異郷の者が現地に赴くことなく、いかにその土地の魅力を捉え、そして伝えるか。新鮮かつ難しい試みでしたが、多くの方の協力を得て、柳津の方々と同じ場で完成映像を共有できたことをとても嬉しく思います。互いに手探りでの制作でしたが、幾層ものフィルタ=価値観を通したにも関わらず、柳津の方々の想いがぼやけないで、むしろ強く現れているのを目にして、私たちは制作しながら無意識のうちに、レンズとしてフォーカスする役割を果たしていたのだと感じました。この作品は、時間や天気ごとに様々な表情を見せてくれた、色彩豊かな柳津の景色と、そこで過ごした時間を振り返りながら制作しました。 時間とともに抜け落ち、ぼんやりと霞んでは、ふとした瞬間思い出して思い出の解像度が上がる。覗く度違う顔を見せる、「心の中の柳津」の変化を楽しんでいただければ幸いです。

構成領域 丸田光希

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