたが、それとは別に4月19日からは、デザイン専攻全体で毎週木曜日に行なうゼミ、通称「木ゼミ」も始まりました。デザイン専攻全体と書きましたが、実は木ゼミの形態は週によって異なります。例えばデザイン専攻4領域全てが同じ部屋に集まるパターン、情報・プロダクトデザイン領域と環境・建築デザイン領域に分かれて別の部屋で話し合うパターン、その中で建築デザイン領域と環境デザイン領域に分かれるパターンなどがあります。論文や制作に関する主要な発表・審査会を行う場合は全体で集まり、そのための中間発表などは領域ごとに個別に行う形となっています。各研究室のゼミで話し合ったことなどを踏まえつつ発表し、全体で共有していきます。
そして2回目の木ゼミとなる4月26日には、4年生にとって卒業論文に関する初めてのプレゼンテーションの場である「卒業論文テーマ発表会」が行われました。発表者は20数名ですが、本当に様々な内容が挙がっていました。発表を聞いていると、なるほど、こんなことを考えるのか、こんなことに興味があるのか、と楽しく思えてきます。今まで、先輩方の発表会に参加する機会は何度かありましたが、今回はとうとう自分が設定したテーマを各領域の先生方や学生に紹介する番となりました。「デザイン基礎演習」や「デザイン演習」などの課題とは違い、テーマ設定の段階から、自身が興味をもったことに焦点を当てて進めていきます。今まで同じテーマの課題に取り組んだり、グループワークをしてきたデザイン部屋の仲間たちも、今はそれぞれのテーマを設定して進めているのだと思うと、何だか新鮮な気もします。好きなことをテーマに設定し研究できるという自由さがある分、自分の力で納得のいく結果を出さなくてはというプレッシャーも強いように思います。個人的に、今年のテーマ案には食品関係のものが多かったような気がしました。卒論にも流行りや傾向があるのでしょうか。論文の進め方も、内容や人によって様々です。まずどこかの土地へ赴き情報を集めるパターン、人の行動等を分析していくパターン、モノを作ってそれに関する調査や評価を繰り返していくパターンなども。それぞれのやり方には、それぞれの問題点も付きもので、自分との闘いという印象もありますが、周囲の話などヒントにしながら進めていきたいと思います。デザイン専攻だけで20以上の研究が同時に進み、発表会の際はそれらが集まると思うと、今後がとても楽しみです。
[デザイン専攻4年 M.I]
第1回木ゼミ開始直前の様子

第1回木ゼミ開始直前の様子


今後の予定表を眺めます…

今後の予定表を眺めます…


テーマ発表中

テーマ発表中


【活動紹介】デザイン部屋大掃除

4月10日と11日にわたり、毎年恒例の「デザイン部屋大掃除」を行いました。芸術専門学群デザイン専攻に所属する2~4年生は、6A棟3階にある、学年ごとに割り当てられたスペースで作業をしたり、「デザイン演習」の授業を受けたりします。代々卒業生(前年度の4年生)が使っていたスペースを新4年生が使うというように、学年が上がるごとに引っ越しをしてきたため、移動する際には後輩に迷惑をかけられない…というプレッシャーもあります。授業での作品やパネル、材料の切れ端、…どれも頑張って作業をしてきた証ではありますが、遺していく訳にはいきません。また、古くなった机を処分し、新しい机を導入することで、より良い環境が整いました。大掃除の末、なんとか新3年生にスペースを譲れる状態に。そして私たちはとうとう4年生のスペースへ移動し、すっかり整然としたた3年生のスペースを振り返りました。昨年度の今頃は、こうしてまっさらな状態で引越してきたのだったなぁ…と感慨深く思い出していると、間もなく新3年生が移動してきました。並んだ机に新しい持ち主が物を置いていきます。1年後には、私たちのときとはまた違った雰囲気のスペースになっていることでしょう。
また、各学年の部屋だけでなく、2~4年生の共用スペースである加工室や「プレゼン部屋」の306教室なども掃除しました。4月からデザイン部屋に仲間入りする新2年生のためにも、是非きれいな空間にしたいところです。特に加工室では塗装や木工作業などを行うので、細かい木屑や埃などが多く、掃除には根気が要りました。加工室前のスペースにも、大型の作品や机が並んでいましたが、皆で片付けていくと少しずつスペースの全貌が見えてきました。もちろん、普段から少しずつ片付けていくに越したことはありません。しかし確かに、グループ課題で大型の作品を制作すると、解体のタイミングが難しいですよね。私も以前ほったらかしにしていました。そういうことも含めてきちんと話合って計画できると良いですね。掃除が終わると、こんなに広かったのか…という声も。わざと汚くしようとしているわけではありませんが…1年間積もりに積もったものには、やはり相当な覚悟をもって臨まなければなりませんでした。比較のために撮影していれば良かったかもしれませんが、残念ながらそれどころでは無かったため、掃除中の写真はありません!新たな1年が始まりますが、出来るだけ初心を忘れずに過ごしていきたいところです。
[デザイン専攻4年 M.I]
3年生のスペース

3年生のスペース


このさっぱり具合を忘れないでおきたいところ…?

このさっぱり具合を忘れないでおきたいところ…?


各自、持ち物を移動させました

各自、持ち物を移動させました


【授業紹介】デザイン演習6 最終プレゼンテーション

3月2日、デザイン演習6の最終プレゼンテーションが行われました。3年生にとって、卒業研究が始まる前の最後の「デ演」です。プロダクト、情報、環境、建築デザイン領域の順に発表していきました。
まずプロダクトデザイン領域では、”Enactive artifact”というテーマで、人の動作や感情に働きかけるプロダクトの提案をしました。包みを開ける、踊る、時計を見る、傘をさす等、製品を使う身近な動作に焦点を当て、それらを変える、促す、逆にする、付加価値を与える等といった実験を経て、モノと人との関わり方を改めて考察していきました。次に情報デザイン領域では、2人1組となった相手の性格や動作等を観察し、そこから得られた情報を表現した「相手のための」プロダクトを作るという内容でした。今回、情報デザイン領域の課題を受講している学生のグループが、最も国際色豊かだったのですが、相手を深く知れば知るほどユニークな提案ができる課題であったため、活発なコミュニケーションが取られ、全体としてとても強い絆が生まれていたと感じました。環境デザイン領域の課題では、つくば市研究学園の実際の土地を考察し、改善点を挙げ、自宅菜園、ショッピング、公園等、住民のライフスタイルを様々な面から提案していきました。建築デザイン領域の課題はグループワークでした。オーストラリアにある個人農園へ実際に滞在し、その経験を活かした提案をしていました。どのグループも、オーストラリアの自然を存分に感じられる建築を設計しつつ、そこを利用する学生のホームステイ計画を提案したり、アボカドオイル作りのイベントを組み込んだりと、とても活き活きとした内容になっていました。A1サイズのパネルの他、ムービーや模型、スライドなどを用いた発表でした。伝えたい内容を出来る限り表現できるよう、工夫出来ていたと思います。それぞれ4領域の先生方からコメントをいただき、それぞれ問題点や改良の余地にも気付くことができたと思います。多くの学生は就職活動等もあり忙しい時期ではありましたが、何であれ本気で力を注いだ分は、自分の地力となって還ってくることと思います。
来年度から私たちが挑戦する卒業論文や卒業制作では、自分で決めたテーマをじっくり進めていきます。先生方からのお話では、何より自分が強く惹かれる事物について研究すると、どんどん進めていけるということでした。これまで学んできた各分野の内容を振り返りながら、学群生として迎える最後の一大イベントに備えます…。
[デザイン専攻3年 M.I]
パネルや模型を展示します

パネルや模型を展示します


先生方と学生にプレゼン

先生方と学生にプレゼン


建築デザイン領域のグループ課題プレゼン

建築デザイン領域のグループ課題プレゼン