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1.環境と施設設備など
上越市には10校の中学校があるが、A中学校はその中の一つである。39名の常勤教師と12才から15才までの784名の生徒が在籍していた。そして、大多数の生徒の父親の職業は、会社員、商人、あるいは、農業であった。
ホワイトが書いているように(1987,p66-8)、A中学校は日本の典型的な中学校の様相を備えていた。校舎は、30年を経た灰色のL字型のコンクリートの古い建物であり、校門から、少し入った所に、休み時間や体育の授業、そして、時には競技に使用される裸土の広い校庭があり、玄関に面した小さな植え込みの端には自転車置き場があるといったものである。
校舎内に入るに際しては、訪問者下駄箱に綺麗に揃えられた一対の茶色のプラスチック製のスリッパに履き替えなければならない。玄関内のテーブルには、学校の校章やトロフィーが意図的に置かれ、その後ろが受け付けになっており、標準的な白いカバーで覆われた応接セットのある校長室に隣接している。日本においては、互いに影響を与える重要な要素となっている儀式化された挨拶を校長や教頭に対して行ってから、来訪者は校内に入る。
三階建ての校舎の内部は、長い廊下に沿って一方に教室が配置され、もう一方には、窓がある。床は全てきれいに磨かれ、その雰囲気は清潔で明るい。装飾は、あまり無く、壁は漆喰やペンキを必要としている。備品は古びていて、あまり、心地よい感じではない。3学年までの学級は「ホームルーム」は、均一の一対の小さな木机の列で満たされ、生徒は、背もたれのない木製の椅子に座り、各机の側面のフックには学校できめられたカバンが掛けられている。
ホームルームの雰囲気は生き生きとしており、一学級平均40人の生徒と学級担任がいる。担任の主な関心事は、生徒が勉学に励むことをみることである。生徒はあまり訓練されていないし、また御しやすくもない(ホワイト,1987,p68)、おそらく西洋の多くの教師は、あもりの騒々しさに閉口するだろう。
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