Details

TITLE :

オンセンザムライ

CREATOR :

水上 璃乃

AWARD :

未来店舗デザイン賞 受賞

About

オンセンザムライは、湯船に浸かる際に頭に乗せて、リラックス効果を助長することができる製品である。またデザインに関して、銭湯は日本特有の文化であるため、江戸の侍スタイルにした。オンセンザムライには主に2種類の使い方がある。

まず一つは、冷やして使うタイプである。事前に冷凍庫で凍らせておく。中には、凍らせると冷たくなる素材が入っており、凍らせても固まらないので頭にフィットしやすい形状になる。体を温め、頭を冷やすことで血流を良くする効果がある。

次に、温めたまま使うタイプである。インドのアーユルヴェーダマッサージにキリというものがある。これはお香を布で包み、体に当てる療法だ。これに習い、主に香りを楽しめるものを考えた。頭上部分に直径3㎝のスポンジを嵌め込める使用になっていて、自分の好きな香りのオイルを垂らして使用する。室温の高さや、湯船から立つ湯気によって香りが広がる。更に中にはポプリが入っていて、香りはもちろんふわふわとした感触も楽しめる。

オンセンザムライの使用例として、例えば大きな銭湯の場合、大人数で使うだけで空間が楽しくなる。銭湯の富士山の壁画にも合うようなデザインであるため、場の統一感も出るのではないか。また銭湯以外にも、家のお風呂でひとりでの使用も考えられる。自分の好きな香りをセットすることで、半身浴や長湯などが更に楽しい時間になるのではないか。

オンセンザムライを使用することで、お風呂本来の目的である“疲労回復”の効果を助長させる。さらに見た目の楽しさ、ばかばかしさが普段何気なく入っているお風呂をたのしい時間にする。現在、銭湯離れの問題もあるが、“お風呂=たのしい“ものになれば、銭湯の活性化に少しでも繋がるのではないだろうか。