学外演習2日目、私たちがまず向かったのは、京都府にある
大山崎山荘美術館です。
開催されていた企画展「かんさいいすなう -人はすわって考える?大山崎山荘にすわろう」を鑑賞…というより、座ってきました!そうです、見るだけでなく、実際に触り、座ることも出来るのが、この展示の醍醐味なのです。
実は私が行きたいと言い出したところなので、ひそかに、ものすごくテンションが上がってました。
美術館へと続く坂道は木々の緑に囲まれ、なんとも落ち着いた雰囲気です。岩でできた壁には、ナナフシもいましたよ!
建築家の方もよく椅子をデザインされると聞きます。椅子はシンプルで、日常生活でも基本的な家具ですが、それだけ奥深く、永遠のモチーフだなと思うのです。もちろん、こういった椅子の多くは大量生産には向かず、実際には高値が付くものと思います。より多くの人に使ってもらいたいとか、作ったものを売って生活していきたいということであれば、もっとこうしなきゃ、と捉え方も変わってくるものと思いますが、やはり誰かが特定の誰かのために作ったようなものには、ものづくりの根があるようでとても好きです。先生方の仰る「デザインは愛だ!」というお言葉を思い出すようでもあります。
さて、「かんさいいすなう」のポスターやホームページなどをご覧になったとき、まず目に飛び込んでくるのは「オーム貝のベンチ」(作・山本伸二)ではないかと思います。一見、椅子ではなく彫刻作品の抽象的なオブジェかと思ってしまうインパクトの強さです。屋外に設置してある写真もありますから、なおさらです。こんなに座面が畝っていて、幅が広いベンチなんて、座りにくくないの?と思われるかもしれません。少なくとも私はそう思っていたのですが、実はこれはお昼寝用のベンチなのだそうです。なるほど寝転んでみると、しっかりした木に支えられている、なんとも落ち着いた感じがありました。
他にもそれぞれのキャラクターを持った椅子がたくさんあり、一つ一つ語りたいところではありますが、やはりここは実際に座っていただくのが一番かと思います!この「かんさいいすなう」は2011年9月25日まで開催されているそうです。
[デザイン専攻3年 M.I]