細胞核は集約型のファクトリー

出題:
野村港二 生命環境科系(教員)富田朝美 生物資源科学専攻修士1年(学生)
専門領域:
植物細胞工学イラスト制作:
村上若菜 芸術専門学群1年吉岡瑞葵 芸術専門学群1年
目的:学会発表スライド
対象:学生、研究者、一般
問題
細胞核の骨格構造をなす核マトリックスを説明する際に、核マトリックスが核内で、分子同士の足場としての役割を担うことをわかりやすく表現する。
細胞核を工場ととらえ、その中でDNAや酵素などの分子が、核の骨格構造である核マトリックスを足場として出会うことをイラストにする。
話し合った内容のポイント


・DNA…プラスチックチェーン
・核マトリックス…管(パイプ)
・スパナ等工具…酵素類
・RNA…紙テープのチェーン
・核小体…まりものような形の、分裂しやすいもの
アイデアスケッチ


村上(左図)
細胞核にものがキュッと詰まっている感じ、かつ、中に詰まっているものの見分けがつく、ということを意識して、要素の優先順位を考えながらあまりごちゃごちゃしないよう気を付けた。またDNAは動くものなので、動きを感じられるように配置した。
吉岡(右図)
野村先生、富田さんの考えを聞き、まず核の中はいろいろな物質がつまっていることを理解しました。それぞれの物質にはそれぞれの作用があり、先生の例える「核=工場」でいう、どんな部品だとか、どんな工程をするものなのか等々具体的な話までしましたが、具象のものを書きすぎるとごちゃごちゃしてしまい、また上手くまとまらなかったので、なるべくすっきり見えるようなものにしようとしました。完成作品

イラスト制作:
村上若菜 芸術専門学群1年
ユニバーサルカラーを中心とした配色を心掛けた。また、要素が多いのですっきりさせるため陰影は最小限に抑えた。プラスチックと紙テープのチェーンへの着彩が大変だった。反省点は両者の描き分けができなかったこと。

イラスト制作:
吉岡瑞葵 芸術専門学群1年
要素の量が多かったので、透過表現で見せることで見えやすくなるように工夫しました。また、野村先生の希望で、ユニバーサルカラーを用いて配色するようにしました。アイディアスケッチでも気をつけた、DNAが絡まっている内側の核マトリックスと、外側の核マトリックスとの違いをわかりやすくしました。