日本サイエンス・ビジュアリゼーション研究会
イベント
2020年
出題:
八木勇治

専門領域:
地震学

イラスト制作:
二山晃大 / 島田千聖 / 飯村みはる /
大脇僚介 / 浜野那緒


現代版鯰絵(アート重視のイラスト)

目的:市民講座等で説明するイラスト
対象:高校生以上

問題

地震という現象を任意の視点(例えば、科学者の視点・被災者の視点・建設業者の視点等)で捉えて、ユーモアにあふれる現代版の鯰絵を作成すること。

解説

日本は地震大国で、私たちの祖先は、この厄介な地震という現象とつき合ってきた。地震がよく分かっていない時代の人々は、通常の論理では理解できないような衝撃的な現象を、その当時の知識を使って解釈し、受け止めようとしていた。安政大地震後に描かれた鯰絵を見ると、地震という現象を破壊するものという画一的な受け止め方ではなく、その後の復興による景気回復といった側面もとらえていることが分かる。現代になって、地震がなぜ発生するのかについての理解は進んでおり、地下に蓄積した歪みが解放される現象であることがわかっている。地震現象を科学的な目線で描いたり、地震が引き起こす災害とその後の復興を建設業者の視点で描いたりしても良い。

評価のポイント

地震とその影響を捉えて描かれているか、また、説明として間違えていないかを評価する。