Details

TITLE :

僕らの、僕の

CREATOR :

芹川 瑠美

About

  • 作品概要
  1. 水道水(お湯の代替)に体の一部を浸してもらう。
  2. 協力者の名前を使用した水道水の上に浮かべる。
  3. ブラックライトで水面を照らす。複数の浮かび上がった文字の中から、協力者は自分の名前を5秒以内に探す。

  • コンセプト「風呂湯を共有するのは当たり前か?」

風呂に浸かることは多々あれど、家族間ですら湯の共有をしない文化も存在する。私たちが当たり前に思うことも、実は不思議なことかもしれない。その特異性を改めて感じる体験型インスタレーション。多数の中に存在する自分自身を見つけることで、集団を意識し、またその違いを「面白い!」と楽しむためのもの。

  • 仕組み

暗さを確保し文字を見えにくくするために、湯船に墨を流している。なお墨と紙は排水管に流しても問題ない濃度、性質である。浮かぶ蛍光塗料とクレヨンのみ網で掬い、念のため数回に分けて廃棄した。

  • 作品背景

日本文化のうち「現代においてもなお風呂湯を共有する」点において特異だ。集団の中で何らかのターニングポイントを経て根付いた習慣は受け継がれる。我々は幼少期からそれらに触れることで違和感を持ち得ない。作者自身の驚きをきっかけに、本課題の照らすテーマに基づいて、改めて自分を構成する文化を視覚的に照らしだそうと考えた。東京オリンピックに始まって、国としてのアイデンティを考える必要ができた。ひいては日本国に所属する自分についても改めて見つめ直さなければならない。如何様な結論にしても、日々の生活を回す習慣を共通のものではなく日本国という組織にいる特性だと自覚した上で、積極的にその差異を楽しんでいけたらと思う。