【行事紹介】デザイン専攻追いコン

2月26日、学群4年生と大学院修士課程2年生の方々のご卒業・修了を祝して、追い出しコンパが開かれました。代々、3年生が幹事となって開催しています。開催場所は、デザイン専攻の学生にとって思い出の詰まった「プレゼン部屋」こと6A306教室です。この日のために計画を立てて準備してきました。思い返せば、入学したてに参加した「デザイン新歓」も、学園祭の展示の一部も、「デザイン演習」のプレゼンテーションも、卒業制作の発表会も…数々の行事が、この部屋で行われてきました。お菓子やオードブル等を囲み、乾杯の音頭。なんとも学生っぽい(堅苦しくない)雰囲気です。先輩方には、このゆるい雰囲気も思い出として持って帰っていただけたらと思います。会場内では、様々な話が聞こえていました。特に在学生にとって気になるところ…就職活動のこと、論文や制作のこと等、先輩方に相談に乗っていただきました。私たちにとって、経験者である先輩方のお話を聴けるということは、やはり心強いことです。
来場された卒業・修了生の方々には、プレゼントが贈呈されました。全学年のデザイン専攻の学生たちがお金を出し合い、3年生が代表で選んできた、とっておきの実用品です。それは一体何だったのか?は、先輩方と私たちとの秘密ですが…。新生活のお供にしていただけると嬉しいです。
特に私たち3年生にとって、4年生の先輩方との関わりは非常に深いものでした。1年生のころ、新入生オリエンテーションのバスの中で、まだまだ緊張ぎみだった私たちに声をかけてくださったこと、履修のアドバイス、新歓や芸バー、ふいご祭等のイベントの引き継ぎでお世話になったこと…いろんな思い出がよみがえります。長いような短いような4年間。あっという間に歓迎される側から歓迎する側、そしてお祝いする側からされる側へと交代していきます。私たちも来年度は最終学年、悔いのないようにしっかりと活動していきたいと思います。
来春から先輩方はデザイン部屋にいらっしゃらないのか…と思うともちろん淋しくもありますが、それ以上に先輩方の、それぞれの新たな門出を心より応援いたします。

[デザイン専攻3年 M.I]

乾杯!

乾杯!


4年生の皆さんへプレゼント

先輩方へプレゼント


いろんな話題が飛び交います

いろんな話題が飛び交います


【行事紹介】デザイン専攻 卒業制作発表・審査会

1月19日、デザイン専攻4年生による卒業制作の発表・審査会が行われました。4年生が卒業制作のプレゼンテーションを行い、先生方により審査が行われます。発表者は20名、途中休憩を除いても約5時間にわたる発表会でした。

今回もデザイン演習などの授業と同様に、情報、プロダクト、環境、建築の4つのデザイン領域の学生が合同で発表していきました。また、発表者1人1人に先生方から講評をいただきます。1~3年生やデザイン専攻以外の学生も、自由に見学することができるので、大変勉強になりました。制作前に行った卒業論文の成果を基に、作品に発展させたものが多く見られました。

過去にも何度か紹介してきた「デザイン演習」や「デザイン基礎演習」などでも、調査、コンセプト立案、模型制作、発表などのプロセスを経験しますが、卒業制作となるとやはり普段の授業よりも確実に高い完成度が要求されます。例えばプロダクトデザイン領域では、ただ提案するだけではなく、そのプロダクトを実際に使うことによってどのような効果があるか、検証していくことも大切だという講評がありました。この先どのような道に進むにしろ、大学生時代の集大成である卒業制作を徹底的に成し遂げたという経験は、大きな糧になると思います。時間との兼ね合いもありますが、悔いを残さないようにしっかりと取り組みたいです。

かく言う私たち3年生も、お世話になる研究室が決まり、卒業論文や卒業制作のテーマを練り始めています。就職活動も始まり、それぞれ少しずつ真剣な表情になってきている…のかな、と思います。振り返ってみれば1年生の頃、初めて先輩方の発表を見たとき、私もこんなことが出来るようになるのだろうか…と思っていたことが昨日のことのようです。卒業を飾る大作ですから、おそらく私がまだ知らないような様々な苦悩もあるかと思いますが、その達成感は一生ものの思い出になることでしょう。今回の発表会を見に来た1~3年生も、改めて自分も頑張ろうと気合いを入れたのではないでしょうか。

卒業制作は、茨城県つくば美術館にて展示されます。デザイン専攻は後期展になりますので、展示期間は2月7日~2月12日です。一般の方もご覧いただけますので、この機会に、学生の頑張りをぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。

[デザイン専攻3年 M.I]

関連サイト

平成23年度 芸術専門学群 卒業制作展/博士前期課程芸術専攻 修了制作展

発表を聴きに来た方への配布資料

発表を聴きに来た方への配布資料


模型やパネルでアイディアを表現します。

模型やパネルでアイディアを表現します。


美しいプロトタイプが好評でした

美しいプロトタイプが好評でした


【行事紹介】ふいご祭

11月12日、デザイン専攻主催の儀式として毎年恒例のものとなっている「ふいご祭」が行われました。毎年3年生が幹事を務めます。

もともと「ふいご祭」とは、鍛冶屋さんなど「ふいご」と呼ばれる手動の送風機を扱う人々が、旧暦11月8日に行っていた行事です。デザイン専攻の学生たちも「ものを作る」者として、一年の安全と成長を感謝・祈願するために、芸術学系工房棟にて毎年開催しているのです。

今回の「ふいご祭」の参加者はなんと総勢100名以上。先生方や学生、そして卒業・修了生の方などデザイン専攻にゆかりのある多くの方々にご参加いただきました!まず、ふいご祭をとり行うにあたって、ふいご祭の起源などについて蓮見先生よりお言葉をいただきました。蓮見先生は、1991年から現在までの約20年間、筑波大学や大学院でプロダクトデザインやユニバーサルデザイン、まちづくりについてご指導に当たられています。そのため、本当に多くの卒業生の方にとって「母校に戻って来た」と強く実感できる瞬間だったのではないかと思います。

その後、場所をつくば市内の中華料理店に移して二次会が行われました。今年度は蓮見先生が定年退職されるということで、花束や、先生への思いが綴られた約100人分のメッセージカードが贈られました。

会場内は終始賑やかで、久々の再会にお話が弾んでいる様子でした。また、就活真っ只中でまだまだ悩むところも多い私たち3年生にとっても、先輩方のお話を聞くことが出来る大変良い機会でした。こうした、先輩や後輩の縦のつながりが築かれる集まりをきっかけに、視野を広げることが出来ると良いかもしれませんね。

[デザイン専攻3年 M.I]

お供え物もあります。

お供え物もあります。

蓮見先生からふいご祭の由来の説明

蓮見先生からふいご祭の由来の説明

今年のふいご祭のスタッフとして活躍していた3年生たち!

今年のふいご祭のスタッフとして活躍していた3年生たち!


【授業紹介】デザイン演習5 最終プレゼンテーション

11月25日、デザイン専攻の3年生の必修授業「デザイン演習5」の最終プレゼンテーションが行われました。今回も、情報、プロダクト、環境、建築デザイン領域ごとに提示された課題に取り組みました。
まず情報デザイン領域では「筑波大学体育ギャラリーの展示計画と展示制作」ということで、「震災復興とスポーツ」と題した企画展を、筑波大学の5C209展示室(体育ギャラリー)にて実際に開催しました。
次にプロダクトデザイン領域では「絶対に困らないスマートデザイン」というテーマで、震災時から個人の腹痛まで、様々な「困った」場面を想定したプロダクトをデザインしました。
環境デザイン領域の課題は「震災復興まちづくり」ということで、茨城県桜川市真壁町の御陣屋前通りを対象地として、登録有形文化財の高久家住宅や橋本時計店跡地をいかに活用するかを踏まえつつデザインしていきました。
そして建築デザイン領域は、第5回長谷工住まいのデザインコンペティションに向けて「再び『集まって住むこと』の豊かさ」というテーマでした。1500平米の敷地内に30戸、容積率200%といった条件のもと、共用エリアなどを有効に使い、「集まって住む」ことのメリットを表現した作品が並びました。
全体的に震災が起点となった内容だったとも言えます。私たちにも大きな影響を与えた3月の震災から、多くのことを学び取って成長していかなくては、と実感した「デザイン演習5」でした。

[デザイン専攻3年 M.I]

情報デザイン領域課題プレゼン

プロダクトデザイン領域課題プレゼン

環境デザイン領域課題プレゼン


【授業紹介】デザイン総合演習『まちかどラボラト・ラリー』

11月18日、稲敷市の江戸崎商店街にて、大学院の授業である、「デザイン総合演習」のまちづくり社会実験『まちかどラボラト・ラリー(以下まちラボ)』が行われました。

昨今、地方の中心市街地の衰退が問題となっていますが、稲敷市の中心である江戸崎商店街もまさにその典型的な例であり、大型商業施設との価格競争では後塵を拝し、後継者がいない商店も多く、商店主も行政も商店街の未来を描けていないという状況がありました。
しかし、幸いにも江戸崎には他所の人(今回は私たち筑波大の学生)を受け入れてくれる土壌があり、これからの江戸崎商店街の探るための社会実験をさせていただくことができました。
まずは第三者としての客観的視点をもちながら、4つのグループごとに江戸崎商店街をリサーチすることからはじまりました。
そこから見えてきた様々な手がかりは、私たちが発見した江戸崎の魅力を街の人々に伝え、また新たなアイデアを引き出せるような、まちづくりのイベント『まちラボ』へと繋がっていきます。
具体的には、まちかどに点在する4つのラボラトリー(実験室)をスタンプラリー形式で街の人々と巡っていきます。

まずは、江戸崎商店街に残る言い伝えや昔の記憶を街の人々に話して頂き、私たちだけでは知ることのできない、街の歴史やディティールを明らかにしながら、江戸崎の新たなキャラクターづくりをしていこうという『江戸崎の記憶を記録するためのおしゃべり会』を行いました。
最初はお互い探り探りの状況でしたが、気づけば様々な話が人々から飛び出し、ワークショップは大盛況のうちに終わります。
続いては江戸崎の商店に眠っていた『いえ印』を復活させ、江戸崎商店街のあらたな風景や風景にしていこうという『江戸崎いえ印探検隊』に移っていきます。いえ印というものは、それぞれの家の特徴を簡潔に表すことのできる大変優れたデザインで、今回の試みは伝統を復活させるということだけに留まらず、文字や看板が乱立する現代の商店街に対し、新たな商店街の風景を提示している気がしました。これに伴って配布された『いえ印手ぬぐい』のデザインは江戸崎の人々大変好評でした。
次は『シャッターラボ−江戸崎今昔物語−』へ移っていきます。これは江戸崎の商店街において、シャッターを閉めている店舗が点在しているという現状を受け入れつつ生かせないかという試みで、実際にシャッターに商店街の古い貴重な写真を貼り、さらにこの写真を踏まえて現状の様子を写真に収めにいくということで、過去と現在を繋ぐような役割を果たしてくれました。

そしてこれらのまちラボを統括・運営していたのが『おもてなしキャラバン』です。今回は八百伝さんの店先をお借りして、ワークショップ会場にしたり、やってきた人々をお茶や焼き餅でおもてなしする役割を担いました。『おもてなしキャラバン』を実現するにあたり、自然と店先を整える必要があり、今回は窓拭きや看板掃除もやらせていただきました。これがキャラバンのように続いていったら商店街の美化に繋がるかもしれません。また、店先に七輪を置いているだけで、何しているの?と興味をもってくれる人々が多くいました。きっかけは些細なことなのかもしれません。
このまちラボに合わせて江戸崎まち模型も制作しました。普段住んでいる街が客観視できるとあって住民たちは興味津々で、自分の家を見つけると大変喜んでいました。この模型はもう少し修正をして市役所に寄贈します。まちラボで示した私たちのアイデアとともに江戸崎のまちづくりのきっかけとなっていってくれればと願います。

[デザイン専攻4年 T.S]

PB185378

江戸崎商店街をリサーチ

R0026940

江戸崎の記憶を記録するためのおしゃべり会の様子

R0026937

『いえ印』の復活。商店街を彩ります

PB185328

ワークショップ会場の『八百伝』さんの店先でおもてなし

PB185357

江戸崎まち模型を囲んでのミーティング