近年の研究

これまで公共的な施設を対象としたサインの研究が主たるものであったが、平成14年度からのJR東日本との共同研究によって、公的サインと併存する広告や看板類に目を向けざるを得なくなった。また、屋外広告物法に係わる景観法の改訂によって、広告景観が喫緊の研究課題となった。そこで科学研究費の研究テーマもそれに関係するものとし、現在ヨーロッパやアジア、アメリカなど世界各国の主要都市における屋外広告について研究を進めている。その成果の一部は筆者が監修、執筆（分担）した『屋外広告物の知識 2・デザイン編』(ぎょうせい)や、中国や韓国における講演にも反映しており『SIGNS IN JAPAN』など専門誌等に於いても積極的に発表している。
平成15年以来現在に至るまで、受託研究として、つくば市のサイン計画に同大学の山本早里講師らとともに携わってきた。その成果として平成18年度からつくばセンター地区及び中央公園通り沿いに新たなつくば市のサインが十数基設置されつつあり、今後も計画されている。このプロジェクトは筑波大学の社会貢献の代表的事業の一つと言える。